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【ワイドリム戦国時代】ワイドリムはワイドタイヤと一緒に考えよう!【石川ライド】
by: 石川康輔

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ワイドリムホイールが各社から続々と発売されています。「リム内幅」を見てワイドリムと判断しているのですが、なぜこんなにもワイド化が加速しているのでしょうか?私なりの解釈でご説明させていただきます。

ワイド化するホイールシステム

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ロードバイクがディスクブレーキになったことでタイヤサイズに対する制限がなくなったという事が今回最も重要なポイントになります。

タイヤの太い方が現実の路面状況においては速い場合が多いというのが現代のロードバイクのワイド化が進んでいる要因の一つになります。

更には、ディスクブレーキによる恩恵をより受ける為に制動力を最大限まで発揮できるようにタイヤが太くなるという側面もあります。

ワイドリム(ワイドタイヤ)

ワイドリムと同義なのがワイドタイヤという概念です。

タイヤを今より太くするという事ではなく、リムをワイドにしたらその分最適サイズが太くなるのでワイドリムにすることで必然的にタイヤもワイドにする必要があります。

その為、基本的にイコールで語る必要があります。

タイヤサイズを単品で考えてしまう事が多い気がするのですが、ホイールとタイヤは相関関係です。

 

各リム幅毎の推奨タイヤサイズ

ETRTOを基準にリム幅毎のタイヤサイズの関係性を簡単に表してみます。

どのリム幅も上限サイズについては実際40cぐらいまで対応するのですが、ロードタイヤとして性能を考えたときに以下のようにタイヤサイズの持つ意味合いが変わってきます。

 

内幅19mm – 24c、26c、28c

内幅21mm – 26c、28c、30c

内幅23mm – 28c、30c、32c

内幅25mm – 30c、32c、、、、、(最近34cとか出始めましたね)

カッチリ<——————->フワッと

という感じになるでしょうか?

これを基準に考えると各リムワイド毎の標準的なタイヤサイズはリム幅に応じて等間隔に太くなっていくのがわかると思います。

もちろん24c、26cのところは23c、25cと入れ替えて考えてもいいと思います。

 

分かりやすいのでタイヤサイズで語りがちなのでワイドタイヤがあたかも優れているという風潮がありますが、ワイドリムを活かすためにワイドタイヤがあり、ワイドタイヤを使うためにワイドリムがあるという関係です。

ここは卵が先か鶏が先かという話に近いですね。

 

実はワイドタイヤについてコミュニケーションを難しくしているのもこの部分で、

例えばC19リムに30cを入れて使う場合と、C23リムに30cを入れているホイールとは発揮される性能が全く違うという点がコミュニケーションを難しくしているところになります。

 

例えば

Aさんはワイドリムのチューブレスを使っていて「30cすごく良い」と判断します。

Bさんはトラディショナルなリムにクリンチャーで「30cは走りが重たい」と判断します。

同じ30cを使っているのにおかしいですよね。

 

この時に30cという事だけが独り歩きしているのですが、リム幅とタイヤ幅は相関関係にあるというところに注意が必要ですね。

必ず、使っているホイールのリム幅と加えてタイヤシステムも踏まえて語りましょう。

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「ワイドリムだぞ!」

 

ちょっとお絵描きしてみたのでこの図も見ていただきたい

手書きワイドリムのメリット

リム幅に対して同じサイズのタイヤを付けた場合の、私が感じているイメージです。

図なので極端にしているのでこんなに差が出るものではないと思いますが、感覚としてこういうイメージを持っているという事でご理解ください。

要は内幅25mmにつけている30cタイヤと内幅21mmにつけている30cタイヤがどういった差を持っているのかという話ですね。

タイヤのサイドウォール部の剛性をイメージした図になります。

なんか誤解されそうな図にはなっていますが、とにかくナローリムにワイドタイヤを付けるとサイドがよれるというイメージを共有していただけたらと思います。

 

クリンチャータイヤは

クリンチャーとチューブレスでも許容する空気圧の「低さ」が違う為、ワイドタイヤに対する認識が変わってしまいます。

低圧で走ると、タイヤの中でチューブが大きくずれる様になってきます。

摩擦が増え、パワーロスやコーナリング時のヨレを感じやすくなるため空気圧を落としにくいのが特徴です。

その為、タイヤを太くしてもオンロードでのスムーズな走りを求めると、そこそこ高圧で走らなくてはならない為、ワイドタイヤによる乗り心地は期待しているほど向上しないので結果的に25cや28cでいいじゃんという感想になりやすいです。

 

対して、チューブレスはその特性上、中にチューブが無いので仮にどんなに空気圧を低くしてもタイヤの内部で摩擦が増えるという現象が起きず、タイヤ全体に均等に空気圧がかかるためコーナリングでのヨレも感じにくく、タイヤ自体のしなやかさを十分に感じやすいシステムという事が言えます。

勿論タイヤの空気圧を落としすぎるとリム打ちパンクのリスクが高くなるので限度はあります。

チューブレスが進んだことでようやくワイドリム、ワイドタイヤの恩恵を最大限受けられるようになったというのがワイド化が進んでいる要因の一つだと推察しています。

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あなたのフレームタイヤクリアランスはどのぐらい?

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最近のレースモデルでは32mmというタイヤクリアランスが一般的になりつつあります。

一部レースモデルでも34mmという余裕を持った設計のモデルも登場しています。

ですが、少し前までは28mm、29mm、余裕があるモデルで30mmというモデルが大多数でした。

 

今お乗りのバイクのタイヤクリアランスはいくつまで対応していますか?

公式でのアナウンスも当時は28c、とか30cとかタイヤのサイズ表記で表しており実測値では書かれていないものもありました。

あとは、タイヤメーカーによっても実際は寸法が異なるため、ETRTO準拠のブランドであっても各社で実寸が異なり現物合わせが必要になる事もありますね。

 

適正なタイヤサイズでバイクをセッティングする事がそのバイクのポテンシャルを発揮する為に重要な事です。

細すぎてもだめですし、太すぎても入らないです。

 

フレームのタイヤのクリアランスが30mmでしたら

28cのタイヤで内幅19mm~23mmのリム幅

30cのタイヤで内幅21mmのいずれかの組み合わせで使用していただくのが最適解です。

 

32mm対応であれば

28cのタイヤで内幅21mm、23mm

30cのタイヤで内幅21mm~25mm

32cのタイヤで内幅21mmとそれぞれのリム幅で使用していただくのが適正な組み合わせになります。

ホイールを選ぶ際の一つの基準にしてみてください。

必ずしも最新ワイドモデルが良いとは限らないので、ご自身の環境にマッチした機材を選んでみましょう。

※当然モデルによって剛性感が違う為リム幅だけで判断する事は出来ません。

 

その中で、タイヤの剛性感をコントロールしたい方は上の「カッチリ<——————->フワッと」を基準にリム幅とタイヤサイズを組み合わせましょう。

 

ワイドリム専用の29cという特殊サイズ

内幅25mmのリムをワイドタイヤ非対応のフレームで使うために29cという特殊サイズのタイヤがございます。

実際は30mmに近いサイズ感になるのですが、タイヤの膨らみが抑えられている形状の為様々なフレームに対応するとてもいいタイヤサイズが登場しました。

内幅25mmで使うと非常にカッチリとした乗り心地になり、25c、かつての23cの様なダイレクトな乗り味にすることが出来ます。

乗り心地は最新のワイドタイヤのそれですが、走りのタイトさは細いタイヤが好きな方にも認めていただける組み合わせだと思います。

ワイドリムでレーシーにコーナリングを攻めていきたい方は29cタイヤお試しください。

 

 

今最も勢いのあるリム幅は23mmのフックドリム

CAMPAGNOLOのホイールもMAVICのホイールも23mmになりました。

28cタイヤをタイトサイズとして使用できるのがこのリム幅のポイントです。

現代の標準的なタイヤスペックと言っても差し支えないのが28cというタイヤサイズです。

プロレースを見ているとその内30cになってしまうかもしれませんが、とは言え今の設計基準とされているのは28cなはずです。

28cで最速を考えた際に内幅が23mmが一つの答えになりますし、逆にそれ以上の幅になると30cを使う必要が出てくるため重量やタイヤのヨレを気にする方は難しいでしょう。

 

バランスに富んでいる21mmのフックドリム

少し前まで21mmのリム幅がワイドリムと呼ばれていましたし、今も規格上は30cタイヤに対応する規格なので「ワイドタイヤ対応リム」です。

26cタイヤから対応するので最新機材ではなくある程度しなりを持たせている従来モデルに乗っている方はバイクの剛性もそこまで高くはないのでナロータイヤでも十分に走れるというのが実情です。

しかも日本なら路面も奇麗なので空気圧が高くても問題ないですからね。

そして28cを使う人にとっても標準的なリム幅ですし、30cタイヤもリム幅21mmが前提で設計されているのでそういった意味では現代のロードバイクシーンで最も標準的なリム幅であると言えますね。

30cタイヤにすれば乗り心地も良くなりますし、32cタイヤもそれ以上のグラベルタイヤも問題なく装着が可能です。

細いタイヤから現行のロードバイク向けワイドタイヤ全てに対応する最もバランスの良いリム幅だと私は考えています。

 

1世代前のディスクロード標準サイズ19mmフックドリム

このリム幅はほんのちょっと前まで当たり前で、むしろワイドリムとも言われていたのですが、あっという間にナローリム扱いになってしまいました。

実際はナローになったのではなく、ETRTO基準では25c~28cの規格のサイズが内幅19mmです。つまりは25c、28cタイヤを適正運用する方にとっては標準のリム幅になります。

タイトに乗るなら25c(今でいう26c)、乗り心地を底上げするなら28cで適正運用になります。

先ほどフレームのタイヤクリアランスの話をしましたが、25cまでというディスクロードは流石に無いと思いますが、28cまでというロードバイクにお乗りの方も多くいらっしゃると思います。

また、ワイドタイヤに必要性を感じていないクリンチャータイヤユーザーの方や、山岳地形を走らない方等これまでの規格で丁度良いと感じている方にとってはワイド化を無理に進めるのは逆効果の場合もあります。

チューブレス使いますか?

重いタイヤで軽快に感じますか?

最新のエアロロードに乗りかえますか?

そういった意味でも19mm内幅のホイールは必要な存在ではあります。

ですが、ロードバイクは基本的にレース用の機材であるために、旧世代の規格はどんどん淘汰されてしまうのが実情なので、今のうちにホイールのカスタムをしましょう。

既に内幅19mmが欲しいと思っても選択肢は型落ちの特価商品が殆どになってしまいカタログで選べるモデルはずいぶん少なくなっている印象です。

お早めにご検討ください。

 

内幅25mmは特殊サイズになるので割愛します

ENVE、RESERVE、FULCRUMなど一部のモデルで採用されるサイズです。規格としてはオールロードやグラベルロード向けの規格ですが、オンロードでも速いので採用しているブランドがありますが、多数派になる事は今のところなさそうです。

ロマンがあるのでオンロードでも使いたい方は試してみてください。

ENVE

 

リム自体のワイド化による恩恵は

この部分は非常に難しい判断ですが、一つは空気抵抗に優れるという点です。

ワイドリムによりスポークが隠れる事、また、リムに丸みを出すことで横風に強くなることなどが一般的には上げられます。

その分リムの素材が増えるので重量増が考えられますが、その辺はディスクロードホイールの最適解が各社わかってきたのか大胆な軽量化を始めているブランドも出てきているので今後は軽量化も進んでいきそうな予感です。

既にCAMPAGNOLOのホイールはリム幅が一気にワイドになったにもかかわらず大幅な軽量化に成功しているので、そういった意味でも今特にBORAシリーズは熱いです!

これに追従する形で古参ブランド各社がワイド化と軽量化を進めてくれるとホイール選びも楽しくなってきそうですね!

因みに軽ければ全て良いという事はなくて、軽くするためには高級な素材を使って走りに悪い影響が出ないようにコストをかけて作る事で初めて「軽くて速い」良いホイールになります。

コストがかかっていないのに軽いという事は、材料が少ないだけなのでイコールリムの剛性が低いという事になりますから、あまり走らないホイールになってしまいます。

その辺のバランス難しいですよね。

一応1500gを基準に軽い重いがあると思いますが、ハブやスポークがある程度軽量で1500gを超えるホイールはどちらかと言えば重いですし、下回るホイールは軽いホイールです。

ヒルクライム等より軽さを求める場合は1400gを切る軽いホイールが欲しくなると思いますが、リムハイトが低くて軽いならそれは当たり前ですが、それなりにリムハイトがあっても軽い場合はどのぐらいのコストがかかったホイールなのかを冷静に判断してみましょう。

価格が安い場合はそれなりの走りになりますし、超高額な場合はそれに見合った素晴らしい走りをもたらしてくれることでしょう。

 

但し重いというのはネガティブな話ではなく、剛性を重視したリムだという判断ができます。

高速域での安定性や高い巡行性能をもたらしてくれるのでそれはそれでありだと思います。

私もあまり軽量すぎるホイールは速度の伸びに不満を感じる事もあるので使い分けていたりします。

超高額ホイールを買って軽くて速いを手に入れることが出来れば一番ですが、それなりの価格で選ぶとどちらかを選ぶ必要があるので、難しい判断になりますね。

 

カスタムの考え方とホイールの選び方の参考にしていただければ幸いです。

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