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新兵器!タイヤインサートを装着!【VITTORIA Air Liner Gravel】
by: 藤平悠介

VITTORIA AIR LINER GRAVEL

砂対策にタイヤインサートを入れる

当ブログをお読みの皆様こんにちは!

新宿クロスバイク館の藤平です。

 

私は「シクロクロス」という競技に趣味で参加しています。(※シクロクロス競技についてはコチラ!

冬の競技なので今がシーズン中

3月のシーズン終了までまだまだ色々なレースに参加予定です。

 

エントリーした中でも大きなレースであるシクロクロス東京は砂地獄とも呼ばれるサンドステージ

パワーや技術面に自信の無い私は、機材面にて多少でもアドバンテージが欲しいところ。

 

今回は、外から見えない秘密兵器

「タイヤインサート」を装着するお話です。

 

VITTORIA AIR LINER GRAVEL

タイヤインサートとは?

まず初めに、シクロクロスで使用されるタイヤには3種類の取付方式があります。

 

チューブド

自転車タイヤでは一番一般的な方式です。

ホイールとタイヤの間にチューブが入り、空気の圧力でセットされます。

パーツ価格がお手頃で装着が簡単、相性の問題が発生しにくいのがメリットです。

チューブにダメージが入りやすい構造の為、空気圧をあまり下げられません。

 

チューブラー

ホイールとタイヤを接着剤などで取り付ける、ちょっと昔の形式

車輪を軽量で頑丈に作れるほか、タイヤサイドの柔軟性によりコーナリングでのグリップも良いです。

デメリットとして取り付けに技術(ノウハウ)や手間が必要で、タイヤの価格も高い事が挙げられます。

 

チューブレス

ここ数年で一気に市場規模の大きくなった方式

名前の通りチューブを使わずに、空気の圧でタイヤを固定します。

性能とコストのバランスに優れ、多少のノウハウは必要ですが扱いやすいです。

デメリットはパーツメーカーごとの相性問題が発生しやすい事。

 

今回ご紹介するタイヤインサートというパーツはチューブレスタイヤに使うパーツです。

 

Vittoria Air Liner Gravel

オンロードでもオフロードでも定番のタイヤブランドVittoria

私も手元の自転車に使用している車体が多いですね。

 

タイヤインサートはいくつかのブランドから販売されていますが、国内ではおそらくこちらの製品が一番入手しやすいと思います。(※ブログ執筆時)

 

チューブレスという取り付け方式は、基本的にタイヤ内は空気のみ

空気圧を低くセッティングする事が多いオフロードレースでは、衝撃でタイヤが潰れきったりするとマシントラブルに繋がります。 

タイヤインサートはその空気の一部をクッション材に置き換え、タイヤの変形を制御する事でより低い空気圧での運用、トラブル防止を可能とします。

また、万が一パンクなどでタイヤ内の空気が抜けたとしてもインサートのみで1時間程の走行が可能との事

競技中にトラブルを起こしても完走率が上がりますし、最寄り駅までの移動も可能になる為安心感が違います。

 

VITTORIA AIR LINER GRAVEL

インサート取付とチューブレスタイヤ装着のコツ

まずはタイヤを外し清掃

リムテープ、バルブを新品に交換します。

バルブはインサートに付属する物、もしくは対応する物を使いましょう。

ホイール付属品など汎用的なチューブレスバルブを使用してしまうと、空気が抜けなくなってしまいます。

 

VITTORIA AIR LINER GRAVEL 

インサートの長さを決めます

ホイールに沿わせた長さを計測し、プラス2㎝程度の余裕を持たせます。

この時インサートを引っ張るなどして伸ばして計測してはいけません。

ホイールに巻いた際一部がちょっとだけ浮くのが正しい状態です。

 

カットしたら結束バンドを通す穴を開けます

手を怪我しないよう注意しながら鋭い工具で適当な位置に。(VITTORIAは端から2㎝が指定)

 

VITTORIA AIR LINER GRAVEL

タイヤを片側だけホイールに嵌めます。

↓今回使用したタイヤ(VITTORIAじゃないんかい)

チューブレスタイヤの組付けは大変という方も多いですが、正直なところ相性次第です。 

片方のビードが嵌まったら タイヤインサートを組み込みます。

説明書によると滑りが悪い場合は石鹸水などで濡らしても良いようです(※今回は使っていません)

 

VITTORIA AIR LINER GRAVEL

もう片方のビードをホイールに嵌めます

ココが一番の難点

インサートを上手くずらしてビードを車輪の凹んでいる箇所に入れてあげないとタイヤは嵌まりません。

 

上記画像左側は上手くビードを落とし込めている状態

右側はビードラインが露出していてちゃんと内側に入っていません。

 

ホイールとの相性にもよりますが、タイヤ交換はパワーではなくテクニックです。

今回の組み合わせであれば脱着にタイヤレバーすら必要ありません。

コツの一つはバルブ部分を最後に嵌める事。

 

VITTORIA AIR LINER GRAVEL

タイヤが上手く装着出来たら、シーラントは入れずに一度空気を入れてビードを上げてしまいましょう。

インサートがあると通常よりも簡単にビードアップが出来ます。

 

チューブレスタイヤ装着でひっかかりがちなのがビードアップ

ホイールとタイヤの相性で難易度がかなり違います

組み合わせが緩く空気が漏れて上がらない場合はリムテープの巻き数などを変えてトライしましょう。

 

コツの一つ目はバルブコアを外す事

ポンプからの空気の流れがスムーズになりビードアップが簡単になります。

先にシーラントをタイヤ内に充填している場合はバルブの位置に注意が必要です(位置が悪いとシーラントが噴き出してしまいますので・・・)

 

二つ目は使うポンプを選ぶ事

実は、自転車用空気入れというのは物により一回のポンピングで入る量にかなりの違いがあります

超高圧対応の物と、低圧用の物では倍以上容量が違う事も。

ビードアップを重視するのであれば、一回で入る容量が多い物が簡単です。

 

それでも難しい物にはチューブレス用のタンクを使いましょう

溜めた空気を一気に放出出来るツールですね。

いくつかのメーカーから販売されており、フロアポンプ一体型の物もあります。

 

VITTORIA AIR LINER GRAVEL

ビードが上がったら、シーラントを入れます。

インサート使用の場合は基本的にバルブから注入のため注射器が必要ですね(※今回は画像撮影の為に使いませんでしたが)

基本的にメーカー推奨の量で構いませんが、インサート装着で初回の充填は気持ち程度に多めでもOK

シーラントは必ずインサートメーカー推奨の物を使いましょう。

 

バルブコアを取り付け空気を入れたら装着完了ですが、何点か気を付けたいポイントがあります。

 

まず、空気を入れた後は必ずバルブナットの緩みを確認しましょう。

圧力でバルブやテープが押される事で多少緩んでしまい、空気漏れの原因になります。

 

テープやシーラントを新品にした場合はタイヤ、またはホイール指定の最大気圧付近にセットしてシーラントを馴染ませます。

適当にホイールを回せばOK。

実走で馴染ませるというのも手ですが、装着や製品の不良で帰れなくなるリスクがありますので遠出はしない方が良いでしょう。

装着から数時間~一日程度は空気漏れ含め様子を見ましょう。

 

これでタイヤインサート装着完了です

実走インプレッションはまたいずれ・・・

 

MAXXIS MUDWRESLER

おまけ

上記画像は外したタイヤ

2019年のシーズン初頭に取り付けた物なので、丸々4シーズンと半分走ってくれました。

元々マッドタイヤなのにブロックが減って可哀そうな姿・・・

 

新しく取り付けたタイヤも同メーカーの物なのですが、やはり古い物はゴムが硬化してしなやかさがありません。

ちゃんとレースで戦うならもっと頻繁にタイヤ交換しないといけませんね・・・

 

DSC_1812シーラントは注入から4か月程経っていますが意外な程綺麗でした。

今回インサート導入にあたってシーラントもVITTORIA製に変更しましたが、性能はいかに・・・

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