東京都最強の秘境を爆走【奥多摩】
by: 湯浅智暁

ワイズロード上野本館の湯浅です。

私は現在、以前行われました長瀞サイクリングをきっけに大自然の中を駆け巡るサイクリングにハマっております。
その一環として”奥多摩地区”へ繰り出しました。

知り合いの方と都民の森へ行ったことがありますが、今回は奥多摩駅を起点にサイクリングをしてきました。

早速奥多摩駅

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電車の経路的に極端なピークがある路線を使うことになったため何が何でも避けるべく6時台の電車に乗り、9時前に着きました。
トイレ休憩を済ませ早速出発です。
ちなみに、奥多摩駅横のトイレは清掃に非常に力を入れているらしく、凄い綺麗でした。

奥多摩工業氷川鉱業所

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 ここはセメントの原料である石灰石の選鉱や焼成を行い生石灰を作るための施設です。

石灰石と奥多摩の関係は勿論深く、昭和初期に奥多摩日原地区にて石灰岩層が開発されたことが始まりです。
また、現在の青梅五日市線はここで生産された石灰やセメントを運ぶために敷かれた軌道が元になっています。(諸説あり)

駅からのアクセスは良く、近くの交差点からアクセス可能です。

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小学校へ向かう道がありますがその門の前で右折し、ヒルクライムです。

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左手に小学校を見ながら進んでいきます。

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このような道に出ますが右に進みましょう。右の上り坂が公道で、左の下り坂が工場内に続く道です。
この右の道を進むと雰囲気抜群の写真が撮れます。

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しかしながら、石灰を扱う施設のため周囲は若干煙がかっていました。
写真を撮影するために壁にほんの少し立てかけただけで粉が付きます。

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この先の道はまだ続いていますが非常に危険そうな未舗装のぬかるんだ山道だったので諦めました。

駅前に戻り日原鍾乳洞へ

さて、約10㎞のヒルクライムの開始です。
日原街道を道なりに進むので迷うことはほぼありません。

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先ほどの工場もチラッと見えます。

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自然が非常に豊かです。涼しかったです。

道中、インターネット上で”珍しい”と呼ばれる出来事に遭遇しました。
先ほどの工場へは架線が伸びており、その上に無人のトロッコが走っています。
トロッコが動ていればラッキーという事前情報を手に入れていました。
そのトロッコが動いている瞬間に立ち会えました!!

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ウキウキな気分で上り続けました。

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途中、別の林道へ続く分かれ道がありましたが道路崩壊により通行止めでした。
いくつか滝がありそうですが、いつかは見てみたいものです。

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日原トンネルの登場です。
山間のトンネルであったのでほぼ全く車が通らず、車が入ったと思えばだんだん大きくなるエンジンの反響音が近そうで近くない、そんな不安にもさせます。
車が一切いないときは全くの無音でした。
試しにベルを鳴らしても見ましたが、より一層寂しくさせました。

トンネルを抜けると集落がありました。
チョットだけ飲み物休憩をして集落の中を走り抜け再出発です。

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頭一つ抜けた岩?山?も石灰なのでしょうか?

この集落を抜ければほぼ鍾乳洞に着いたも同然ですが少し奥へ足を延ばします。

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なぜこんなにも反り立っているのに崩れないのでしょうか。物理の面白さも伺えます。

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いかにも何かのパワーを授かっていそうな岩でした。

日原鍾乳洞散策

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奥に見える階段が入口です。
人生初の鍾乳洞に胸が躍ります。

しかしすっかり忘れていた”鍾乳洞は寒い”ということ。

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この日はなんと約10℃

ところがどっこい、「山に行くんだからきっと寒いだろう」と冬用サイクリングジャージを持って来ていたのです。神様ありがとうございます。
きちんと着込んでスタートです。

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ちゃんと順路があるみたいなので極力守りましょう。
ちなみに一番好きな空間は「現在地」の3つ横にある水琴窟でした。
滴る水滴が落ちると同時に鍵盤楽器のような非常に美しい音色を奏でていました。

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一番きれいな空間はここでした。
先にもいくつか岩があったり、観音様もいらっしゃいました。
なぜこんなにも閉鎖された空間に大きな空洞が生まれるのか、スピリチュアルな気分です。

後半は階段でのアップダウンが非常に激しいうえに背の低い箇所をくぐように上り下りするので何回か頭をぶつけました。
ですがあまり気にしていません。なんてったって初めての体験でしたから。

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終始独りぼっちでしたが自分のペースで楽しむ事が出来ました。

この後は駅へ戻りご飯です。

道中古びた自動販売機を見つけました。

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いつの頃の物なのでしょうか?
ファンタの缶のデザインを基に調べると1980年代のようです。
もちろん何も買えないとは思いますが、50年ここにあるということは何か理由がありそうな、そんな気がしました。

駅でお昼ご飯

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奥多摩駅の2階にはレストランがあります。
そこで私は優雅にカレーライスとカフェラテを頂きました。
店内にはインドの日常の映像が流れていました。特に満員電車が辛そうでした。

さらに奥地へ向けて再出発

国道411号線を西へ進みます。
常に左手に多摩川や奥多摩湖があるため爽快な気分で走ることができました。

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多摩川が流れ出る「小河口ダム」に到着しましたが目的地はさらに奥にあります。
いったんスルーしました。

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緑に映える真っ赤な「峰谷橋」を渡ります。
ここまで赤いと、どんなに離れていても一目でわかりそうですね。

ここまでくればあと少しです。

新定番にしたい廃墟観察

とは言いつつも立ち入り禁止なので遠くから藪の隙間を眺めているだけでした。

階段はあるのですがしょうがないです。

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こちらは「奥多摩ロープウェイ”三頭山口駅”跡地」です。
1962年に営業運転を開始、湖上遊覧を目的に三頭山口駅と対岸の川野駅を行き来する600m余りのロープウェイでしたが、周辺に橋ができ対岸へのアクセスが簡単になるなど利用者が減ってしまい、1966年末に冬季休業しましたがその後復活することなく正式に1975年に運行停止しました。
解体されずにそのままになってしまっているのは、諸説ありますが『所有者が行方不明』または『手続き上運休中(いつでも復活できるように)』の二つの理由が濃厚そうです。

写真にちらっと見えるのが運航していた二つのゴンドラのうちの一つ「みとう号」です。
これらの二つのゴンドラは廃墟マニアの中ではよく可愛がられている、そんな存在です。

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錆に覆われた支柱が廃墟感を更に高めます。

天気が悪くなってきたので最後の目的地へ急ぎます。

本施設は老朽化を一つの理由として立ち入り禁止となっています。罪に問われるだけでなく、崩壊などにより生命が危機にさらされます。尚、本記事は廃墟探索を促す目的は一切ありません。

多摩川の起点へ

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先ほどちらっと見えた「小河口ダム」に着きました。
このダムは「多摩川の始点」とされています。

高い所がかなり苦手なのでこの写真を撮影するのが精一杯でした。

奥のほうに展望台があるのですが足がすくんでたどり着くことができませんでした。
根性無しでごめんなさい。

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ダムへ直接流れる湧き水です。
外国人の観光客が興味津々でした。

改めて周囲を見渡すと、端の方とはいえどここが東京とであることが少し不思議になります。
ビル、電車、たくさんの車がある環境とは真逆ですが、大自然に囲まれ、ゆっくりとリラックスして過ごせました。

いよいよ雨がぱらついて来たため奥多摩駅へ急ぎます。

最後に

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帰りのホームから工場をパシャリ。

やはり大自然に囲まれながら気持ちのいい風を受けて走るのは素晴らしいものでした。
普段行っている街中サイクリングとは違っていて、周りに(比較的)気を遣わずマイペースに過ごせました。

次の大自然サイクリングに向けて計画するのが楽しみです。

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