日本最大級のスポーツサイクル専門店!在庫台数約300台の品揃え!あなただけの一台がきっと見つかります!
2026/08/26 17:46
こんにちは、福岡天神店のヤナギサワです。
当店で新たに取り扱いが始まったcervélo (サーヴェロ) より、店頭に鎮座している、かなり存在感のある一台を紹介します。
目次
¥1,848,000(税込) → ¥1,650,000(税込)
トライアスロンやタイムトライアルを知っている方なら、一度はその名を耳にしたことがあるであろうcervéloのフラッグシップバイクです。
cervélo自身がP5を「PointAからPointBまで、可能な限り速く移動するため」のバイクと表現している通り、用途はとても明快です。
とにかく速く走るためのバイクです。
以前の記事では、このバイクの空力性能や高いフィッティング性能、快適性などを詳しくご紹介しておりますので、今回は少し違った方向から。せっかく店頭に実車があるので、「実際のP5って細かく見るとどうなっているのか?」というところを、実測も交えながら見ていきます。
P5を店頭でじっくり見て感じたのが、各部の前後方向への長さ。
正面から見ると非常にスリムなのですが、横へ回ってみると印象が一変します。
フォーク、ダウンチューブ、シートチューブ等、空気が流れていく方向へ長く伸びた特徴的なプロポーション。TTバイクらしい形ではありますが、実物のP5からはかなり迫力を感じます。
ただ、写真だけではサイズ感がイマイチ伝わりません。そこで今回は、身近なものと比べてみました。
登場してもらうのは…
ハイマッキー。お馴染みの油性マーカーです。全長は約140mmです。
これを車体に当ててみると、このバイクの造形がどれくらい前後方向に伸びているのか、感覚的に分かりやすくなるだろうと考えての採用です(笑)
この記事をお読みいただいている皆さんも、ぜひお手元にマッキーをご用意の上、この先をご覧ください。
まずはフロント周りからです。
真正面からP5を見ると、フォークは非常に薄く見えます。ヘッドもマッキーほど、とはいきませんが極限の薄さをしています。タイヤと同じくらいの幅でしょうか?
ところが横をみてみると、この通り。
前後方向にはかなり大きな長さを持っています。前後長を測ってみると、約150mm。長さ約140mmのマッキーがほぼ一本そのまま収まる長さです。
写真でも分かる特徴とは思いますが、実車を正面→横と回り込みながら見ると、かなり印象が変わって面白いです。
続いてダウンチューブです。
こちらはサイズを測ったわけではありませんが、マッキーを横に置いてみました。
こちらもやはり前後方向へのボリュームがあります。
こちらの専用ハイドレーションと合わせると、さらにその威圧的とも表現できるバイクの造形が際立ちます。
一般的なロードバイクと比べて、「フレームが太い」というよりむしろ、「空気の流れる方向へ長く伸びている」と言った方がしっくりくるかもしれません。
ここも、P5の特徴的なシルエットを作っている部分の一つです。
リア側も見てみましょう。シートチューブはリアタイヤに沿うような形で後方に伸びています。
ここにもマッキーを当ててみました。
単体のチューブとして見るより、リアタイヤとの位置関係まで含めると、P5らしさが良く分かります。

各部が独立して空力性能を高めている、というよりもバイク全体で一続きのシルエットを作り、高い空力性能を発揮している。
実車を眺めてみると、そんな印象を受けました。
せっかくなので、さらに細かい所も。

P5のトップチューブ上には、補給食などを収納できるベントーボックスが装備されています。
こちらは実測してみると、およそ35(幅)×50(深さ)×220(長さ)mm。
トップチューブから大きく飛び出したバッグを後付けするのではなく、車体の造形に合う形で専用ストレージが設けられています。
cervéloもP5ではトライアスリート向けのストレージを重視しており、こちらに加えてエアロボトル、さらにはシートポスト側のボトルマウントも用意しています。
トライアスロン、とにかく距離が伸びれば伸びるほど、補給は「もてればOK」ではなくなってきます。
必要な量を携行しながら、できる限り走りの邪魔をしない。
こうした部分まで最初からバイク側に組み込まれているのは、P5が単なるTT専用機ではなく、トライアスロンで使われることまでしっかり想定されているのが分かるポイントです。
ここで少しだけ、P5の設計そのものにも触れておきます。
現行P5は、単にフレームだけの空気抵抗を減らす方向には進化していません。
cervélo公称では、現行フレーム単体の空力改善は前モデル比で約1W。一方で、最大34mmのタイヤクリアランスを確保し、Reserve 77/88ホイールとVittoria 29mmタイヤの組み合わせでは従来仕様から約4Wを削減。
結果としてシステム全体では約5Wの改善としています。
フレーム、フォーク、ホイール、タイヤ、そして最終的にはその上に乗るライダー全部を含めて速くする。
P5を細かく見ていくと、そうした現在のTTバイクらしい考え方が見えてきます。
そこで気になったのが、実際の展示車のタイヤ幅。ノギスで測ってみると、
実測 約29.4mm。
タイヤは表記サイズと実際の幅が必ずしも一致するわけではなく、装着するリムの内幅などによって実幅が変化します。
だからこそ「何mm表記のタイヤか」だけでなく、ホイールに取り付けた状態で実際に何mmになっているかを見るのも面白いところ。
現行P5は最大34mmのタイヤクリアランスを確保しているので、TTバイクとしてはかなり余裕があります。
「TTバイク=とにかく細いタイヤ」というイメージを持っている方ほど、実車を見ると少し印象が変わるかもしれません。条件にもよりますが、よりワイドなリムでワイドなタイヤを履くほど、転がり抵抗(ロス)が下がっていくという検証結果も報告されています。
ここまでバイクばかり見てきましたが、TTバイクを考えるうえで忘れられないのがライダー自身。
どれだけフレームを作り込んでも、その上には人間が乗ります。そして悲しいことに、レースの速度域においてもっとも大きな損失が、ライダーが受ける空気抵抗によるものです。つまりどれだけバイクの空力性能が高かろうと、乗っている人間の姿勢次第でそのアドバンテージをいかようにでも変えられてしまうということです。
だから現行P5では、コックピットの調整幅もかなり大きく取られています。
ベースバーは従来モデルより10mm低くなった一方、スタックは最大40mmまで調整可能。
エクステンションの角度も0〜30°まで調整できるため、近年よく見られるハイハンズポジションにも対応します。

さらにアームレストとパッドも従来より大きくなりました。
cervéloは、単純な快適性だけでなく、接触面積を増やすことでコントロール性を高め、より長時間エアロポジションを維持しやすくすることを狙っています。
風洞の中で一瞬だけ低いCdAを出せても、レース中にその姿勢を保てなければ意味がありません。
速い姿勢を作り、その姿勢で走り続けるために、フレームだけでなく、人間まで含めて「速い状態」を作ろうとしているのがP5です。
その設計思想が、実際のレースでも数々の輝かしい実績に繋がっています。
そう考えると、店頭で眺めるだけでもちょっとワクワクしませんか?
写真で横から見るだけでは分かりにくい、正面から見たときの細さ。
そこから横へ回ったときの、前後方向への長さ。
各パーツの収まり方や、専用コックピットの作り込み。
実車を目の前にすると、P5がなぜこれだけ存在感のあるバイクなのかがよく分かります。
本気でトライアスロンやTTのタイムを狙う方はもちろん、
「P5、一度実物を見てみたかった!」
という方もぜひ。
世界最高峰のレースを走ってきた系譜を持つモンスターバイクを、店頭でじっくりご覧ください。