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2024/10/25 16:24
こんにちはY’s Road福岡天神店の遊佐です。
秋のニセコグラベルも終わり、7月の頭から乗り始めたトップストーンで走行距離1,500kmを超えたので簡単にインプレッションを。
Topstone Carbon 2 Leftyは
・グラベル用にチューンされた倒立フォーク「Lefty Oliver」採用、30mmのトラベルでどんな路面もスムーズに。
・Shimanoの最新コンポGRX800×600を採用し、1×12速の仕様。
・DT Swiss G540リム(チューブレスレディ)を使用したアルミホイールにVittoria Mezcal 700x44cが装着。
といった内容。価格は¥550,000(税込)ですが今ならお値段お安くなってます・・・。
驚くほどスムーズに動作し、強力なトラクションが得られ、オンロードでも走行の妨げにならない。
グラベルバイク用のサスペンションフォークとして非常に優れた性能になっていると思います。まずサグが「0」。これが意味するところは乗車状態でサスは沈み込まないということ。通常のサスペンションは用意されたストローク量に対してサグの値が20%程度必要なケースがほとんどでこの値分は乗車するとサスペンションが沈み込むようエア圧を設定することになる。Lefty Oliverの場合はこの作業が不要でライダーの体重を基にエア圧、リバウンドスピードの推奨値が決まっているので、基本的にはこの数値通り設定すれば最高性能を体感することができる。
通常走行時に沈むことが無いので路面のクラックを拾った時にだけ仕事をして、パワーロスになっている感触は全くない。勿論意図的に動かすことは可能だし、ハンドルに荷重をかけるような乗り方をすればサスは沈む。あまり気になるようであればサスペンションにはロックアウトのレバーがあるので動かないようロックしてしまえばいいだけだ。もっとも、これまで1,500km以上乗ってきて実際にロックアウト機能を使ったのは興味本位で数回程度、ニセコグラベルの125kmでは一度も使用することが無かった。いかに登りや平地とあれど完全にスムースな路面は存在しないわけで、そこに存在する小さな段差や細かい衝撃をいなすだけでも体へのダメージは減るからだ。
ストロークについては30mmと短く感じる人もいると思うが土がメインのハードパックな路面から砂利が敷き詰まった河川敷のような場所、木の根が点在する林道に至るまで無事このフォークで走破出来ている。倒立フォークからくるスムーズな動作でコントロールを失い易い場面でもしっかり路面がとらえられるため、特にグラベルのダウンヒルは極上。あまりにも苦も無くスピードが出てしまうため最早怖いくらいだ。グラベルバイクにフロントサスペンションは必要かと言われれば必ず必要だと答える。
Leftyは独自規格マシマシであるという点が唯一の欠点。
先ずはホイール。Lefty 50互換のフロントハブが必須になるため、完組ホイールの入手に難儀します。一応純正のHollowgramシリーズから700C用、650B用で2グレードずつ展開がありますが、そもそも日本入荷数が少なく、私が購入した時点では既に入手不可の状態でした。なのでホイールをもう1セット用意する場合は手組が必須となるわけですね。
加えてGRX820系はフロントシングルの場合のカセットを現行のシマノ12速MTB系から流用するため、リアのフリーボディがMS(マイクロスプライン)仕様となっております。
よってフロント:Leftyハブ、リア:12×142mm MSという「どう足掻いても他メーカー完組ホイールのポン付け不可」な車体となっております。キャノンデールの事業が移管されて通常通りホイールが入手できる状態になればもう少し状況が変わると思うんですけどね。
そしてサスペンションフォークなので「メンテナンス」が必要になってきます。数ライドごとにボルトが緩んでいないかの確認はもちろんですが50時間程度の走行でManual Reset(ベアリングリセット)をする必要が出てきます。
Leftyフォークは使用していると内部構造のベアリングの位置が段々動いてきてストロークの量が減ってきます。私は70時間くらい使ってからようやくベアリング位置のリセットをしましたがストロークが気持ち短くなってました(笑)。リセットの仕方は超簡単でエアを完全に抜いた状態で数回ボトムアウトさせるだけ(タイヤ付いたままね)。まぁなんてことない作業ですので数分で終わるのですが、この作業が定期的に必要になる点を購入する方は覚えておいてください。
Kingpinはシートチューブに内蔵されているピボットを支点に「最大30mmフレックスする機能」です。詳しくはキャノンデールの動画を見ると分かりやすいですよ。
見て頂けると分かると思いますがリアトライアングルがしなるだけなのではなく、トップチューブ後端からシートポストに至るまで全体をしならせての30mmなので、サドルをググっと地面に押し付ける程度では目視でしなりを確認することは出来ません。というか私は鈍感なので乗車中も動作しているタイミングいうのが全く分かりません(笑)
ただ一つ分かるのは確実にライド後の身体へのダメージが少なくなっているという事実。今まで乗っていたMadoneもIsoSpeedで充分快適に感じていましたがTopstoneは別次元で快適。ファストにライドする場合はピュアロードが恋しくなりますが、それなりのスピードで良いならTopstoneでどこでも走れた方が楽しさは勝ります。
基本的にKingpinはメンテナンスフリーなのもトラブルを誘引しないので良い点です。
オンもオフも高い次元でこなせるグラベルバイクだった。
グラベルに振り切った性能であるものの、決してオンロードの走行性能の妨げにはなっていないLeftyフォーク。簡素化されつつメンテフリーのサスペンションとして機能するKingpin。これら二つが合わさったフルサスグラベルならどんな道でも冒険可能。乗っていて「楽しい」しか感じないバイクです。今までトレーニングとして単調にロードバイクに乗っていたスタイルから一変、走る道も目的も決めない緩めなスタイルで走ったりしても楽しいので遊びの幅が広がりました。
福岡天神店には紹介したバイクと同じTopstone Carbon 2 LeftyのSMサイズ(160-175cm)が展示中。ご来店お待ちしております。