新しいスタイルを提案するフラッグシップショップ!
ワイズロード 新橋店 Y'sRoad Shimbashi
[英語対応可]
2026/08/19 07:09
皆さんこんにちは、ワイズロード新橋店 関です。
今回は、先日発表されてまだ発売前の新型デュラエースのホイール、WH-R9370のインプレッションをお送りします!
まずは乗った感想、その後スペックなどを掘り下げていきます。
車体はTREK MADONE SLR、タイヤはビットリア コルサTLR、空気圧は4.2BAR
あえて事前にスペックなどは見ず、平坦基調の40kmを走りました。
Contents
まず、第一印象として、がっしりとした剛性感・一体感のあるホイールだと感じました!
漕ぎだしからスムーズな加速感で、特定の速度やパワーで伸びるというよりかはどの領域でも均一な加速感といった感じ。
加速~高速巡行~ダンシングでも安定して走れ、スポークが少ないのでダンシングで振った時などの横剛性は不安でしたが全く問題ありませんでした。
おそらくホイールより先にフレームがしなるので、このホイールの剛性感に物足りない感じは一切ありませんでした。
踏み心地はダイレクト感というか、安心感というか、、踏んだパワーをしっかり受け止めてロスやテンポの遅れなく加速力にしてくれている感じで、抽象的ですがすごく頼もしいというか安心して踏める感じ。マッチョに肩車されてるみたいな?
従来のデュラホイールのようにしなって伸びやかに進むというよりかは踏んだ分ガシガシ加速する印象です。
高剛性なレーシングホイールとしては乗り心地は普通。
特別乗り心地が良いわけではありませんが、高剛性なホイールとしては悪くない。ロングライドに特化しているとは言えませんが、チューブレス&ワイドリムでかなり快適なので、長距離でも十分使えるでしょう。
タイヤ込みなら昔のロングライド系ホイールより快適だと思います。
同じリムハイトでも安いホイールより空力や横風耐性、コントロール性が良いのは十分実感できます!
ホイールの空気抵抗だけを感じ取ることは難しいですが、他社のハイエンドと比べても同等くらい感じます。
重量は十分軽量で剛性感と相まってもたつきや重さは感じません。登坂での反応も良好です。
ハンドリングも安定が良く、安心して走れました。
ラチェット音はホイール単体ではZIPP NSWのようなジャラジャラ音のように感じますが、実走すると非常に静かで空転時も伸びるように走り気持ちよいです!
全体として、何かに特化しているわけではないけれど、とてもバランスが良く、特に剛性・一体感・安定感が優れていると感じました。
特化していないというのは悪い事ではなく、全体のバランスがとても高く、完成されているという意味です。
乗った後にスペックや資料を読んでみると、今作のシマノの”本気度”にびっくりしました!
また、自分がまさに感じたように性能のバランスにこだわって設計されたことがメーカーHPで語られています。
(試乗でメーカーの設計を正しくくみ取る事ができて一安心、、、)
まずは価格から。
新型ホイールが如何に進化したかはこれからご紹介しますが、C36/C50/C60は前後セット税込み¥431,713とシマノホイールとしてはかなり高額な金額になっています。
近年の物価高騰の影響も大きいでしょうが、手元に残っている昔の資料を見ると2世代前のR9100系デュラホイールはC40のチューブラー仕様で¥324,156。チューブレス仕様で¥261,149でした。
昔のデュラホイールは(個人的な印象として)ハイエンドとしてはコスパが良く、使い勝手がよいホイールですが、レースレベルでは他にもいいホイールはあるよね。という印象を持っていました。
しかし、カーボンホイールも普及した今、安いカーボンホイールはたくさんあります。
今作のデュラエースWH-R9370は価格だけでなくスペック、乗ったフィーリングからもシマノが本気で作った勝てるカーボンホイールであることがひしひしと感じられます!
価格は上がりましたがそれ以上の価値がある真のハイエンドホイールが誕生しました!!
ラインナップはコチラ。
全てチューブレス仕様で、36mm、50mm、60mmに加え超ディープリムの99mmの前輪とディスクの後輪も用意されています。
プロへの供給も視野にトライアスロンやTTでも活躍できます!
スプロケットはシマノ12Sのみに対応します。
ロゴは前作より大きくなった物が1カ所。
ロゴはシルバーですが、ストライプ模様であまりキラキラはしません。
派手なバイクにも、シンプルなバイクにも似合う秀逸なデザインだと思います。
今回一番のトピックスはカーボンスポークの採用です。
軽量で高剛性なカーボンスポークは多くのブランドのハイエンドホイールで採用され始め、最新のトレンドと言えるでしょう。
シマノは最新素材に慎重な印象ですが、改めて今作への本気度が感じられます。
スポークはリムハイトに応じて2種類用意され、4mmが標準となります。
他社のスポークと比較すると、LUNなど3mm台の物もあれば、CADEXなど5.4mmほどのものもあるので、エアロ寄りの中間といった印象です。
ホイールごとのスポーク数とスポークタイプです。
C99のみが5mm幅のスーパーエアロスポークを使用します。
興味深いのが、リムハイトごとにスポーク数が違う事!
21本を基準に、C36のフロントは18本と少なく、C60のリアは24本と多くなっています。
一般的に少なくとも24本のホイールが多く、21本というのがそもそも少ない!
空力的にも重量的にもスポークは少なければ少ないほど有利です。反面、スポークが少ないと剛性が下がり、ゆがみが出やすくなります。
スポーク自体がエアロであるのはもちろんの事、3本少なければ単純計算で10%以上空力が良くなると言えるかもしれません。
スポーク本数は空力やエアロ性能だけでなく様々な要素から決定されています。
おそらくC60を選ぶのは平坦コースに特化したスプリンター系選手が多いでしょう。彼らはゴールスプリントで信じられないパワーを発揮するので後輪には剛性が必要です。
逆に、C36が活躍するような山岳コースでは瞬発的なパワーを発揮する場面は少なく、軽さが重要なのでフロントでは軽さ優先のスポーク数になっています。
C99ではスポーク数がさらに少ない16本になっていますが、高速巡行では空気抵抗が重要なのでスポーク数は少ないに越したことは無いうえ、スポークやリム自体に剛性があるのでスポーク数をあまり必要としないのだと思います。
リム内幅は23mmになり、28~30Cタイヤに最適化されています。
十分なワイドリムなので4.5BAR前後の空気圧での運用が可能になり、低気圧タイヤでの転がり抵抗が少なく快適な走りが可能になります。
使用するタイヤ幅によって最大気圧に指定がありますが、ワイドリムの利点を活かすならここまで高圧に入れることは無いでしょう。
リム内幅は23mmに統一されていますが、驚くことにリム外幅はハイトごとに、また、C50とC60では前後でも異なります!
C36では軽量化のために最小限の外幅に、C50/C60では空力などを考慮して細かく変化がつけてあります。
まさに本気の設計!!
シマノの設計思想は軽ければよいとは思っていません。
適切な重量バランスや強度、剛性との兼ね合い、どこを軽くするかが重要と語られていますが、それでも前作から大きく軽量化され、十分に軽いです!
カーボンスポークやリム形状の見直しなど様々な改良の結果、前作と比べて大きく性能が向上しています!
まず重量は今作のC50は前作のC36より大幅に軽く、今作のC60も前作のC36に迫るほどの軽さです!
さらに空力では、今作のC36は前作のC50と同じくらいエアロで、今作のC50は前作のC60より大きくエアロになっています!
つまり、今作(最新)のC50は、前作のC36より軽く、前作のC60よりエアロ。という事です。
これすごくないですか!!?
旧世代のホイールを使っているライバルに対して圧倒的なアドバンテージを得る事ができます!
ここまでは数字でわかりやすく改善した部分。
ここからは構造やテクノロジーに迫っていきます。
まずはシマノのラチェットシステム、ダイレクトエンゲージメントを紹介します。
DT SWISSのスターラチェットやMAVICのID360をご存じの方なら、それらの発展型と思っていただけます。
ホイールには、ペダルを踏んだ力をチェーン、スプロケットを介して地面に伝える役割があります。
ペダルを踏むと力を伝え、足を止めると空転してくれます。この役割を果たしているのがフリーボディー内部のラチェットです。(上の画像部分)
シマノの下位グレードやカンパ、その他多くのホイールはこの爪タイプのラチェットを採用しています。
シルバーの爪が動くことで駆動力を伝えたり、空転したりします。
このタイプでは爪の先端、画像の赤い部分の僅かな面積でペダルを踏む強力なパワーを車輪に伝えています。
対して、シマノのダイレクトエンゲージメントや似た構造のスターラチェットなどでは、面接触ラチェットにより、広い面積でパワーを伝達するのでよりダイレクトに、ロスなくパワーを加速力に変換してくれるシステムです!
スターラチェット、ID360よりもラチェットの直径が大きいので、より高い駆動効率が期待できます。
さらにメリットはこれだけではありません。
走行中、足を止めるとカラカラカラと音がします。
この時ラチェット同士が擦れながら空転しているので抵抗が生じ、減速してしまいます。
ダイレクトエンゲージメントでは、斜めに切られた溝によって、ペダリング時はラチェットが接触、空転時がラチェットが浮くことで空転時のラチェットの抵抗を低減!
減速しにくいので漕いでいないときも他の選手よりラクをする事ができます!!
空転時の抵抗を減らす取り組みは各社に見られますが、接触を減らして抵抗を削減する構造は複雑なため、まだ数社しか採用していない先進的な機構です。
最新のカーボンスポークや複雑なラチェットを採用する一方、カップアンドコーンのベアリングは絶対にやめないのがシマノ。
ベアリングは構造の違いで「カートリッジ」と「カップアンドコーン」。素材の違いで「スチール」と「セラミック」があります。
シマノのパーツ展開図。ベアリングとは回転をよくする玉のことで、ここでは周囲のシステム全体を指しています。
カップアンドコーンは大昔からあるスタイルで分解調整ができます。
画像左側のハブボディーに組み込まれた玉受け(カップ)と⑥の玉(ボール)、④の玉押し(コーン)で構成されています。
このタイプを採用しているのはシマノ・カンパなど。
1年に一度など、定期的に分解清掃することで長期間使用することができ、使用するグリスや調整のテクニックで性能差が出ます。
コチラがカートリッジベアリング搭載ホイールの展開図。
61903のパーツがベアリングで、この内部に玉が入っていて、一塊のパーツになっています。
基本的に内部を分解調整は出来ない(しない)ので数年間使って消耗したらベアリングごと新品に交換します。
ミドルグレード以上のほとんどのホイールはこのタイプで、ベアリングのメーカーやグレードによって性能差があり、調整ではあまり性能差は出ません。
シマノがカップアンドコーンにこだわる理由の一つは回転のスムーズさ。
特に、ダンシングやコーナリングなど、ホイールに斜めの負荷がかかった時に強いとされています。
上の画像、カップアンドコーンでは、 玉に対して玉受けと玉押しが斜めに接していて、広い面で負荷を受け止めているのがわかります。
カートリッジタイプでは負荷が一転に集中して抵抗になっているのがわかります。
シマノによると30%もの違いがあるようです!
今回の新製品資料には明記されていませんが、シマノホイールはベアリングそのもののサイズが大きいのも特徴で、パーツ画像を見る限りR9370もそれなりに大きなベアリングを使っているように見えます。
ベアリングサイズが大きいと、重量が増す反面、強度が増えて回転抵抗が減るメリットがあります。
シマノは回転がスムーズで、ホイールがねじれるような負荷にも強く、メンテナンスがしやすいカップアンドコーンタイプを採用し続けているということですね。
ベアリングの素材にはスチールとセラミックがあり、シマノは今作もスチールベアリングを採用しています。
スチールは安価で高強度、高耐久。
セラミックは高価ですが回転がスムーズです。
(厳密にはセラミックだからというよりグリスや防水シールの性能差が大きい)
セラミックベアリングのメリットを活かすには、防水性能を犠牲にしたり、定期的なグリスアップをしないと傷んでしまうこともあります。
また、空転時はセラミックベアリングの方が圧倒的に軽く感じますが、実際に負荷がかかるとあまり差はないというメーカーも多いです。
シマノも他社ハイエンドがセラミックを使用していることはわかっていての選択でしょう。
どんな状況でも安心して使え、安定した性能を発揮するシマノホイールらしい選択と言えます。
スチールとセラミックどちらが優れているかはよく論争になりますが、カップアンドコーンであれば内部のグリスの量や種類を調整できるので、用途によって、スムーズなグリスを適量使ってレース向けのセッティングにしたり、耐久性のあるグリスを多めに入れることで雨天でも安心して走れるようにセッティングに調整することができます!是非当店にご相談下さい。
シマノホイールすべてに共通する素晴らしい点は耐久性とメンテナンス性の高さ!
他のメーカーより圧倒的に耐久性・防水性が高く、ラフに使ってもほとんどトラブルが起きません!
(パーツが消耗しないわけではないので定期的なメンテは必要です)
カップアンドコーンベアリングは正しくメンテすれば長期間使えるうえ、傷んでもパーツ交換可能。
ラチェット部分は多くのメーカーで定期的なメンテが必要で、場合によっては毎月グリスアップが必要なホイールもありますが、シマノはハイエンドのダイレクトエンゲージメントも、一番安いホイールも完全にメンテフリー!
何年も使って内部のベアリングがすり減ったらフリーボディーごと交換しましょう。これはどのメーカーも同じです。
当店では修理やメンテナンスで数多くのホイールを触っていますが、シマノホイールは群を抜いて頑丈です。
構造やスペックは一見スタンダードなようでよく見るとよく設計されていて特徴的、いい意味で変態的とさえ思います!
そんなシマノ渾身の新作デュラエースR9370。
販売は秋以降の見込みですが、ぜひご期待ください!!
ご予約・ご注文はシマノサービスセンターであり、ホイールのメンテナンスに精通したワイズロード新橋店にご相談ください!!
購入後のメンテナンスも含め、詳しくご案内いたします。
*予約開始時期等はメーカーや当店ブログで改めてご案内します。
下記日程でホイール試乗会開催予定!
試乗方法などは下記店舗に直接お問い合わせください。
ワイズロード福岡天神 8/22(土)~8/23(日)
ワイズロード名古屋本館 8/29(土)~8/30(日)
ワイズロード大阪本館 9/5(土)~9/16(水)
※ブログの商品情報は掲載当時の情報です。
完売していたり、価格やポイント還元率、商品の仕様が変更されていたりすることもあります。
予めご了承ください。
在庫状況等の最新情報は、大変お手数ですが店舗へ直接お問い合わせください。
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