日本最大級のスポーツサイクル専門店!入門者にも丁寧に接客いたします!
2025/06/29 19:09
自転車は「買って終わり」のものではありません。
「消耗品」も「ネジで留まっている部分」もいろいろあるので、消耗品の減りやネジが緩むことでガタつきや異音が出る、といった可能性があります。
「定期的にショップに点検に出す」でももちろん正解なのですが、まずは自分でもできる簡単な「乗車前点検」をしてみるのがオススメです。
項目はいくつかありますが、慣れれば数分で終わるレベルの作業です。
これを(毎回~月1回)ぐらいのスパンで行うことで、何か不調があった際に気が付けるかもしれません。
乗車前点検の工程につきましては、RITEWAYやFELTでおなじみ「ライトウェイプロダクツ」さんが作成しました標語
「へどはんぶんさびくたいわ」がとってもわかりやすくまとめていますのでこれに沿って紹介させていただこうかと思います。
(※今回、ライトウエェイプロダクツのN嶋さんに誕生秘話などのお話をお聞きする事ができ、より理解が深まりました。ありがとうございます!)
まずはこれに沿ってご自身のバイクを点検してみましょう!
目次
自転車で点検すべきポイントを頭文字をまとめたもの。この13文字の言葉自体にまったく意味はないので憶えるのは大変かもしれませんが、何度か点検しているうちに気が付けば憶えていることでしょう。
もちろん私はそらで言えます(ドヤァ)。
以下にそれぞれの詳しい解説をまとめていきますのでご覧ください。

ヘッド、とはフロントフォークが刺さっているパイプ、ヘッドチューブ付近を指します。
この部分にガタが無いか、を確認するわけですね。
ハンドルを90度ひねってフロントブレーキをかけ、前後にゆすってガタつきが無いかを確認します。
バイクに跨ってフロントブレーキを掛け、前後にゆする形でもOKです。
ここにガタつきがあった場合、ヘッド付近のどこかに緩みがでている可能性があります。

ハンドルが緩んでいないか、曲がっていないかをチェックします。
一番シンプルなのは「フロントホイールを足で挟んでハンドルを左右にこじってみる」ですね。
これでハンドルが左右に動いてしまった場合、ハンドル・もしくはステムが緩んでいる可能性があります。
ドロップハンドルの場合はこれに加え、ブレーキレバーを握って下方向に力を加えてみても良いでしょう。
これでハンドルが下方向に回ってしまう場合はステムのクランプボルトに緩みがある可能性があります。

ブレーキレバーの引きしろが適切かどうか、をチェックします。
昨今のスポーツバイクのブレーキは「油圧式」と「機械式」に大別されますが、
油圧式の場合は何かしらの原因でオイルホース内にエアが入ってしまうことで、機械式の場合はケーブルが伸びる、パッドやシューが減る、などが原因でレバーがスカスカになります。
レバーがスカスカになってしまうと最悪の場合「レバーをしっかり握ってもブレーキがかからない」という事態に陥りとても危険です。
フラットハンドルではグリップに、ドロップハンドルではハンドルにレバーが当たってしまうぐらいレバーが握れてしまうのであれば、それは危険信号です。
サドルもネジで留まっているパーツですので、使用していくうちに振動で緩む可能性があります。
サドルを掴んで前後左右にねじってみましょう。ガタつきが無く・曲がったりしなければOKです。
BBはペダルから発生するパワーをチェーンを介して後ろのギアに伝えるにあたり、スムーズに回ってくれないと困るもの。
クランク(前のギア)の中心部の内側にあるベアリングのことです。
BBもネジ留めされており、かつ体重がガッツリかかる部分なので緩むこともあり得ます。
左右のクランクアームを持って左右にこじってみて、ガタつきが無いかチェックします。
要はホイールの固定です。昨今はクイックリリースの他に、ディスクブレーキ搭載車ではスルーアクスルという規格もあります。
どちらも緩んでしまうと最悪ホイールが外れたりする可能性がありますので、しっかりチェックしましょう。
クイックリリースの場合はレバーがしっかり固定されているか素手でチェック。スルーアクスルの場合は付属のレバー、付属していない場合は六角レンチでチェックします。
タイヤの空気圧をチェックします。スポーツバイクは空気圧管理が大事!ママチャリのような一般車と比べ、スポーツバイクは高圧の空気圧を要するタイヤが多く、空気圧の管理をしっかりする必要があります。
タイヤ側面に書かれている適正空気圧に合わせ、メーターつきの空気入れで入れていきます。1~2週間に1度は空気圧をチェックしましょう。
空気を入れるのをサボってしまうと、タイヤはどんどん空気が抜けていき、乗った時に潰れてしまいます。
タイヤが潰れることで「タイヤの寿命の低下(側面が割れやすくなります)」「走行抵抗の増加(地面と設置している面積が広くなるため、走りが悪くなります)」「パンクする可能性の増加(リム打ちパンク、という種類のパンクの原因になります)」など、デメリットばかりです!
乗らない間も空気は抜けますので、定期的な管理を心がけましょう。
ブレーキ、シフトのワイヤーをチェックします。
バイクによっては最大で4本あります(ブレーキ前後・シフト前後)。チェックするポイントとしては
「ワイヤーの先端がほつれていないか」。
納車時はキャップが先端についていますが、それが何かの理由で外れてしまうとワイヤーがほつれてしまいます。そのままだと刺さったり引っかかったりして危険です。
ついでに「ブレーキ・シフトがちゃんと機能しているか」もチェックしましょう。ブレーキがちゃんと効いている・変速がちゃんと決まっていればOKです。
以上、自転車乗車前点検「へどはんぶんさびくいたいわ」の紹介でした。
これを実施し、おかしいなと思う点などございましたら購入店や最寄りのスポーツバイクショップへご相談くださいませ。
また、ワイズロードでは「クイック調整」といった工賃メニューがございます。(ワイズロード購入車体の場合は¥2200、他社様購入車体の場合は¥3,300)
いわゆる「全体点検」を行う作業でして、「各ネジの増し締め」「ブレーキ・変速の調整」「各部ガタのチェック」などを行います。
その過程で何か追加の作業のご提案があった場合、工賃・パーツ代をご案内のうえ作業することもあります。
(もちろん「問題無し」でクイック調整の工賃のみでお返しすることもあります)
自転車は車と違い「車検」が無い乗り物なので、現状のバイクに自覚症状がなにもなかったとしても、健康診断のような感じでクイック調整を定期的に受けてみるのも良いと思います。
健康診断してはじめて見つかる体の異常、というものもあるように、自転車においても「自覚症状がなかったけど実は問題が起きていた」というケースは普通にあります。
自転車をいつまでも良い状態で使うために、皆様には定期的なメンテナンスの必要性をより強く意識していただければ、と願います。
ワイズロード上野本館 金澤義彦