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ワイズロードスタッフ試乗会レポート『実走編』超最新ロードバイク&ハイエンドホイール贅沢乗り!
by: 大元英俊

社内試乗会 バイク編

スタッフおおもとです。

タイガーさん

『前回』の速報レポートに続き、ワイズロード社内試乗の実走編レポートとなります。

一体どんなバイク・ホイールに乗ってきたのか、ひとつひとつ興奮を交えてお伝え致します!

ロードバイク編

ANCHOR RP8

ANCHOR RP8 インプレッション

フレームセット
¥308,000-

105Di2完成車
¥550,000-

なんと1月19日に発表されたばかりの話題の超最新モデル『RP8』に発表翌日、もう乗っちゃいました!

プロフォーマットを用いて開発されたフラグシップモデル『RP9』をベースに使用するカーボンをT800/T700の組み合わせに変更し、フレームセット価格¥308,000-、105Di2完成車¥550,000-を実現したミドルグレードのレーシングロードバイクです。

主要な部位の剛性は『RP9』に比べて90%程度になるものの、ライドフィーリングに影響する重要な箇所の剛性バランスは同等にする事であの飛ぶような乗り味を見事に再現。

フレームは風洞実験により導き出された『RP9』と同形状となっており、突き抜けた空力性能は100%継承されています。

同じ形状で同じ乗り味、見ても乗っても区別がつかないほどにハイレベルなフレームとなっています。

感覚的テンポのズレない背中を押されるようなスムーズな初速、中速から高速域まで最小限のパワーで加速し、そして高速域の維持に必要な労力が驚くほどに低く、最先端エアロロードの醍醐味を高い次元で備えてくれています。

日本代表が使用したトラックバイクをルーツに持ち、左右非対称設計によるフレーム剛性の最適化とエアロダイナミクス性能の高さを見事に落とし込み、ロードバイク用にリファインしていますね。

本能赴くままに走れそうな突き抜けた加速力に『間違えてRP9に乗せられてないか?』とちょっと心配になりました。

 『RP9』は電動専用フレームでしたが、『RP8』は機械式コンポーネントも使用する事が可能となっています。

電動化までは流石に予算が・・・機械式の変速フィーリングが好き過ぎる・・・という方、乗り換えなら『RP8』を買うべきです!

GHISALLO GE-110

GHISALLO GE-110 インプレッション

フレームセット
カーボンハンドル・ステム
カーボンシートポスト付き
¥253,000-

GE-110は発表直後からロングライドを愛する界隈から期待の声が上がったエンデュランスロードバイクです。

しかしただのエンデュランスロードバイクにあらず!超ロングライドイベント『ブルべ』をターゲットにしたカーボンロードバイクです。

『ブルべ』は最低距離200kmから始まるロングライドで、指定されたチェックポイントを通過して規定時間内に走り切る物です。

今までのエンデュランスロードバイクは『荒れた路面にも対応が出来る』に焦点を当てたものでしたが、GE-110は『舗装された長距離を快適に走れる』に焦点を当て開発されているのが大きく異なるポイントで、まさに数百キロ走り続けるブルべに最適です。

その性能の高さはロングライドのスペシャリスト『三船雅彦』さんにより1,540km走る『LEL:ロンドン・エディンバラ・ロンドン』を92時間で走破した偉業により証明されたと言って良いでしょう。

この偉業は聞いてるだけで距離感がおかし過ぎてどうにかなりそうなんですが、ざっくり言うと東京から大阪まで走った後、大阪から東京まで帰って来て、もう1回東京から大阪まで走るをたった4日でやってるのと同じぐらいです、改めて説明してても凄すぎて意味がわかりません。

まさにロングライドを超えたウルトラロングディスタンス、その偉業を支えたのが『GE-110』なのです。

試乗した印象は低速から中速域の維持が驚くほどに楽!高速域はレーシングモデルに敵いませんが、逆にレーシングモデルは低速から中速で走りにくく、ロングライドに必要な荷物を積載した時に操作性が落ちてしまいます。

『GE-110』はブルべに必要な積載を出来るよう固定するアイレットの位置を工夫して『マスの集中化』を実現。

重量物をBB付近に集中させることで、積載量が多くても安定した操作性があり、ロングライドに必要な中速域の巡行が極めて行いやすい設計となっています。

赤信号の度に生じる『ストップ&ゴー』で求められる初速の軽さが素晴らしく、ペダル一踏み目で『うぉぉ!』と驚かされました。

これはロードバイクとして全く新しいジャンルに感じますが、実はブルべをしなくても多くのサイクリストが求めているスペックになっているのではないでしょうか。

しかもこのフレーム、
耳を疑うほどに安い。

カーボンエアロハンドル、専用カーボンステム、カーボンシートポストを含めて税込み価格253,000円なんです。

予算が50万もあれば、理想的なロングライドマシンを作り上げることが出来るのではないでしょうか。

ホイール編

DT-SWISS PR1400 Dicut Oxic 21

DT-SWISS PR1400 Dicut Oxic 21 インプレッション

¥195,800-

有名ブランドのホイールも、スペック表を見ればハブやスポークがDT-SWISS製である事はよくある話。

ホイール業界を席巻する『DT-SWISS』も最近レースシーンやメーカーアッセンブルでも完組ホイールが見られるようになりました。

 ではそのホイール性能の真価は果たして・・・?という事で今年は2モデル試乗させて頂きました。

ただスタッフおおもと、現役バリバリのリムブレーキロードバイクユーザー、電動12速に載せ替えてまだまだやってくつもりです。

なのでホイールインプレッションは『リムブレーキ』モデルとなります、2023年にもなると検索しても中々出てこない珍しいインプレッション情報になるのではないでしょうか。

まず1本目はアルミホイールの最高峰『PR1400 Dicut Oxic 21』です。

リムブレーキモデルなのにブレーキ面までブラックでタイヤとの一体感が極めて高いヒルクライムに最適な1,447gの超軽量ホイールです。

高い制動力と耐摩耗性を得る事が出来るオキシック処理を施し、また内幅は18mm、チューブレスレディタイヤに対応ととかつて存在したライバルモデルよりも優れたポイントがいくつもあります。

再発進の繰り返し動作に近いヒルクライムに求められる初速の軽さが非常に優れており、ロングライドでも頼りになる加速感です。

これはやはりハブの36Tのスターラチェットによる恩恵も大きな所で、たった10度の動きでラチェットが篏合する為、非常にスピーディーな伝達を実現してくれています。

ダンシング動作はもちろん軽快ですが、内幅15mm時代の軽量ホイールを知っているとワイドリム+チューブレスレディタイヤ25cの組み合わせによる地に足が付いたような路面との接地感がなんと頼りに感じる事か。

ヒラヒラと進むのではなく、グリップでスピードを生み出す感じは踏み込む感覚とリンクしてコントロールしやすいですね。

そして一番驚かされたのはやはり『ブレーキ制動力』

DT-SWISS PR1400 Dicut Oxic 21

カーボンリムはもちろん、従来のアルミリムよりも明らかに止まり、スピードコントロールが非常にしやすいです。

そしてグッ!と急ブレーキをかけた時の強い制動感はディスクブレーキの必要性を感じさせません。

ヒルクライムにダウンヒルは付き物、だからこそブレーキ制動力を重視してセーフティーライドを心掛けたいですよね。

今まで数多存在してきたリムブレーキのアルミホイールではありますが、これはまさに最高傑作と呼ぶに相応しい1本だと思います。

DT-SWISS ARC 1100 Dicut 48

DT-SWISS ARC 1100 Dicut 48 インプレッション

¥466,400-

アルミのローハイトを使った後は、カーボンのエアロプロファイルを使いたい。

お酒を飲んだ後の口直しにラーメン食べる感覚で乗らせてもらったのが『ARC 1100 Dicut 48』です。

名前の通り48mmのリムハイトを持ち、加減速の多いクリテリウムやアップダウンのあるコースも得意な万能タイプのディープホイール。

横から見た時のボリューム感たるや、それでいて主張し過ぎないのでフレームデザインをより良く見せる事が出来ます。

こう見えて重量は1,527gと軽量に仕上がっており、見た目の先入観のまま持ち上げてみると予想より軽くてびっくりします。

『PR1400 Dicut Oxic 21』の後だと初速の違いが明確に感じてしまいますが、このホイールが凄かったのはスピードがノってから。

高速域の維持に要する労力が明らかに少なく、平坦な直線だった試乗コースを瞬く間に端まで連れて行ってくれました。

その分、剛性感が非常にしっかりしていて、少々踏まされてしまい脚にはキテましたが、脚力のあるレーサーならばより真価を発揮してトップカテゴリーで大きな活躍を見せてくれるのではないでしょうか。

反応性に優れる36Tスターラチェットの素晴らしさはもちろんですが、日本製の高精度セラミックベアリング『Sinc』によりペダリングを止めてからも流れるようにホイールが進んでいく様がとても気持ち良いですね。

ベアリングとケージの間隔を非常に精密に設計することで、優れた回転性能と超寿命を実現しているとの事で、リムブレーキホイール最後のグレードアップとして選んでも末永く活躍してくれるホイールだと思います。

DT-SWISS ARC 1100 Dicut 48 インプレッション

ホイールとは別件ですが、取り付けられていたチューブレスレディタイヤ『MAXXIS HIGH ROAD TR』がノーマークでしたが非常に良いタイヤそうでした。

試乗コースはヘアピンカーブがあったのですが、ガッツリバイクを倒してもグリップ感が抜ける所か強くなる印象なのに、それでいて直線での転がりの軽さはかなりの物です。

調べてみたらコンパウンドにシリカを配合しており、ガチのレーシングタイヤとしてツール・ド・フランスを3度制し、ジロとブエルタも総合優勝した現役バリバリの生きる伝説、クリストファー・フルームが所属するイスラエルスタートアップネイションが使用しているモデルでした。

マキシスはマウンテンバイクタイヤとして飛びぬけたシェアを誇りますが、ロードバイクタイヤも抜かりの無いハイレベルな物のようですね。


 

以上、社内試乗会、実走編でした!

普段お目にかかれない、ふれない物に出会えるのが毎年このイベントの醍醐味ですね。

この翌日にはお客様向けイベント『スポーツバイクデモ』を開催し、非常に多くの方がご来場し大好評との事でした。

参加頂いた方はきっとよりスポーツサイクルを好きになって頂けたのではないかと思います!

次回開催の際にはぜひ今年行かれなかった皆様も参加してみてくださいね。

今から頭の片隅に『スポーツバイクデモ』をぜひ入れておいてくださいませ。

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