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【ロードバイクのタイヤについて】クリンチャーとチューブレス結局どっちがいいのか問題
by: 石川康輔

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ロードバイクのタイヤはどういったタイプのものをお使いですか?チューブを中に入れるクリンチャータイヤ、シーラントを中に入れるチューブレスタイヤという選択肢がありますね。それぞれの特性を理解して自分に合ったタイヤを選びましょう!!

ロードバイクのタイヤ選び!

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最近では一周回ってチューブを入れて使うクリンチャータイヤがやっぱりいいよねって雰囲気になっていますが、その辺の本音を私なりに説明してみようと思います。

今後どのタイプのタイヤを選んでよいのか悩んでいた方の参考になれば幸いです。

まずはタイヤのタイプを分けてどのような特徴があるかご説明いたします。

 

チューブレスタイヤ(チューブレスレディ)

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今最もホットなタイヤシステムです。チューブレスタイヤはタイヤとチューブ間での摩擦が発生しない事と空気圧を下げて運用ができる特性からバイクへの振動を減らし結果的に最も速いタイヤシステムとして現代のロードレースシーンで主力のタイヤシステムとなります。

改めてその特徴を上げると

優れる点

・転がり抵抗が低い

・振動吸収性が高い

・低圧にして乗りやすい

・耐パンク性能に優れる

 

劣る点

・組付け難易度が高い

・製品寿命が短い

・維持費が高い

 

と言ったことがあげられますね。

 

詳しく説明すると

まず優れる点としては

「とにかく速い」これが最もレースタイヤとして優れるポイントとなります。

速さは色々な要素で成り立ちますが

今のタイヤシステムはチューブレスであることが前提で30cという太いタイヤにして空気圧をある程度下げて乗るというのが最も速く走るために必要な条件となります。

その為ホイール側もワイドリムになり30cタイヤに最適な設計になっていますし、フレームクリアランスも32mm以上に対応するワイドクリアランスであることは当たり前になっています。

結局路面に接する唯一の場所なのでタイヤを速くすることがロードバイク全体を速くすることにつながっているという状況ですね。

 

チューブレスのワイドタイヤが速い理屈としては

ワイドタイヤはタイヤの設置面積が一定であるとすると横方向に広がって接地が増える傾向になり結果的に転がり抵抗も低くなるというのがまず一つ。

空気圧を下げる事でバイクへの振動が少なくなる(バイクを上下動させる力が減る)事によってエネルギー効率が良くなり結果的にバイクが速く進む。

乗り手への衝撃も吸収されるため振動による疲労が軽減され結果的に速く走れる。

タイヤ自体も厚みが増し、かつパンク防止の効果があるシーラント剤が入っていることでパンクリスクも激減し結果的にタイムロスがなくなり速くなる。

 

こういった要素が積み重なりレース環境においては当然の選択肢となっているという状況です。

 

ここからはネガティブな要素を包み隠さずお伝えします。

一応私自身はチューブレスアンチではなくむしろ2017年ごろから使い続けているTLRタイヤの割と古参のユーザーです。(TLタイヤからTLRタイヤに業界が動いたあたりから興味持って使うようになりました)

では、TLRタイヤのネガティブ面を踏まえて、クリンチャーに回帰している一般ユーザーが増えている背景を私の経験と考察をまじえてご説明します。

最も大きなハードルが、タイヤのフィッティング性が運任せという事実。(経験によりある程度はカバーできますが、結局最後は運。)

規格としてはかなり厳密に決まっており、多くのブランドがそれを順守する形で製品を設計しています。

ですが、タイヤの製造公差やロットなどによる微妙な変形や、カーボンリムの段差、リムテープの貼り方、バルブの種類、シーラント剤の相性等々、すべての条件が揃わないと現実的に運用ができないというのがTLRタイヤの現在地です。

 

具体的に事象をあげると

・タイヤが硬すぎて取付できない

・緩すぎてビード上げが出来ない

・リムとタイヤの相性が悪くて空気が漏れる

・シーラントの馴染みや相性が悪く空気が漏れる

・リムテープの巻が緩くずれて空気が漏れる

・バルブのシーリングが甘く空気が漏れる

・劣化により空気が漏れる

・タイヤがリムにガッチリはまり込んでタイヤが外せない(ビードを落とせない)

フィッティング性についてもこういった事を全て解消しなければタイヤが正常に機能しないというのが非常にハードルの高いポイントです。

 

大前提として、ホイール側の設計がちゃんとしている事が前提でこれです。

最近は中華含め新興メーカーも増えてどのような規格を守って、どの程度の製造公差で製造して、どのぐらいの精度で検品をしているのか信頼性が低い場合もある為前提条件としてホイールがダメなら全てダメという事もあり得ますね。

 

 

また、シーラントの劣化が早いので

ホビーユーザー程タイヤの摩耗寿命が来ないうちにタイヤの中のシーラントが劣化して、現実問題としてレース性能としては著しく低下するという事もあります。

勿論シーラントをつぎ足しして使用を継続する事も出来るのですが、足した分だけ重くなってしまいますし、タイヤの裏には固まったシーラントが残っているため回転性能も悪くなりますし、走りを重視して選んでいるタイヤシステムなので本末転倒というところです。

具体的にはシーラントはタイヤとの相性条件に寄りますが、1カ月~最大6カ月程で一つの寿命を迎えます。

プロ選手は下手すると1カ月でタイヤを使い切るほど走るためそれらのデメリットは関係ないですし、メカニックが作業を行うのでめんどくさい事は抜きに速いというメリットを享受することが出来ます。

ですが、一般の方にとっては中央値で約3カ月で劣化するタイヤシステムを維持管理する事がとてもじゃないけど困難であると判断されるのも自然という事ですね。

 

かく言う私も以前はグラベル含めホイール3セットを全てチューブレスで運用する時期が数年ありましたが、今では流石にキツイぞという事でメインホイールをチューブレスにして、残りはクリンチャーで運用するというスタイルに変更しました。

場合によっては当時100kmしか走っていないタイヤを時間が経過したからという理由でポイするなんてもったいない事も平然とやっていました。

 

クリンチャーはその点

・組付けが最も簡単なタイヤシステム

・パンク修理が最も簡単なタイヤシステム

・タイヤの劣化に対してもギリギリまで使える経済性

・タイヤ、リムとの相性問題を基本的に気にしなくてよい

・最も経済的なタイヤシステム

・使用するチューブで最終的な走りの質をコントロールする事ができる

 

というメリットがあります。

速さにおける序列はチューブレスに軍配が上がりますが、組み合わせによって軽量性はクリンチャーが未だ軽量です。

 

では、どのタイプのタイヤを選んだらよいのか

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まずはタイヤのサイズからおススメを選ぶとしたら

個人的見解として25c、26c、28cはクリンチャーで走っても走行性能に大きな差はないと思います。

チューブをラテックスやハイエンドTPUにすることで転がり抵抗や軽量性については部分的に肉薄、ないしは上回ることが出来ます。

耐パンク性能については、祈ってください。

28c、30cそれ以上については基本的にはチューブレスがおススメになります。

28cは判断が微妙な所で、内幅23mmホイールに取付するならチューブレスの方が空気圧を下げられる組み合わせなのでやっぱり良いかな。

タイヤを太くするという事はイコール空気圧を下げるという事に他ならないのですが、中にチューブが入っていると空気圧を低くすると明らかに走りが重たくなります。

かといって空気圧を上げてしまうとタイヤの太さがある分逆にタイヤが跳ねやすくなり乗り心地も太くしたのによくならないという状態になります。

速く走るための太いタイヤの選択肢というのであれば是非チューブレスでタイヤを運用してください。

 

クリンチャーをあえて選ぶとするならば30cは基本的に重くなるだけなので28cかそれ以下で選びましょう。

ホイールのリム幅が21mm以下の場合は結局空気圧が高くなるので軽さを重視して26cという選択肢も現実的にあり得るかなと思います。

細いタイヤならばチューブレスであっても空気圧を低くできないので明らかな違いを感じる事はないのではないかなーって思います。

いや、実際は違うんですよ!私がTLRを使い始めた頃は25cでまだ内幅19mmのリムブレーキの頃でしたが、乗り心地やコーナリングが違うのは感じていて好きなフィーリングだったので気に入って使っていましたが、今考えると速さに対するアドバンテージは微々たる差だなというのが正直な感想です。

感覚として違うのは違うけどそれって好みだよねって言われればそれまでの差だという話です。

 

ですが、ワイドリムに30cタイヤでチューブレスにすると、舗装が荒れている場所を含めるという条件において、それはもうこれまで経験したタイヤシステムとは別次元に速くて乗り心地が良くて下りもコーナーもスムーズでバイクも跳ねないし、ディスクブレーキの制動力を余すことなくきかせる事が出来るし、この為ならコストも手間も惜しまないよ!って言えるだけのものを体感することが出来ますね。

 

なので一番乗るメインのホイールはチューブレスで運用して、セカンドバイクやセカンドホイールをお持ちの方はクリンチャーで運用する。

これが今の私にとっての最適解かなって思っています。

 

もう一度超簡単にまとめると

細くしたいならクリンチャー

太くしたいならチューブレス

です。

 

あくまで性能面を考慮してのおススメの話なので、単純に太いタイヤの耐久性や安定性を必要としているのであればクリンチャーでも今はタイヤを太くするのが当然の流れですね。

 

まとめ

チューブレスはプロ用のレース機材という側面が強いため、維持管理に様々なコストがかかる。

その分条件が揃えばものすごく快適に速く走ることが出来る。

その他の条件においては依然としてクリンチャーシステムの運用コストの低さ手軽さが増すため、大半の方にとっての最適解はいまだにクリンチャータイヤではないでしょうか?

というのが私の見解です。

結局チューブレスが凄く良いのはわかった、でも面倒だし維持費高いよねって言うのが今の一般の方がクリンチャーに回帰しているという現象になります。

 

これを踏まえて、チューブレスに興味がある方は是非ご相談ください。トライしてみたい方へのできる限りのご案内は致します!

そうでない方はちょっとガッカリされるかもしれませんが、今のチューブレスタイヤの実情が私の目から見るとこういう状態なのでクリンチャータイヤでより良い選択をされてはいかがでしょうか?

 

小ネタとしてはチューブレスタイヤにチューブを入れて使うというやり方もありますが、個人的に感じているメリットとしては、条件次第ですがフックレスリムホイールを使用できることと、タイヤ自体のサイドウォールがしっかりしているので空気圧を下げやすいというのがメリットとして感じます。

ビードフックの保持もしっかりとしているのでタイヤのヨレも少ないので実は良いのではないかとひそかに思っています。

グラベルロードやエンデュランスロードで太いタイヤを使う場合にタイヤの選択肢がチューブレスが殆どですが、チューブを入れて使ってみるのも意外とありだと思います。

特にTPUチューブは軽量で場合によってはシーラントよりも軽く仕上がるので結構いいですよ。

 

オススメのチューブレスタイヤ

私は現状これ一択です。

HUTCHINSON ( ハッチンソン ) チューブレスタイヤ BLACKBIRD RACE TLR ( ブラックバード レース チューブレスレディ ) ブラック 700X30 ( 622 )

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