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全て「目に見えるもの」で組むという楽しさ
by: 吉田哲朗

油圧も電動も使わない

 

油圧のディスクブレーキ、電動コンポーネント。

モダンなスポーツバイクには当たり前になってきた最新パーツ群。

油圧のブレーキはパスカルの原理で制動力をいかんなく発揮し、電動コンポーネントは機械制御でオートトリムやシンクロ機能が満載。

技術の進化は止めちゃいけない。まるで最新バイク、最新パーツであるがゆえに課せられてしまった強迫観念のようです。

 

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アナログの塊であったスポーツバイクを懐かしむと、整備性の良さや、運用のしやすさなどは光るものがあります。

私自身も電動12速コンポの油圧ディスクブレーキのバイクに乗っています。

確かにシフティングもブレーキも何もかも楽チンですが、普段使いの機械式の自転車にのるとなんだか安心します。

 

今回のお客様からは、そんなアナログさにこだわった「すべて目に見えるもの」での組み立てを承りました。

 

フレームはPanasonicのFRTD05 Version:L

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Panasonicの最新チタンフレーム、FRTD05。

このVersion:Lをご注文頂きました。Version:Hがレース志向。こちらのLはバテッドによってロングライド向けに味つけされています。

ブレーキアウターこそフレーム内蔵されますが、最新フレームでありながらシフトケーブルはダウンチューブに外装。

錆びもほつれも目視可能。アジャスターも用意されているので、伸び取りだってちょちょいのちょいです。

チタンバイク然りとした仕上がりで、輝きが眩しい。

 

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ラグの雰囲気を残したバテッド部分も、ダウンチューブのアジャスターも、溶接のビード痕も、変わらぬ良さを垣間見れます。

 

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3Dオプティマム・Xバテッドと称した独自のバテッド工法で、しなやかさと、程よい剛性と、強度を確保しています。

チタンバイクの何とも言い表せない、路面をなめるような、芯の通った走行感に寄与します。

 

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Panasonicのチタンフレームの強みである一体成型のチタン製エンド。

他メーカーではエンド部分を分離パーツとして設計しますが、Panasonicは足回りの剛性感を重視して一体成型にしています。

フレームとエンドのチタンの溶接には相応の技術が必要で、Panasonicが特許を取得しているのも頷けます。

 

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チェーンステーの剛性を調整するために潰しが入っています。

曲面美と機能性を兼ね備えているように思えます。

 

レバーもキャリパーも全て機械式

ここで全て「目に見えるもの」で選ばれたパーツですが、、、

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EQUALの機械式レバー。しかもノンインデックス!お客様の拘りポイントです。

カンパニョーロオマージュと言われて納得。サムシフターの位置はレバーのくびれ部分の内側。

シフトアウターの出口もブレーキアウターの上側に配されます。

 

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アフターパーツでインデックスを追加するためのクリックプレートも発売されており、デチューンもアップグレードも楽しめるアイデア商品です。

レバー部分はカーボン樹脂製で、ペア415g。ST-R9100と比較しても重量差は約50gと軽量です。

 

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ブレーキキャリパーもEQUAL。ほかのパーツに合わせてSILVERをチョイス。

機械式のディスクブレーキでロードバイクを組むなら定番となりつつある製品です。

対向ピストンではありませんが、対向でないのに気持ちのいいブレーキタッチを実現しています。

ワイヤーアジャスターはもちろん、ピストンの出代も左右別々に調整できます。

 

NITTOとSUGINOを随所に

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RDはR8000-GSをアッセンブル。スプロケットはHG800の11-34。

 

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クランクはSUGINOのOX。歯数は11-34。これまたSILVER。

リアスプロケットとの組み合わせでギア比1を実現し、ヒルクライムもしっかりカバーします。

 

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ハンドルはNITTOのM106SSB。おなじみの赤いラベルをあえて残すようにバーテープを巻きました。

かなりしっかりした高剛性ハンドルです。狙い通りのコーナリングができるでしょう。

ステムもNITTOで、UI-27EX。73度ステムと74.3度のヘッドチューブで、フレームとともにほぼホリゾンタルを実現。

 

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ここまできたらピラーもNITTOでしょう!NITTOのS92のポリッシュ仕上げはフレームと最高の相性です。

 

足回りも堅実に

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ホイールはCampagnoloのZONDA GT。

「金属フレームにG3スポークが似合うと思って」と仰っていたお客様。

確かに!ものすごく合点がいって何度も首を縦に振ったのを今でも覚えています。

 

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タイヤはわたくし吉田も愛用中のMAXXIS HIGH ROAD。

「すべて目に見えるもの」で組みます。チューブレスは採用せずにチューブドでインストールしました。

コーナリング時の安定感。ハンドルが切れ込むような違和感もなく、ほどよい横剛性としっかりとした縦剛性。

チューブドで組むならこのHIGH ROADが個人的に一番おすすめです。

 

設計の現場の通説

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スルーアクスルは私のご提案でRIDEAに換装しました。

フレームに付属する純正品はShimanoのE-Thruでレバーが生えているタイプ。

しかもFRTD05は前後輪ともにドライブ側から差し込むフレームなので、ドライブ側にレバーが来てしまってもどかしい気分に。。。正直、後輪が少し外しづらいです。

RIDEAならレバーレスになりますし、ボルトの頭にもお尻にもヘックス6mmが差し込めますし、フレームとの間に入れる専用スペーサーをカラーパーツとしてカスタム可能です。写真はSILVER。

 

他のメーカーのほとんどはスルーアクスルが左側から入るのに、なぜ?

これは日本の機械設計の現場で、「製品の仕上がった時に、ボルトの頭がお客様側に向くように設計する」という通説によるものかと。

 

自転車の顔はドライブサイドである右側とされています。

自転車が組みあがった時に、ボルトの頭がお客様の方に向くように設計されていたなら面白いですね。

日本メーカーのちょっと頑固なところが垣間見れたようで嬉しい。

 

組みあがって

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ペダルレスでの重量は8.25kg‼

気持ちよく走れる、ちょうどど真ん中の重量だと思います!!

 

機械式パーツで組み上げると、レバーとパーツをつなぐすべてのパーツに整備の良し悪しが出ます。電動コンポの様にいきません。

丁寧に作業すればするほど、しっかりとバイクとパーツが応えてくれるのも機械式の面白い所です。

今回のご注文で、私自身も機械式の良さを再認識しました。

 

今回のご注文、本当にありがとうございました!

 

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