【BMC】ルールギリギリ！エアロパーツで武装した超級空力マシーン「TM01ROAD THREE」！
by: 小西真人

度重なるシミュレーションや風洞実験でどれだけフレーム単体の空力性能を高めても、レースを走る際に必要なものをアレコレ装備してしまったら効果も半減・・・それがリアルだったりします。

だったらパーツも含めてトータルで設計すればいいのでは？

そんなTT・トライアスロンバイクのノリをロードの世界に持ち込んだだけあって、UCIレギュレーション的には色々とギリギリです。

AG2Rをはじめ、プロスプリンター御用達

〇BMC　TIMEMACHINE01 ROAD THREE　￥1,193,500－（税込）

BMCのというだけでなく、世界屈指のTT・トライアスロンバイクとして高い評価を誇る「タイムマシーン」のロードバイクバージョン。

「01」グレードなので設計からカーボン素材まで含めて完全なプロ機材。

SLR01の万能っぷりが際立っている中、主にパワー系スプリンターを中心に平坦ステージで大活躍！

フレーム・ケージ・ボトルを一体化させてドラッグを軽減。どこかで見た感じだと思ったら、最近のワイドリムとタイヤの考え方に近いのかも。

ホイールの世界では前から当たる風だけでなく抜けていく風も重要というのが常識。なのでボトルは2本つけておくのが正解。

さらにBB上のストレージボックスと組み合わせることで効果倍増。ただこれはUCIのレギュレーション的にアウト。レースでは外されています。

フロントフォークには整流用のカウルを装備。わざわざブレーキローターを逃がすためのスリットまで入れてあるという。

真っ先に風が当たる部分なので小さなパーツでも効果が高そう。ギリギリの状況からさらにコンマ何秒を削れるかどうかはこういった小さな効果を無視することなくコツコツと積み重ねた結果なんでしょう。

ちょっとでもダウンフォースを増やしたくてあちこちにウィングを着けているF1（フォーミュラ1）を髣髴とさせます。

搭載コンポは電動・完全無線・12速の「SRAM RIVAL AXS」。グレード的には105相当なので重量はそれなりにありますが、モノがエアロロードと考えるとそこまでのネガにはならなそう。

シンプルな操作感とスムースな変速はSRAMならでは。

シフトワイヤーはディレイラー周辺も含めて一切不要。ブレーキホースもハンドル～ステム～ヘッドチューブを通すフル内装なのでバイクトータルでのエアロ性能も言う事なし。

フレームサイズは47。
おおよその適正身長は165cmくらいでしょうか。

（詳細なフィッティングはバイオレーサーにて計測いたします）

スイスブランドらしい？いい意味でやりすぎ感があるモノづくりと、プロライダーやレジェンドライダー（エヴァンスやカンチェ）からのフィードバックが融合して生まれたエアロロードの隠れた名作。

来年からUCIプロチームとして本格稼働するカンチェラーラがオーナーの「TUDOR CYCLING」でも活躍してくれること間違いなし！