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ぶっちゃけます!RP8をカスタムする方が大抵の人には良いって話。
by: 石川康輔

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BRIDGESTONEの新しいレーシングラインナップがRP9とRP8という二つのグレードに分かれています。このセカンドグレードのRP8の設計は非常に気を使って作られており、国内のホビーレースをたしなむ方にこそ最適な剛性バランスに仕上がっています。

あなたのベストバイク実はRP8!

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これは今後のロードバイク選びにも左右される問題かもしれませんが、実は、、、トップモデルってプロ用に設計された扱いの難しいバイクなんですよ!(知ってると思いますが)

最近のトップモデルのフレームは特にカーボン素材もどんどんいいものが使われたり、ディスク化することで基本的な剛性も高くなっていたり、とにかく剛性が高い!

でも、各社それぞれ力を抜くところを作っていたり、色々とバランスをコントロールすることでアマチュアの皆さんでも扱えるようにはなっているので何とか乗れているとは思います。

でも、365日ロードバイクの為に時間を割いている方は別として、周に1回乗るかなぐらいの方からホビーレース始めましたって感じの方には、本当にバランスを追及するとちゃんと設計されたミドルクラスフレームでパーツを本気仕様にした方が走りはよくなる場合もあります。

そのいい例がこのBRIDGESTONEがこだわって作ったRP8というわけです。

剛性はフレーム×ホイール+パーツ

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剛性の高さはフレーム単体で決まるものでもなくフレームとホイールの組み合わせ、後は細かい調整をパーツを変更することでバランスを整える事ができます。

最大まで剛性を上げた方が良いツールドフランスを走るようなトップ選手と違って、力の抜きどころを用意した方が大抵の方にとっては走りやすいバイクに仕上げる事ができます。

特にレースに出る為に身体を鍛えている方であっても、フレームの剛性は落とした方が結果的に良い場合もあります。

※これは走力だけじゃなくて慣れの問題もあります。

ロングライドをメインにツーリングなどを楽しむのであればガチガチのエアロロードに50mmハイトの高剛性ホイールは必要ありません。

ただし短時間高強度で平坦を走る場合はその限りではありませんが。

※用途によってもこの話は全然変わってきます。

ここからは例えばの話です

ハイエンドフレームが剛性100あるとして、C50などリムハイトの高いホイールは例えば1.2-1.5倍ぐらい剛性が増す感覚になります。

でも、あなたは脚力的に剛性が150あるバイクだと1時間以上真剣に乗ると徐々にパフォーマンスが落ちていきます。ゆったり走っていても3時間ぐらいで疲れが出てきます。

そんな場合はC36などローハイトのカーボンホイールで1.0-1.2倍に剛性をバランスしてトータルの剛性を抑えるという選択をとる場合もあります。そうする事で速度を維持する能力は多少落ちるものの後半に向けて脚力を温存して置けることにもつながります。後半に登りがあったりするならなおさらですね。

私もハイエンドカーボンフレームにリムハイトの高いホイールを履かせると、気持ちよく走れる時間が短く感じてロングライドには向かない組み合わせだなと感じたため、ローハイトのカーボンホイールを履かせてバランスをとったりしています。

逆にミドルグレードやアルミロードに剛性の高いホイールで組み合わせるとバランス取れてすごく調子よく走れます。

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※ここで出ている数字は具体的なものではなく私が説明しやすいように勝手につけた都合の良い数字です。

剛性のバランスを90%に抑えた秘密

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では、RP8の話に戻りますが、このバイクはよくありがちなカーボン素材をダウングレードしても剛性は同じで重量が重いだけという謎のミドルグレード理論とは全く異なります。

剛性はキチンと落としてホビーレーサーが扱いやすい領域を探ってRP9の良いフィーリングを引き継げるようにバランスを整えて作られています。

以下引用

-主要な部位の剛性はRP9対比で約90%としつつ、走行フィーリングを左右する剛性バランスはRP9同等に設定したことで、RP9譲りの乗り味を実現。-

とホームページの説明には乗っていますが、私もRP9とRP8を乗り比べた際に走らせた時のフィーリングがRP9とそっくりでビックリしました。とは言え全く同じという事は勿論なく得意とする速度帯や、許容するパワーが一段下を狙ってバランスをとっている事が感じられました。

そんな試乗会では普段のサイクリングで出す領域では当然ですが、全力を出した場合もRP8の剛性は不足なく大変気に入りました。私自身どっちが好きかと問われれば、私の実力や乗り方にとってはRP8こそがしっくりくるバイクではないかと感じた程完成度は高かったです。(マジでどっちかくれるという話になってもRP8選びますよ。)

RP9も日本人に適した剛性にバランスをとっているため、欧米のトップグレードと比較してもある程度制御できそうな感じはあるものの、とは言えレースで勝つために必要な剛性を持っているため、普通の人にとっては硬い部類のバイクとなります。

短時間の走行であればそれも楽しいとは思いますし、ハイエンドバイクのフィーリングに慣れてしまっている方にとっては欧米のブランドと比べれば扱いやすい領域にあるため乗りやすいと思われるかもしれません。

ところが半日かけてロングライドをしようと思っていたり、沖縄やニセコなどの距離を走るレースを目標に掲げている場合にその剛性の高さはむしろネガティブに感じてしまう場合もある事でしょう。

剛性が高いことで速いバイクになる事は確かなのですが、では、その速度域は常用できるのかというところが今回の問題です。

そこでRP8の登場です

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RP9で極限まで高められた剛性を落とす事でネガティブに言うと、初速は重たく感じてしまいますし、高速域からの爆発的な加速力も失われてしまいます。

ところが、不思議なことに、中間速度域の巡行やある程度の速度帯、出力帯での走りやすさは同じぐらいに保たれているように感じるのです。

常用する速度域、一番使うところがそっくりなのです。

何となく安いカーボンで作っただけでは全体がボヤっとしてしまいこうはならないんですよね。

これが主要部分を90%に抑えている秘密なんだと私は感じました。

ちなみにですが、柔らかくは感じないです。

初速の速さはカンカン加速してくれると踏み応えあって確かに気持ちがいいですが、際限なく出力してしまうと当然疲労につながりますし、それだけの加速力はフレームの剛性の高さとか単純な硬さがあってこそとなるため、効率がいいといってもやっぱり筋肉に負担となってきます。

高速域の加速力も平坦レースでスプリントをするならできるだけあった方がいい部分ですが、たぶんスプリント1400wとか65km/hとかで走らないですよね。

それならRP8もT800、T700カーボンという馴染みのある素材を使っているため実は十分剛性があるわけです。上が高くなりすぎてマヒしていますが、一昔前のフラッグシップで使っているような素材はこのバイクでも使っているわけなんですね。

これを先ほどの石川謎計算式に当てはめると

RP8が剛性90のフレームとして高剛性な1.5倍のホイールを履かせると剛性を135まで上げる事ができます。

リムハイトが高くてもガチガチのホイールじゃなければ1.3倍ぐらいにとどめることもできるので剛性117となります。

RP9にローハイトホイールを履かせた状態と近い剛性をディープリムホイールを履かせた状態で再現できる為、ディープリムホイールによる恩恵としてのエアロダイナミクスの向上などといった、特に高速域の伸びをフレーム単体の剛性が高い場合よりも感じやすくなるため、より速いバイクに仕上がるというわけです。

勿論硬いフレームにディープリムという方が速いのはわかっています。でも、その剛性の高さが制御できないので、ベースのフレーム剛性を落として同じパーツをつけることで制御できる領域に調整しているという話ですね。

※計算式は私が説明しやすいように勝手に都合のいい数字を入れています。

パーツ選択の自由度が上がる

フレーム×ホイールの剛性は落ち着けることができました。

更に最近はエアロなカーボンハンドルだったり、ベースやレールがカーボンのサドルだったりもありますし乗り心地を重視してタイヤサイズを選んだりもできます。

※乗り心地と剛性は似ているけど厳密には違うという前提で話を進めます。

ちなみに剛性を落とす事と乗り心地をよくすることは結構違います。乗り心地をよくするなら太いタイヤで空気圧を落とせばいいのですが、それでフレームが柔らかくなることはないですし、ホイールの剛性も落ちる事はありません。

空気圧はその人の体重や乗り方、路面状況に応じて最適な数値があります。剛性を落とそうと思って低くしてもフレームの剛性は落ちませんしタイヤが必要以上につぶれて抵抗が増えるだけです。

逆に空気圧を高くしても剛性は上がらないですし、場合によっては遅くなるのであくまでも適正な気圧をお使いの機材に応じて調整してください。

また、ホイールやフレームにとってもベストサイズのタイヤが必ずあるので極端に細くしたり太くしたりすると、ハンドリングの性格が変わってしまったりしてしまう事も。タイヤサイズで乗り心地の調整は多少できるものの、乗り物にとって自然なタイヤサイズというのもありますね。

極端な例で50c入る設計のグラベルロードに30cを入れるとすごく不自然なハンドリングになったりします。※私の実体験

少し話がそれましたが、最近ではエアロハンドルが空力に対して大きな影響があるとか言われますし、実際にハンドルやサドルなど体に接するパーツにこだわると走りも変わってきます。そこでも細かく剛性の調整をすることができます。

剛性の高いフレームの場合そこも剛性を上げてしまうと自分自身で許容できる剛性を超えてしまうため、折角カスタマイズした剛性の高いパーツも制御できなくて疲労の原因になることもあります。

それでもいいパーツをつけたり、剛性が高いリムハイトの高めのホイールをつけて剛性を上げることで見た目もよくなりますし、より速く走るためにも非常に重要になっていきます。

なのでよく剛性バランスがチューニングされたミドルグレードのフレームであるRP8は剛性バランスは素晴らしいですが、絶対値は少し低めに作られているため、思い思いのパーツでカスタマイズして最高の一台に仕上げる事ができるわけです。

剛性を下げるために引き算をするのではなく、パーツによる恩恵を全力で受けられるように足し算をしていくカスタムの方が前向きでいいですからね。

しかもこのRP8、フレーム単品価格¥308,000‐税込み、105DI2完成車¥550,000‐税込みという価格も魅力的です!

RP9とであれば、フレームの価格で22万円も差があるので丁度カーボンホイールが買える予算が浮いてしまう計算です。

同じコンポをつけてより優れたホイールを入れてあげれば同じ予算だとしてRP9よりも速くなっちゃうんじゃないでしょうか?

更には100万円近いフレームが多い昨今で30万円で買えるフレームがあるというのも奇跡に近いですよね。※最近ミドルグレードカーボンは完成車しか選べないメーカー増えています。

まとめ

RP8がベストな理由

RP9を安く作っただけでなく中身は一から再設計された非常にバランスの良いフレーム設計。

中間速度域の伸びる感じはRP9譲りでエアロロードらしい気持ちの良い平地巡行が可能。

剛性バランスは非常によくフィーリング的にトップモデルのRP9ととっても似ている。

剛性の絶対値が低く調整されているのでディープリムホイールや高剛性なカーボンハンドルをつけて剛性アップするカスタムをしてもそこそこのレベルに落ち着いてくれる。

とにかく価格が魅力!有限な予算から最良の一台を組むときにこのミドルグレードのフレームセットはうれしい限り!

 

私自身調子がいい時は硬いフレームにディープリムつけても大丈夫なのですが、ロングライドや少し疲労のあるタイミングではローハイトホイールにして剛性を調整する必要がありました。

それでバランスが取れているので不満ではありませんが、同じ領域で走れるバイクを組むならもっと安価に組めるよなって単純に考えてしまった為今回筆を執りました。

ハイエンドバイク自体はロマンですし、私もハイエンド乗っているので否定したくはありません。

ただし、世の中にはRP8っていう良質なミドルグレードのカーボンフレームがそこそこ安価に出回っているので、これに同じ予算をかけたらものすごい一台組めちゃうっていうのが実際のところなんですね。

フレーム、完成車それぞれ在庫もあります。

そろそろアップグレードを考えているという方はフレームに予算の大半を使うのではなく、RP8って選択肢があることを思い出してみませんか?

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