街乗り文化からスポーツ文化へ!!
ワイズロード池袋本館 Y'sRoad Ikebukuro honkan
[英語対応可]
2024/12/08 21:03
皆さんこんにちは!
池袋本館のかわさきやです!
先日、味の素スタジアムあじペン広場にて行われた弊社社内試乗会に参加してきました!
当日は様々なメーカーや代理店様が一堂に会しとても貴重な機会となりました。
この場を借りて改めて御礼申し上げます。
今回ご紹介するのは試乗会で試乗した自転車の中でもっとも美しいと感じた車体の試乗レポートになります。
スペック
メインコンポーネント:SHIMANO DuraAce R9270
ホイール:SHIMANO DuraAce WH-R9270-C50
タイヤ:PIRELLI P ZERO™ RACE
カラー:HRRG(Black RoseGold)
フレームセット価格(DISCモデル)
¥968,000税込
近年COLNAGOと聞くと思い浮かべがちなのはグランツールを始めとしたレースで輝かしい戦績を残しているタディ・ポガチャル選手が駆るV4Rsですが、COLNAGOには35年もの伝統があるCの血統というものが存在します。その血統を現代に継承しているのがまさにこのC68というモデル。
ケーブルフル内装、ディスクブレーキ、電動変速等といった現代ロード界のトレンドは当たり前のように採り入れながら、今もなおラグドカーボン製法を引き継いでいます。とはいえ従来のラグフレームの作り方とは異なり、ラグとチューブのパーツ構成を見直し一体化させたモジュールストラクチャー製法を採用し、より緻密なジオメトリー調整を可能としています。空力特性を備えたシェイプとなり、他のロードフレームとは違った独特なフレーム形状はC68唯一無二のアイデンティティとなっています。
また、カラーリングも特徴的。レーシーでビビッドなカラーリングを多く展開するV4Rsと対照的に、優雅で落ち着いたカラーリングを多く展開しており、「芸術品」と呼ぶにふさわしい美しく上品なデザインとなっています。
この車体を試乗したかった最大の理由も実はこのモデルが有するデザイン性に魅力を感じたことにあります。
紳士で余裕のある大人を目指す自分にとって、将来乗っていたい自転車のひとつがこのC68だったというわけです。
今回試乗したC68は同ブランド初となるステム一体型ハンドルも搭載していました。ケーブル類を収納するとともにボルトが目立たない見た目は車体のスタイリッシュさをより際立てています。カラーリングもブラックを基調としており、フレームの上品さを損なわせません。トップキャップを開けるとマルチツールがコラムに内蔵されています。
フレームにはコルナゴのエンブレムがさりげなくちりばめられておりハイブランド品のような高級感があります。
従来のラグフレームはモノコックフレームとは異なる独特の乗り味が特徴的です。しかし、モノコックフレームが広く普及している現代のロードバイクにおいて、その特徴的な乗り味は決して万人受けとは言い難いもので、よく「玄人好み」なんていわれることも。実際、前作のCOLNAGO C64にも過去試乗したことがありますが、C64はこのラグフレームらしさを色濃く感じられるフレームで、剛性感があり慣れれば非常に個性的で魅力的なバイクなのですが、個人的には慣れるまでに少し時間がかかり多少の扱いにくさを感じたのも事実です。
そのため、今回のC68の試乗前にこのバイクは自分の身体に合う乗り味ではないのではないかという一抹の不安と、一見ラグっぽさのない見た目にもしかしたら乗りやすくなっているのではないかという期待感の半分半分でした。そんな不安もまもなく杞憂だったことに気づかされることになります。
乗ってまず驚かされたのがその加速力。グンっと身体が置いていかれるような感じではありませんが、自分の身体と自転車がリンクして加速していく感覚です。あっという間に30km/h以上まで加速しているのにその加速は非常にスムース。それでいて明らかに踏んだ力がほぼロスなしに地面に伝わっている感覚。似ているのは50m走の最初の地面を蹴って加速していく感覚でしょうか。巡行からの中間加速も同様に力の入力からラグがなく初期加速と遜色ない加速力で加速していく。非常に気持ちよかったです。
巡行も申し分ありません。回すようなペダリングでも速度減衰を感じないのはもちろんのこと、路面の状況をしっかり伝えながら振動は最小限に抑えてくれます。剛性が高いとどうしても振動も硬く感じがちですが、このバイクはまさに全速度域クルージングといった乗り味。20km/hの中速度域はもちろん35km/hを超えても快適で余裕のある走りが出来るバイクです。
車重が軽いので私自身体重が軽いこともありダンシングは非常にリズム良く軽快に出来ました。手でハンドルを押し込み左右に車体を振るというより身体の動きにあわせて勝手に車体が左右に振れてくれるので、ダンシングがあまり得意でない私でも無駄な力を使うことなくすることが出来ました。
私が特に気になっていたのがコーナリング。というのも個人的に前作C64の扱いが難しいと感じたポイントがコーナリングだったからです。C64の乗り初めは自分が思ったラインに曲がってくれず、慣れるまで時間がかかりました。それまでラグフレームに乗った経験が無かった私にとって初めての体験だったため、ラグフレーム特有の感覚なのではないかと思い、そうであるならば例に漏れずこのC68もコーナリングが……….と。
しかしそんなこともなく、むしろ小回りは利くは、ある程度倒しても安定感はあるは、立ち上がりも早いは、で見事私の勝手な心配を打ち砕いてくれました。それとも3年経った今またC64に乗れば違った感想が出るのかもしてませんね。
このバイクを試乗して最も感じたのは「乗り手とバイクの一体感」です。個人的に近年のいわゆるハイエンドロードバイクは、バイクが「俺についてこい!」といわんばかりの乗り味で、その誘いにのってしまうと無意識に脚を使ってしまうようなバイクが多い気がします。脚の鍛えが足りないのも事実ですが………。そういうバイクも乗っていて楽しいですが、純粋にサイクリングを楽しむという点において誰でも楽しめるかといわれると疑問が残ります。
今回試乗したCOLNAGO C68はそうではなく、バイクが乗り手をエスコートしてくれるかのように乗り手のそばに寄り添ってくれるような感覚があります。ゆっくり走るのはもちろん、ここぞというときにしっかりと応えてくれる頼りになるバイクです。見た目の美しさはさることながら、ハイエンドたる一面とロードバイクに乗るという楽しさを感じさせてくれる、紳士淑女にふさわしい車体だと予想が確信に変わった試乗でした。
以上、個人的に欲しいバイクTOP3に急浮上したバイクの試乗レポートをお届けしました。