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2017/10/27 21:08
【社員試乗会】
電動アシストのロードバイクってどんな感じ?
【YAMAHA YPJ-R】
先日行われた社内試乗会で、昨今注目度が高まっている電動アシストロードバイクの試乗をしましたので、そのインプレッションを書かせていただきます。
今回試乗したのは、電動アシスト軽快車「PAS」でおなじみのYAMAHAの「YPJ-R」。ロードバイクタイプの電動アシストスポーツバイクです。
ハイドロフォーミングのアルミフレームにSHIMANO 105コンポーネント搭載で、ロードバイクとしてのスペックはしっかりとしたものです。通常のアルミロードに電動アシストがついたものといっていいと思います。
バッテリーは専用開発した小型のもので、装着状態での車重は15.4kg(Mサイズ)です。
電動アシスト自転車としてはかなり軽量ですが、ロードバイクとしてみるとさすがに相当な重量級です。
実際に持ち上げてみるとかなりずっしりと感じます。
アシストモードはアシストの強さでHigh、STD、ECOの3種類あり、アシスト走行可能な距離はそれぞれ14km、22km、48kmです。
■インプレッション
さっそく、まずはモードを「STD」にして乗ってみたところ、停止状態からの漕ぎ出し時に後ろから軽く押されている感じがありました。
次にモードを一番アシストの弱い「ECO」にしてみたところ、「STD」と異なりほんの気持ち漕ぎ出しが楽かな?という程度のアシスト力に変わりました。
最後に一番強力な「HIGH」モードにしてみます。すると先ほどと違い、後ろからグイグイと押されているかのような力強いアシスト力でした。
「HIGH」モードのインパクトが非常に強かったので、そのまま短い坂を上ってみたのですが、通常のロードの感覚でダンシングを使って一気に登り切ろうとすると、速度がアシスト限界の時速24kmを超えてしまい、アシストが切れてしまいました。
そこでダンシングをやめてサドルに座りゆったりと漕ぐと、速度こそゆっくりですが、非常に強力なアシストが効き、まさに平地を流しているような楽さで走ることができました。
「HIGH」モードで低速からダンシングで加速する時の挙動も独特で、立ち上がった腰の部分を後ろから手で押されているような、あまり体験したことのない感覚でした。
アシスト力を弱めると、そこまで独特な感覚はなくなるのですが、通常のロードと比べるとどうしてもダンシング時のバイクの振りが重く感じてしまいました。
■総合的な感想
以上、ごく短い時間でしたが、実際に試乗してみた感覚と、バッテリーの持ち時間等のスペックを総合して考えると、「YPJ-R」がどのようなユーザーを対象としたバイクなのか実感としてある程度掴むことができました。
今現在ロードバイクをしっかりと乗りこなしている方(これはレースを走れるハイレベルの方だけはなく、ロングライドで100km程度走行可能な方まで含みます)が乗り換えの対象として考えるにはどうしても物足りないと感じますし、メーカーとしてもこのようなユーザー層は販売対象としていないでしょう。
それよりももっとライトなユーザー層(はじめてスポーツバイクに乗る方や、いままであまり運動経験がない方、ご高齢の方など)がスポーツとしての自転車を無理なく楽しむためのバイクとしては非常に面白い存在ではないかと感じました。
インプレッションではいろいろとネガティブなことを書きましたし、現状では重量やバッテリーの持続時間等まだまだ改善すべき課題は多いですが、電動アシストスポーツバイク自体の将来性は十分に感じることができました。
今後、もし法律上のアシスト制限速度がアメリカやカナダなみ(時速約32km)に緩和され、バッテリーの持続距離も伸びれば、ロードバイク上級者と初級者が同じコースをツーリングすることも夢ではなくなります。
スポーツ自転車のさらなる普及発展という意味でも、この分野の発展を期待したいと思います。
バッテリーは専用開発の小型軽量なものです。実はモバイルバッテリーとしても使用可能なスグレモノです!
ディスプレイはかなり大型で視認性は非常に良好です。速度はもちろん、現在のモードや電池残量、アシスト力のリアルタイム表示等が可能です。
■ YAMAHA / YPJ-R
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