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2021/08/16 15:49
カーボン全盛の今でも、クロモリやアルミといった金属フレームを好んで
作り続けているイタリアンブランド「ジオス」。
クロモリロードバイクの超定番モデルと言えば「AIRONE」がありますが
個人的にはこの「FENICE」のディテールの方が、よりクロモリらしくて
好みかもしれません。
〇GIOS 2021 FENICE ¥98,780-(税込)
モデルごとのグラフィックに大きな差が無いジオスなので、見た目から
値段が推察しにくい・・・というのが良い方に出ている気がします。
ベタ塗りのいわゆるジオスブルーではなく落ち着いたメタリックブルー
なのも良い感じ。鮮やかだった青が経年劣化で黄変したような雰囲気に
なっているのは、わざとなのかたまたまなのか。
ジオスオリジナルのクロモリチューブの接続はラグでなくTIG溶接。
クラシカル度は下がりますが、太いチューブが使える分フレーム剛性を
高くでき、さらにラグが無い分軽量にも仕上げられるので、旧車っぽい
クセがない現代的で乗りやすいフレームが作れます。
別体式のヘッドパーツや、取り外し可能なワイヤー受けといった小物の
チョイスもなかなかツボを押さえていて〇。
フロントフォークもクロモリ製。肩のところにラグっぽい処理が施されて
いるのもいい味出しています。
緩くカーブした細身のフォークとすることで、フレームとのマッチングも
完璧。バイク全体のシルエットが一気にレトロな雰囲気になります。
ステム・ハンドル周りは現代的なアヘッド方式ですが、ポジション調整が
やりやすいのでこれはこれでアリ。
いまどき塗装ではなくバッヂ式のヘッドマーク。こういったディテールの
細かい積み重ねがバイクの完成度を高めてくれます。
よく見ると五輪のエンブレムが!
これは創業者のトルミーノ・ジオス氏が1936年のベルリンオリンピック
にイタリア代表として出場した事を記念したもの。
80年以上前のこととなると権利関係もおおらかなんでしょう。
搭載コンポはシマノのクラリス(2×8速)。リア8速ですがロードバイク
ならではのスピード感や軽快感は十分に楽しめます。
ジオスと言えばシマノホイール。ヴィットリアのタイヤと合わせて足回り
のスペックは(価格を考えれば)結構高め、クロモリ特有のバネ感がある
気持ちの良い走りをスポイルしてしまうような心配もありません。
フレームサイズは450。
おおよその適正身長は165cm前後くらいでしょうか。
(詳細なフィッティングはバイオレーサーにて計測いたします)
細身のスチールチューブならではの「しなりと戻り」が、乗り心地にも
コギ味にも良い感じに作用するのがクロモリバイク。
カーボンやアルミとも違う独特な世界観(沼)にハマる人多し。
流行り廃りの影響も受けにくいので、1台をじっくりと楽しみたい方にも
オススメです!