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2024/04/29 16:27
GHISALLO GE-110エンデュランスロードはこれまであまりなかった真の意味でロングライドに特化した性能を持つロードバイクです。その要因はズバリ速さにこそあります!!
エンデュランスロードというと、世の中ではアップライト姿勢でゆっくり走る大人の乗り物というイメージがありませんか?
私も最近まではそういうイメージで使っていた言葉になるので、このバイクと出会ってからはエンデュランスロードって”なんぞ?”という感じになっています。
基本的に分類するとしたら、世の中のロードバイクの大半はレースの為に開発された【コンペティションロード】と言えると思います。
レース(競争)も色々ありますが、純粋に速さを競う競技の事を指してのレースという表現を用います。
ロードレース、クリテリウム、エンデューロ、ヒルクライムとかですね。
最近のレース用機材は”エアロ化”が合言葉となっており、より高度な解析や設計、テストを行う必要があり価格の高騰にもつながっております。
エアロ化で得られる恩恵は確かに少なくはないものの、高強度で走る場面が少ないロングライドでは見た目が格好良くてやる気が出る事が恩恵としては一番大きい説もあります。
それに対して【エンデュランスロード】というカテゴリーは以前から展開はあったものの、特にディスクロードになってから加速度的に広がったジャンルで、クロスバイクからの乗り換えや、グラベルロード程ではないものの比較的太いタイヤで快適に走れるとか、安定したハンドリングで悪路もこなすとか、そういう意図を持った設計のバイクが急激に増えてきました。
レースには出ないけどロードバイクという形の乗り物に乗りたいという方の登竜門であったり、レーシーな乗車姿勢が単純にきついから楽な乗車姿勢のロードバイクが欲しいというニーズに応えたジャンルだとつい最近までは認識していました。
そんな中、そんなの関係ねーとロングライドを速く走る為に特化した速くてレーシーなエンデュランスロードが極東の島国のとある自転車問屋さんが開発して人気を博しています。
シンプルなフレームデザインと現代的な内装システムを融合させたこのロードバイクはエンデュランスロードと名乗っているものの、私は発売当初からしっくり来ていませんでした。
試乗会で乗ってみて走りの軽さがその日に試乗した他のバイクとそん色はなく、バイク重量も軽く、ポジションもハンドルが遠くてレーシーなポジションだったためエンデュランスロードと名乗っていることに違和感を感じていました。
先ほど話したようなエンデュランスロードというフワッとしたイメージと異なり、
エンデュランスという言葉の本来の意味でもある耐久、忍耐、持久力、と言ったそちらを体現しているバイクだったので意味としては間違っていなかったわけですね。言葉の解釈違いでした。
エンデュランスという言葉が本来の意味を持った逆に珍しいパターンのエンデュランスロードになります。
長距離を走る為には時間をいくらでもかけていいなら、そんなに速いロードバイクはいらず、オールロードやグラベルロードに荷物をたくさん積んでゆっくり走った方が疲れないですし、観光を楽しみながら走る事ができます。
その昔ランドナーが流行っていたのはそんな楽しみ方をする方に人気があっての事でしょう。
でも、そこに20時間とか40時間とか、24時間とか時間の制限が付くと途端にそれでは実現できなくなってきます。
速くないと制限時間内に走り切ることができないという事になります。
例えば300kmを20時間走るとして、平均時速にすると15km/hと小径車でも行けそうなスピードですが、休憩時間や仮眠時間、市街地の信号、峠のアップダウンなどを含めた時間が制限時間となるので、実際はその1.5倍程度の平均速度が必要だったりします。
その為、一般的にコンペティションロードに乗って平均速度を稼ぎつつ、荷物等をバイクパッキングで持ち運んで耐久面など快適性はサドルやバーテープや気合でどうにかするというのが一般的なロングライドや耐久系競技の走り方になります。
快適性や積載性を重視してグラベルロード等のスピードがロードよりは出ないけど程々に出るバイクで行うというのも選択肢としてはありますが、荷物をそこまで持つ必要が無いのであれば平均速度が遅くなる選択肢は取りたくないというのは本音ですね。
エンデュランスロードも選択肢に入りますが、グラベルロードと同じ理由でそこまで快適でも速さが足りない場合があるのであまり選ばないという事に。
休日のとある日にあなたは目的とするコースを走り切るのが目標です。
コースは320km、標高2000m程の大きな山岳を走り抜けるコースを自宅から自走で行うとします。
目標は時速20km/hの移動速度で16時間、休憩時間を4時間取ると考えれば合計20時間で帰ってこれる計算になります。
もちろん、自宅周辺の市街地や、麓の街を抜けるのに市街地や交通量の多い幹線道路を抜ける必要があります。交通の流れによっては思うように走れない事も多々あると思います。
当然、峠道では速度は上がらないので平均速度はどんどん遅くなっていきます。
始めは順調に25km/h平均で走れていたのが、だんだんと23km/h、21km/hと下がっていきます。
それを挽回すべく、速く登れて下りや信号のない平坦をかっ飛ばして走れる速いバイクが欲しくなります。
山を下って信号の少ない道に入れば速度も回復して23km/h、25km/hとだんだんと戻っていく事でしょう。
大きな山を越えて距離も200kmを超えて体力もだいぶ少なくなってきたと思います。
そんな中レース用のバイクは剛性が高く、高い平均速度を維持できない疲弊した身体では段々とその低いハンドルも、高いBB剛性もつらくなってきます。
休憩時間も回数も増えて、都市部に帰ってくるにつれてスピードも上がらなくなります。
ここまでくると速さ云々ではなく、とにかく自転車が前に進んでくれれば良いという感じでとにかく動く筋肉を動員して走ります。
ハンドルも遠く低く感じてきて前傾姿勢の維持も徐々にできなくなってハンドルトップのフラット部を握る時間が長くなります。
コンペティションロードでは剛性が高いのでフレームに踏み負けてしまい思うように走れないという感覚になることもあります。
前半飛ばしたつけを払って気合と体力でカバーしていくという時間がやってきます。
バイクに快適性や安定性があれば多少は軽減できる要素になるので、そこでバイクに頼りたい方はエンデュランスロードを求めて、走力で前半の速さをカバーするという形になるのが一般的です。
ところが、前半のペースアップも楽にこなして、エンデュランスロード然とした快適性にも優れるバイクがあるとしたらどうでしょうか?
最初の200kmはコンペティションロードとそん色ないペースで駆け抜け、後半の疲労困ぱいの時間も安定するジオメトリ、快適な太めのタイヤ、フレーム剛性も硬すぎないので脚力が残っていない状態でもするすると進んでいく、、、、、そんなフレームあったらいいな!!
あります!!
という事で、その辺のバランスをとったフレームがGHISALLO GE-110 エンデュランスロードという事です。
ここからが本題です。
因みにこのバイクはフレーム販売のみとなるので、任意でパーツを選んで組付けする必要があります。
超距離ライド仕様にバイクを組む場合に大きく二通りの選択肢がありますが、DI2等の最新電動コンポーネントで組んでとにかくあらゆる疲労を軽減する為に楽に走れるバイクを組む事が最も一般的な組み方になります。
私もDI2と油圧ブレーキで組み上げましたが、とにかく楽に走れるのでおススメです。
もう一つは輪行などを多用する方や、過走行でメンテナンスが追い付かなくて現地でトラブル対処をする必要がある方など、油圧もDI2もその場合は対処が不可能な場合に、機械式コンポと機械式ディスクで組むという選択肢もあります。
絶対的な性能は落ちるものの安心感とか玄人感、こだわり感が高く一部界隈で人気の組み方になります。
(私はどちらの仕様でも組んでいますが、どっちが全面的に優れているという事はありません。一長一短、用途と好み次第って感じです。)
実際に走行性能にどのぐらい差が出るのかというと極限性能の差(こういうものはリラックス状態では大きく差が出ない)になるので、ロングライドではゴールタイムに違いが出るかどうかはわからないです。
とにかく、長距離を走る場合に自分にとっての最適解をまずは自分自身で導き出しておくことが大事です。走行性能を重視するのか、トラブル対処を重視するのかとか色々です。もちろん重要なのは予算ですね。
次にホイールとタイヤがとても重要になります。
基本的にはディスクロードで快適性を考えるとカーボンホイールが軽くてワイドリムも選べていいと思いますが、剛性を調整する為にリムハイトを選ぶ必要があります。
一般的にリムハイトが高くなるとホイールとしての剛性は高くなり速く走れるようになりますが、その分足へのダメージも大きくなるため、程々の剛性のホイールの方が一般的には長距離を走らせやすいと思います。
おススメとしては35mmハイト前後で内幅21mm以上のホイールであればロングライド用としてワイドタイヤにも最適で快適ですし、十分速く走れると思います。
レース用のバイクを仕上げる場合とは少し異なり、快適性を意識して剛性を上げすぎない選択肢をとるのもこの場合は大切で全部ハイエンドのパーツで組み上げてガチガチに組んでも長距離ライドでは不正解な事もあります。
そんな感じで組みあがるバイクは、必要な速度域での速さは十分あり、最大速度を重視しないことで低速域から楽に進む軽やかなバイクに仕上がります。
タイヤも30c、32cが最近では一般的になり、速さも損ねないで快適に走れることから、ツアラーやロングライダーからの指示がどんどん高くなっています。
そういった太いタイヤとの相性も非常に良く、走りも軽快で、コーナリングの安定感も高く、低すぎないハンドルで長時間のライドも行いやすく、速い。
それが、GHISALLO GE-110 エンデュランスロードの優れているところになります。
剛性のバランスとしてはトップオブトップのフレームと比較して特にBB周りの剛性が低くなっており足あたりが非常に良いです。それでいてトルクのかかりは良いので加速の軽さが際立ちます。ダンシングも軽快で安定してとてもやりやすいです。
高強度での走行においても負けない十分な剛性はフレーム全体としては持ち合わせており、短いアップダウンでもレースバイク並みのペースでこなしていけるポテンシャルの高さがあります。
コンペティションバイクとの違いはフルスプリントの性能などの最大出力での性能やエアロロードとの比較でのエアロ性能の差があると思います。
どれも極限での速さを突き詰めたときに必要な要素ですが、このバイクにとっては必要が無い部分でもあります。そこをバッサリと切り落としたことで、重量的な軽さや乗り心地の良さが付与されて、長い距離を走るのに最適な剛性バランスとなっています。
最近似たようなエンデュランス性能の高いレーシーなバイクも徐々に増えてきていますが、軽さであったり、積載性であったり、汎用性の高さであったりかなり独特な性能を持っているこのバイクはやはり唯一無二の存在と言えるでしょう。
まずは一言、GHISALLO GE-110 エンデュランスロードおススメです!
価格も昨今の高騰しているフレーム価格から考えてものすごくお買い得です。
原材料費高騰、輸送費高騰など円安以外にも価格に影響がある要素が多すぎて今後この価格で手に入れられなくなるかもしれません。
思い思いのパーツで組み上げてもハイエンド完成車よりも安く仕上がる(と思われる)ロングライドに最適な唯一無二のこのバイクを是非あなたも手に入れてください!
また、エンデュランスロードとは呼ばずとも、アマチュア向けに設計された乗りやすいロードバイクというのは最近のトレンドにもなっています。おおよそ各社のフラッグシップの半額程の価格帯で手に入るフレームなども徐々に出てきているので、コスパを重視するというわけではなく、自分自身に見合った機材選びというのもサポートさせて頂きます。
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