私が新型ENVE SESを欲しい理由。
by: 木村太陽

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こんにちは、お茶の水店の木村です。

カーボンホイールといえば、と問われてまず名前が挙がるのがENVE社ではないでしょうか。自転車関連部品の工場のほとんどが台湾や中国を始めとしたアジアへと移っていく中で、ENVEはいまだにアメリカ本土にある自社工場での生産にこだわることで、高品質な製品を世に送り出しています。

そんなMADE IN USAにこだわるENVEから先日新型ホイールたちが一斉に発表されました。

実は私も購入を検討しています、、、

まずは各ホイールたちをご紹介させていただきます。

ENVE
SES 2.3

詳細

 

ホイール重量:1,197g(SRAM XDR仕様)
リム重量  :F/275g R/280g
適合タイヤ幅:25~32C(推奨幅27C)
リム形状  :フックレス(ENVE社が推奨するタイヤを使用してください。)
ハブ    :ENVEアルミハブ
対応ブレーキ:DISCのみ 
価格    :¥499,950 (税込)

山岳ルートのアップダウンでのパフォーマンスを重視する本気のヒルクライマーにとって、新しいSES 2.3より優れた選択肢はありません。ENVE史上最軽量となる1200g以下の軽量設計と安心感を高めるハンドリング性が、起伏の激しいルートで実戦的なアドバンテージをもたらします。

 

SES 3.4

詳細

ホイール重量:1,390g(SRAM XDR仕様)
リム重量  :F/370g R/378g
適合タイヤ幅:27~55C(推奨幅29C)
リム形状  :フックレス(ENVE社が推奨するタイヤを使用してください。)
ハブ    :ENVEアルミハブ
対応ブレーキ:DISCのみ 
価格    :¥499,950 (税込)

アンバウンド・グラベル(旧名ダーティー・カンザ)の過酷な地形から奥深い山々まで、SES 3.4ほど守備範囲の広いホイールは他にないでしょう。その万能さはまさに、ホイール版スイスアーミーナイフと言ったところで、どんな地形やコンディションにも対応できます。

 

SES 4.5

詳細

ホイール重量:1,452g(SRAM XDR仕様)
リム重量  :F/411g R/415g
適合タイヤ幅:27~55C(推奨幅27C)
リム形状  :フックレス(ENVE社が推奨するタイヤを使用してください。)
ハブ    :ENVEアルミハブ
対応ブレーキ:DISCのみ 
価格    :¥499,950 (税込)

SES 4.5は、ハイボリュームロードタイヤの転がり抵抗の低さと世界最高水準の空力的特性を両立させた、現代のチューブレスロードホイールの先駆け的モデル。軽量化のために設計を見直し、エンヴィの社員お気に入りのホイールとして、その立ち位置を確立しています。

 

SES 6.7

詳細

ホイール重量:1,497g(SRAM XDR仕様)
リム重量  :F/430g R/449g
適合タイヤ幅:25~45C(推奨幅28C)
リム形状  :フックレス(ENVE社が推奨するタイヤを使用してください。)
ハブ    :ENVEアルミハブ
対応ブレーキ:DISCのみ 
価格    :¥499,950 (税込)

軽さ、安定性、空力的特性、転がり抵抗を優れたバランスで実現したSES 6.7は、実世界の環境での速さを定義し、現代のエアロホイール性能の水準を引き上げています。このモデルは当店にも数セット在庫として近日入荷予定です。

 

 

ディスクブレーキのみ対応、フックレス&ワイドリムを採用したロード用ホイールのトレンドの最先端を行くスペックです。価格はリムハイトにかかわらずおよそ50万円ほどと、昨今の社会情勢を受け値上がりしてしまいましたが、ENVEの手厚い保証やハンドメイドならではの高品質さを考えれば致し方ないといったところでしょうか。

 

目指したのは、現実世界での最速

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今回発表された新型SESのみならずどの世代のSESホイールであっても、バイクの種類を問わずより速く走れるようにするという目標は共通です。ENVEはリム形状、カーボン積層、タイヤ、ハブなどホイールを全体的にデザインすることによって達成します。ホイール、もしくはリム単体の風洞実験における空気抵抗の削減を目指すのではなく、実際に走行した際に最速になるようリム、タイヤ、ハブが設計されました。例えば、風洞実験を行う際の想定走行速度は、一般ライダーが出すことが難しい50km/hといった高速域ではなく、一般ライダーでも出力可能な32km/hの速度域、そしてプロを始めとした上位ライダーたちが走行する48km/hの速度域の2つで行われました。これにより、ENVEは多くの人にとって最速のホイールを生み出すことに成功したのです。

リムの設計においては、フロントのリムハイトをリアよりも低くし、スポークホール周辺の断面に丸みを持たせることで横風を受けた際の安定性とハンドリング性の向上が図られています。一方リアはリムハイトがフロントよりも高くなり、スポークホール周辺の断面が尖っていることで空気抵抗の削減が図られています。このように、前後でそれぞれ別の目的を持たせて設計することでトータルで高い性能を発揮する事が出来るようになっています。

 

現代のロードライドを新たに定義

ロードバイクにディスクブレーキが搭載されて以降、ロードライドというものは急速に多様化を迎えてきました。リムブレーキの構造による制約から解き放たれ、様々な人が様々な路面を走るようになったのです。新しいSES3.4と4.5では、旧SES ARモデル同様にグラベルライドを楽しめるよう、より幅広なタイヤが使用できるようになっているなど様々な路面に対応できるようになっています。
ENVEは現代のロードライドを以下のように再定義し、多様なライダーのライド体験を向上させる新たなパフォーマンスを引き出します。

・よりハイスピードで楽しく、走りの幅が広い
・安定性が自信を生み、自信が速さへとつながる
・ルートの地形、走り方、バイクの種類に合わせた専用設計
・27mm~35mmのタイヤ幅が主流となり、SES ARはSESと統合
・主流となってきたチューブレスタイヤのパフォーマンスを引き出すフックレスデザイン
・リム打ちパンクを防ぐプロテクション機構
・手厚い保証

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ホイールの基礎となるハブ

ハブメーカーが作るハブは最高なものもあれば最悪なものもあるなど性能がまちまちという事を長年の経験から知っているENVEは、より優れたハブを自社開発することを決意。ENVEのリムデザインを補い、さらに性能を引き出すためのハブを開発しました。素早い伝達を可能にする40tのラチェットや、従来よりも駆動剛性を向上させられるようなスポークパターンなど、ハブのみならず、リム、ホイールを開発するENVEだからこそできる設計が盛り込まれています。

 

なぜ多くのホイールの中からENVE SESを買おうと思うのか

ここまで、ENVE SESの利点や性能について長々と語ってまいりましたが、何故私がこのホイールを買おうと思っているのかについて書かせていただこうと思います。

1つ目の理由としては、フックレスリムの採用やENVEの高い技術力によって実現した、リムハイトに対する圧倒的軽量性です。私が購入を検討しているのはSES6.7なのですが、このモデルのリムハイトはF/60mm,R67mmと、これだけ見ると非常に重そうに感じます。しかし、新しいENVE SES6.7ではなんと1,490g(公称ペア重量)と非常に軽量です。これは他社ホイールだと50mm~55mmハイト級の重量です。リム重量も非常に軽く、登りでも重さを感じることは少なく、かつ平坦では現実世界最速の空力性能による恩恵を受ける事が出来るという点が非常に魅力的です。

2つ目の理由としては、ENVEが誇る手厚い保証です。およそ50万円もするホイールは、物価が高いと言われる自転車界隈の中でも非常に高価です。しかし、ENVEは自社の製品に自信を持っているので、他社に比べて保証がとても手厚いです。また、落車など故意でない破損であっても割引を受けて代わりのホイールを購入できるため、長く付き合っていくことができるホイールです。高い買い物は後悔をしたくないものですが、ENVEのホイールは長く付き合う事の出来るまさに相棒といったホイールになってくれそうです。

3つ目の理由は、やはりENVEというブランドだから、でしょうか。冒頭にも書きましたが、今や自転車関連部品のみならずほとんどのものがアジア地域で生産されています。しかしENVEはいまだにアメリカでの高品質ハンドメイドにこだわり続けているメーカーです。自転車に乗ることを趣味にする者として、一度はENVEというメーカーの製品を体感してみたいという憧れが自分の中にあるのです。

これらの理由から、非常に高価な買い物にはなりそうですが、ENVE SES6.7の購入を検討中な木村です。ホイールのカスタムを悩まれている方、ENVE SESについて気になられている方、はたまた購入を決断された方、当店でお待ちしております。もちろん6.7以外のモデルもご注文いただけますのでお気軽にご相談ください。