【スタッフバイク】鮮やかカラーのオールドスクール系街乗りSSCX！
by: 藤平悠介

高性能さをあえて求めない自転車という話

当ブログをお読みの皆様こんにちは！

新宿クロスバイク館の藤平です

 

もうすぐ次のシクロクロスシーズンが始まりますね

シーズン外に乗らない為にシクロクロスバイクの乗り方を忘れてしまっているので、少しでも感覚を戻さないといけません

普段２インチ幅以上のタイヤを履いて走っている私にとってシクロクロス用タイヤのサイズというのは安定感に乏しく、レースではコーナリングで差をつけられる事が多い為乗車感覚を忘れてしまっているのは大問題なんですね。

 

「普段からシクロクロスバイクに乗れば良いのでは？」と言われればそれまでなのですが、機材というのは消耗品

レース用バイクを普段乗りするのはコスト面でちょっと・・・

 

※練習用バイクが無いとは言っていない

 

シクロクロスタイヤの感覚は思い出せて、普段乗りも出来てコストの掛かりにくいマシン・・・

そうか！シングルスピードシクロクロス（SSCX）だな！

 

機能性と楽しさは別問題

変速システムが無いというのは当然の事ながら不便な点が出てきます

キツい傾斜や長距離には対応しにくいですし、オフロード用のギア比に設定していると舗装路では足が回りきってしまい速度があまり出ません。

しかし、それは「面白くない」という事とは別の問題

変速やチェーン外れなどの事を考える必要が無くなる分コーナリングや抜重に集中出来る為遊びながら乗り方を覚えるにはピッタリです

重量のあるクロモリフレームだろうと、オフロードに向かないリムブレーキだろうと、もはや旧世代のナローリムだろうと関係ありません

多少性能面の不便があろうと乗っていれば楽しいのです。

 

役割に合わせたカスタム

そんなこんなでたまに乗るようにしているSSCX号

フレームに関しては当社で取り扱いの無い物なので詳細は秘密(笑)

基本的には家に転がっていたパーツの寄せ集めで低コスト仕様ですが、駆動系に関してはちょっとだけこだわってます

 

チェーンリングとコグを二枚ずつ取り付ける事で歯数の組み合わせを変更出来るディングルスピード仕様

一度ホイールを緩めないとチェーンの掛け替えが出来ないので走行中に変速は出来ませんが、シチュエーションに合わせて二種類のギア比が使用出来ます（現状ギア比2.11と2.5が選択可能）

ディングルスピード化カスタムは手持ちのバイクで複数回施工しているので慣れたものです

 

今回のフレームは正爪エンドなので、走行中に緩みにくいよう固定力に優れたシャフトを使っているのもこだわりの一つ

 

チェーンリングは二枚ともRIDEA Lami-Flow

二枚合わせても130g（※カタログスペック）というかなり軽いモデルです

軽量化にはこだわりが無いのですが、ミニ四駆世代なので肉抜きの見た目とか好きなんですよね

CNC加工バンザイ

 

タイヤはグラベルキングSS

センター部分にノブの無い舗装路メインに向いたパターンのタイヤですが、空気圧を上手く調整すれば未舗装路の走行もOK

限定カラーのサンセットオレンジ仕様なのはフレームに合わせたこだわりとかそういう物でなく、単純にコスト的な面での仕様です(笑)

 

 

↑そういえばグラベルキングはいつの間にか新型になってますね。

 

 

その他懐かしのパラレルリンク式Vブレーキもちょっとしたこだわり

フレーム剛性の問題でリアがちょっと弱かったのでブレーキブースターも取り付け

 

令和の時代にこんなブレーキ構成を組むなんて思いませんでしたが効きは必要十分

昔のように格好の良いブレーキブースターが市場に出回っていないので見た目は微妙・・・

新品は期待出来ないジャンルのパーツなのでこればっかりは中古市場での出物に期待するしかありません

懐かしのシマノ製カーボンブースターが欲しいなぁ・・・

 

 

ドロップハンドル用ブレーキレバーとVブレーキの組み合わせでは微調整が出来ないのでアジャスターを途中に挿入

レバーはもちろんVブレーキ対応レバー比の物を選んでいます

 

 

SS仕様の使い勝手はどう？

今や市場で販売されているスポーツバイクのほどんどに変速機構が搭載されている為、太めのタイヤが履けるシングルスピードバイクの選択肢というのは多くありません

 

 

選択肢を広げるには変速機が付いている自転車の変速機構を無くすというのが簡単なアプローチ

今回組んだフレームも元々は多段変速対応です

 

 

 

 

「わざわざ不便にするのか」と言われてしまえば確かに酔狂な行為だとは思うのですが、市場にそれ用のパーツが色々なブランドから流通している事を考えると求める人は一定数居るのでしょう

 

実際に使ってみると特に不自由は感じず街乗りが可能

機材が楽をさせてくれないならライダーが頑張れば良いのです

「ペダルを踏めば進む」というシンプルな思考のみで操作が出来るというのは、意外にも快適だったりします

 

変速パーツが付いてない仕様は掃除がしやすいのが個人的にはとても嬉しいところ

駆動系が汚いと一気にみすぼらしくなるので綺麗に保ちましょう

 

オフロード性能についてはどうしてもタイヤのグリップ力の限界値が低めですが練習用としては十分

そもそも家の近隣に土の上を走れる場所が無いのが困りものですが(笑)

もっとしっかり走るようになったらワイドリムのホイールやグリップ重視のタイヤに交換するのも検討しましょう

 

せっかくだし手組のホイールでも作るかなぁ・・・