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2023/12/20 12:33
今一番熱いタイヤの一つとして新しくなったCORSA PROシリーズがあります。このタイヤが気になっている方に私が春から2セット愛用した上で簡単にインプレ的な事をしていこうと思います。
目次
シリーズという言い方をしますが、CORSA PROは無印とCONTROLという二種類のタイヤがあり、ベースが同じものの役割や走行感に多少の違いが感じられるのでその辺を踏まえて紹介していきます。念のため言い直しますがそれぞれ1セットの合計2セット使ったという事ですよ。
自転車のタイヤブランドとして非常に有名で人気のあるVITTORIAが新しく手掛けるコットンケーシングを採用したロードレースタイヤのシリーズです。
モデルとしてはCORSA PROとCORSA PRO CONTROLがありそれぞれTLR(チューブレスレディ)となります。
チューブレスタイヤの製法としてこれまでとは違う新製法で作っていることからチューブレスユーザーが特に注目しています。ちなみにチューブラーもあります。
まずはノーマルのCORSA PROから
純粋なレースモデルとなります。
メーカーの紹介文をコピペしますが
—プロライダーの選択、耐パンク性が向上し、さらに速くなりました。—
—グラフェン + シリカ コンパウンドにより、さまざまなコンディションでスピードとグリップを確保。—
—実績のあるコットンケーシング素材を革新的な新構造で包み込み、レースタイヤの新しい基準を打ち立てています。—
という事でVITTORIA自身もかなり自信を持っているモデルになります。
コットンケーシングというのがとても重要で、今回ハッキリと意識的に感じようと思ってコットン部分を意識してみましたが、路面の凸凹に対して素材の通りシルキーに衝撃を打ち消す感覚で、路面からの振動が非常に少ないと感じるのが一番の特徴だと思います。
一番簡単な言葉を使うと「乗り心地が良い」です。
32cのナイロンケーシングのレースタイヤも別に使っていますが、振動の少なさ路面からの突き上げ感の少なさは28cのCORSA PROの方が良いのではないかと感じるほどシルキーな感じです。
タイヤの変形がスムーズで路面の凸凹に対して追従してくれることで、速度が上がるほど安定感というか転がりのスムーズさを感じます。
路面から離れる感じが無いのでダウンヒルでも高いスピード域を維持したまま下れるので下りが速いのも特徴だと思います。
耐パンク性の話ですが、パンクしないまま半年使いました。残念ながら別の車体をしばらく乗っていたので走行距離自体は1000km程度しか走っていませんが、半年後でもしっかり走れるぐらいコンパウンドのグリップ感は残っていました。
耐パンク性の向上をうたっているものの、構造的に特別秀でているという事は無いと思いますが、劣化や摩耗する前の鮮度の良い状態では多少の砂利道や荒れた峠を走った程度では問題なく使えるというのがとりあえずの実績です。
まとめると
コットンケーシングによりシルキーな乗り味がある事で、乗り心地が良い、速度が上がった際の安定感安心感が良い、高速の下りがスムーズに走れる、耐パンク性は並以上はありそう。というのがポジティブな面。
ネガティブな話もなくはないのですが、コットンケーシングは呼吸?をすごいするのでシーラントが乾いちゃうという事がネガティブな要素です。
半年大丈夫というのが売りのマックオフのシーラントでも完全に乾いてしまいましたし、ビットリア純正シーラントでも同じく乾いていました。
これについては、コットンケーシングという素材そのものが持つ特性なのでしょうがないかなと思っています。
でも、その他に使ったことのあるコットンタイヤと比較するとフィッティングも非常に良くエア漏れも最小限なのでコットンタイヤとしてチューブレスレディを名乗る事ができる領域にようやく来たなって感じがします。
このぐらいなら十分安心して使えます。
その辺も1カ月の走行距離が4桁kmの人なら問題なく使い切れると思います。レースタイヤだからたくさん走る前提だよね?って感じですね。
走行距離は予測ですがおそらくタイヤ自体は1500kmぐらいで後輪は結構削れる感じがします。2000kmは一つの目安になるかもしれませんね。
3000kmは多分リミットを大きく超えると思います。あ、一応私は体重が重い人です。
タイヤのラインナップとしてCORSA PROのハイグリップ高耐久モデルとなるのがこのCORSA PROのCONTROLというモデル
こちらもメーカーの紹介文を記載しますが
—プロライダーの選択、耐パンク性が向上し、さらに速くなりました。—
—グラフェン + シリカ コンパウンドにより、さまざまなコンディションでスピードとグリップを確保。—
—実績のあるコットンケーシング素材を革新的な新構造で包み込み、レースタイヤの新しい基準を打ち立てています。—
石畳レースに向けても設計されているのがヨーロッパのレース用タイヤらしいですね。
ベースのコットンケーシングは同じらしいですが、貼り付けているトレッドが厚みがあり少し幅広くなっている様です。
見比べるとそんな気がしませんか?
左がコントロールで右が標準モデルです。
特徴として紹介文にもあるフィッシュボーンテクスチャーという表面の加工が路面を感じやすく結果的にグリップを底上げしているという事ですが、タイヤ自体もトレッドの幅が広げられていることで剛性が標準モデルより高くタイヤが円形を維持しようとする力が強いと感じるのでタイトなコーナーでグイッと粘るようなシーンではCONTROLの方がグリップが強いと感じます。
乗り心地の良さは乗っている時間が違うので完全な比較はできませんが、たぶん同じ。これはケーシングが同じだから振動の減衰が同じように感じるのだと思います。
転がりの速さもコットンケーシングからくるスムーズな変形も感じられるので同様に早いと思います。
ですが、トレッド面の広さや厚みからタイヤ自体の硬さが増えているので抵抗の値としては高いのではないかなと思います。
もう一つは、高速ダウンヒルが比較すると不安定です。
低速でグイグイ曲がるようなダウンヒルはこっちの方が安定して走れますが、吹っ飛びそうな速度で路面の多少悪い区間を走るとタイヤの跳ね感を感じてしまいちょっと不安定な感じもなくはないかなって思いました。
一般的なタイヤと比較してというよりは素晴らしい高速ダウンヒル性能を持ったCORSA PROと比較してスピードが上がると路面への追従感が薄れているかなと感じました。
高速ダウンヒルをした峠が違うのでこれも同じ条件で比較していないのですが、感想としてはそんな感じです。
因みに車体とホイールは同じです。空気圧もたぶん一緒です。どちらも結構新しい状態なので劣化する前の状態で走っています。
先ほどのネガティブ要素の話ですが
コットンケーシングなのでシーラントが乾くというのは多分一緒だと思います。まだCONTROLは使い切ってないので中身は見ていません。
どちらが好きかといわれるとCONTROLの方が砂利道を走っても安定しているので好きなのですが、決戦用タイヤであれば勿論無印CORSA PROです。
どちらもベースとなるコットンケーシングの振動減衰性が気に入っているのでシリーズとして推している感じなので、正直どっちでもいいかなっていうのが率直な意見です。
用途に応じて使い分けるとかそんなぐらいの違いでどちらも最上級の乗り心地とスムーズな走行フィールがあるのでそういうのを求めている方にはどちらもお勧めです。
ツーリング用途ならCONTROLスポーツライドなら無印って感じが一般的な解釈かな~。
時間経過による劣化が特別速いという事は無いのでその他のレースモデル同様半年ぐらいを目安に使えるタイヤだと思います。
なので摩耗限界を基準に月500km走行で6ヵ月で3000kmはたぶん持たないので他の車体やホイールと併用しながらの半年継続ってイメージです。
とにかくシリーズどちらもイチオシなのでまだ使っていない方は試しに使ってみてください。
刺さる人には刺さるってやつだとは思うので、好みじゃない方はごめんなさい。
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