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2022/02/08 16:49
ロードバイク用ハイエンドアルミホイールで
今最も売れている『MAVIC KSYRIUM SL』
なぜこんなに選ばれているのか。
その性能に迫っていきたいと思います。
左:リムブレーキモデル 1,480g
右:ディスクブレーキモデル 1,575g
¥104,500-
『MAVIC』は今年で創業133年を迎える
世界最古のホイールメーカーです。
ロードバイク用ホイールの様々な規格と常識は
MAVICが生み出してきたものも数多くあり、
時代をリードし続けてきたまさにパイオニアです。
手組ホイールが全盛だった時代に完組ホイールを
真っ先に投入し始めたブランドでもあります。
その完組ホイールの中で大ヒットを飛ばしたのが
1999年に発売開始した初代『KSYRIUM』
リム・スポーク・ハブに到るまで専用設計をした
今では当たり前の概念を生み出しました。
今に続く『FOREテクノロジー』を採用した
キシリウムはプロ選手がこぞって使うようになり
決戦用ホイールとして世界中で人気を博しました。
FOREテクノロジーとはアルミリム側に
ネジ山を作成してニップルを固定する事で
内側にニップル穴を不要とする技術です。
ニップル穴を無くす事で20%の剛性アップし、
強度が増加した事で軽量化にも繋がります。
リムテープが不要になるのでテープ分軽量になり、
更に今業界的潮流である『チューブレスレディ』で
専用テープを定期的に巻きなおす必要がなくなる為
余分なコストがかからず、かつ作業性が向上します。
スポークとの結合性も一般的な構造に比べて
強度が4倍向上してるので反応性が高いのも特徴です。
特許を取得している楕円形状の
エアロスポークを搭載しています。
時速40km/h走行時に約4ワットの
必要パワー削減効果を生み出す空力性があり、
カーボンホイールの上位モデルにあたる
『COSMIC SLR』にも採用されています。
薄くした扁平スポークよりも強度に優れ、
『KSYRIUM S』と大きく異なるポイントです。
前作の『KSYRIUM PRO』まで採用されてきた
ジクラル素材のスポークでなくなったことは
長年のユーザーには衝撃的な変化かもしれませんね。
今のMAVICを象徴する技術といえばID360。
『インフィニティプラットフォーム』を打ち出し
5万円クラスの『KSYRIUM 30 DISC』より
上のグレードとハブ構造を共通化することで
コストダウンを実現しながらホイール全体の
性能を向上させてきた事は一大トピックでした。
わずか9度でかみ合う面ラチェット構造で
瞬時の加速力を生み出してくれますし、
足を止めた時にホイールが減速しにくく
平地でもしっかりスピードを維持します。
ID360採用した前モデル『KSYRIUM PRO』を
愛用していますが、初めて乗った時に
ハブの変化にはとにかく驚かされました。
足を止めた時に伸びないと言われ続けた
MAVICハブの悪評を見事に払拭。
この性能はホイール選びをする上で
ベンチマークとすべきポイントですね。
同クラスの価格帯では頭が抜けています。
MAVICが打ち出している『USTチューブレス』は
作業性の容易さが一番の売りと言えます。
タイヤとの相性問題は大なり小なりありますが
MAVIC YKSION PROとの相性は完璧で、
『ハンドポンプ』でもビード上げが可能でした。
私が試した中では『SCHWALBE PRO ONE TLE』や
『VITTORIA CORSA TLR』はフロアポンプで
すんなりビードが上がりコンプレッサーいらず。
(VITTORIAのリムへのはめにくさは別件)
もはや主流となったチューブレスレディタイヤを
自分で作業できるかどうかは非常に重要です。
作業性の容易さがあるMAVICは他社に比べて
特にオススメしやすい理由と言えるでしょう。
ロードバイク乗りが気になる軽さと速さ、
そして今抑えておきたいチューブレスの扱いやすさの
三拍子が揃ったアルミホイールとなっています。
また競合モデルと比較してコスパに優れるのも注目。
規模の大きいホイールのトップブランドであることと
『インフィニティプラットフォーム』で実現した
ハブのコスト削減効果が大きいと感じますね。
ライバルモデルはズバリ『FULCRUM Racing ZERO』や
『Campagnolo SHAMAL ULTRA』となるはずですが、
価格差は5万円以上ありコスパ比較は圧倒的軍配です。
ということでKSYRIUM SLを掘り下げてみました。
ご検討中の方の参考になれば幸いです。
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