2022/06/03 23:18
ワイズロード渋谷キャノンデールブランドストアの間野です。
世界的にも大注目のグラベルイベント『Unbound Gravel(旧・Dirty Kanza)』がいよいよ今週末に迫ってきました。日本からも多くのライダーが(コロナ禍でけっこう面倒臭い手続きを乗り越えて!)参戦。
キャノンデールジャパンのカズさんこと、MTB・ロード・シクロクロスで活躍した元プロライダー山本和弘さんも200マイルのクラスに参戦します。
他にも話題の人物としては元シクロクロス選手でもあるペテル・サガン選手が100マイルのクラスに参戦。キャノンデール関連ではEF Educationのラクラン・モートン選手、アレックス・ハウズ選手や、ロード選手引退後にグラベルの活動を活発に行い、優勝経験もあるテッド・キング選手らが注目です。
さて、モートン選手やハウズ選手、キング選手が使うバイクが道玄坂に在庫しています。実はカズさんは新型TOPSTONE CARBONで出るのですが、本当はこちらで走りたかったと言っていた究極の希少バイクです!
目次
カラー:クールミント(CMT)
サイズ:51(推奨身長170cm前後)
メーカー希望小売価格¥572,000(税込)
※カタログ写真とは一部スペックが異なります。
シクロクロス用バイクSUPERSIX EVO CXとは共通のフレームを持ち、アッセンブルが異なる兄弟分。キャノンデールのグラベルバイクラインナップのなかでは、フラットな高速グラベルでちからを発揮するスーパーなモデルです!
もともと国内入荷数が少なく、ワイズロード全体でも5台程度しか入荷していません。関東の在庫は道玄坂の1台のみです。
このバイクが発表された当初、国内のグラベル好きの間では『シクロクロスとグラベルは特性が異なるのに同じフレームを使うなんて!』という反応がありました。
個人的にはグラベルのルートとは千差万別で、逆に様々なアプローチのバイクがあって然るべきだと感じていましたし、このバイクのターゲットは凄く分かりやすいと感じていました。
また、既に先代バイクのSUPER Xをシクロクロスレースで使用していたわたくしは、それ以前に使っていたFOCUS Mares CXとの違いが大きくて(SUPER Xのほうが扱いやすく感じた)、シクロクロスバイクだって千差万別だと思っていました。
その違いの部分がわたくしはうまく言語化できていなかったのですが、先日、有料会員制の自転車ウェブメディアの『La Route』さんで公開された記事でカズさんが語っていた内容が凄く説得力があったので紹介したいと思います。
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この記事はキャノンデールのカズさんのほかに、トレック、スペシャライズドの日本法人の担当者のグラベル座談会だったのですが、記事中、カズさんはSUPER XやSUPERSIX EVO CXは、ヨーロッパのクネクネとしたテクニカルなシクロクロスコースではなく、北米の直線的なコースで強みを発揮するよう、ヘッド角が寝ているのだと言っています。直進安定性を重視しており、また北米のグラベル環境も考慮した設計なのだと。
個人的にはこれまで、RIDLEY、AUTHOR、FOCUSのヨーロッパ系シクロクロスバイクを『違和感なく』乗り継いで、SUPER Xでキャノンデールに乗り換えたのですが、SUPER Xの感覚の違い、乗りやすさはそこなのかと今更ながら目から鱗でした。
そんなわけでキャノンデールのシクロクロスバイクはグラベルライドとの親和性が高いので、SUPER XはキャノンデールがTOPSTONEを発売する以前から、北米を中心にグラベルレーサーとしても評価され、活躍してきました。
テッド・キング選手はSUPER Xを使って、2018年(だったかな?)、Dirty Kanza(現・Unbound Gravel)で優勝しています。
2018年にアルミフレームの『TOPSTONE(Alloy)』が、2019年にカーボンフレームの『TOPSTONE CARBON』がデビュー。
キャノンデールでも本格的にグラベルロード専用機がラインナップされました。
上図は、わたくし間野がざっくり考えた、各バイクの位置づけです。
(最初から舗装路は除外しています)
TOPSTONE CARBONはリアサス『KINGPINサスペンション』の効果で、非常に荒れた路面で力を発揮するバイクに仕上がっています。コントロール性も抜群です。ただ、引き換えに重量が若干重くなってしまいました。
一方、北米のグラベルレースではUnbound Gravelのように、起伏の少ないダートが延々と続くものも多いようです。ロードバイクに近い、軽量でエアロ形状のバイクが有利になることが予想されます。
(そうは言っても今回の200マイルでは獲得標高2,000m越えで、割とハードな下りもあるとかないとか)
そこで、シクロクロスフレームを基にして、グラベルに適したパーツアッセンブルを施したSUPERSIX EVO SEにも出番が回ってくるというわけです。
また、上のチャートでは外しましたが、この特徴はロングライドでも十分に力を発揮します。
ある意味、エンデュランスロードと考えてもいいかもしれません。
という意見をたまに聞きます。確かに以前乗ってたヨーロッパ系のシクロクロスバイクは硬かったなぁ。しかしSUPER Xではロングライドが苦手という印象はありませんでした。十分柔らかいフレームと、直進安定性の高いヘッド角がその理由でしょう。
わたくしはSUPERSIX EVO CXを使い始めて、700×32Cのロードタイヤで50km程度のライドを数回行っていますが、快適性に優れているうえにかなりスピードを乗せて走ることができ、ロードバイクと遜色ないなって感想を持っています。向かい風でもいい感じです、さすがエアロ形状フレーム!
Grinduro!や王滝はTOPSTONE CARBONの方が強みがあり、
野辺山グラベルチャレンジやRapha Prestige、Jeroboam、ニセコグラベルといった大多数の国内イベントにはSUPERSIX EVO SEの方に分があるといえるかもしれません。
コンポーネントは最新のSRAM RIVAL eTap AXSを搭載。
ワイヤリングは油圧ブレーキのホースだけですっきりした外観になっています。
※店頭在庫車体のバーテープは黒でご用意させていただいております。
シクロクロスモデルとの最大の違いはフロント2枚ギアがついていることでしょう。
短距離周回のシクロクロスと違って、グラベルライドでは長い峠の登りなどもあります。
そういったときに、フロントシングルでは軽いギアが足りなくなるか、あるいはリアに軽いギアがあったとしても、ギア間隔が大きすぎて適切なギア比が欠けてしまうことが多くなります。
グラベルにはフロントダブルを強くお奨めします!
そして、シクロクロスにフロントダブルで出てはいけない決まりはありませんので、タイヤ替えればシクロクロスレースも出られます!
無線電動12段変速!
グラベルライドからロングライドまで強い味方になること間違いなし。
スプロケットは10~36Tで対応幅が広い!
標準で700×38Cのタイヤを装備。カタログスペックでは40Cの表記になっていますが、現物は38Cです。
最近は45mmタイヤを履くようなグラベルロードもありますが、このバイクではそこまで重たいタイヤを前提とせず、軽量で高速走破性を意識しています。
ちなみに40mmタイヤに対して+8mmのクリアランスがあるので、45mm幅のタイヤまでは使用可能です。
(タイヤの太さは膨張率とリムの太さに依存するので、表記サイズよりも実測が太くなることがあります。)
こちらの写真はわたくしのSUPERSIX EVO CXに、SCHWALBE G-ONE Ultrabite 700×40Cのホイールを装着したものです。リム幅は内幅23mm。TOPSTONE CARBONだと脱着時にタイヤがフレームと干渉しますが、EVO CX/SEだと余裕です。
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サドルは画像ではPrologo製品になっていますが、fi’zi:k ALIANTEに変更されています。
傷がつきにくくなるからグラベルバイクには施工しておきたい!
ガラスコーティングサービス『ガラスの鎧』はワイズロードでも渋谷キャノンデールブランドストアと川崎ピナレロルームのみの限定サービスです。
グラベル・CX大得意なキャノンデール担当 間野がご案内します!
お待ちしております(*^^)v
あ、ただし次の日曜日6月5日と翌6日は福島県の『湊グラベルライド』に参加してきますので不在です!
3rd June 2022
ワイズロード渋谷キャノンデールブランドストア まのゆうすけ