完成車&サイクルウェア京都エリアNo,1品揃えのお店!
2023/02/15 21:34
どうも京都店 吉野です。
夜、自転車に乗るならライトを点灯しなくてはいけない。
というのはみなさんもご存知だと思います。
なぜか?と説明する必要もなさそうです。
シティサイクルではフロントライトが当たり前のように標準装備され、オートライトのものなんかもあります。
一方スポーツ自転車にはフロントライトは装備されていません。
なので別で買う必要があります。
絶対必要なのになぜ付いていないのか・・・
自由に自分で選んでね!ということです。
特にロードバイクはスポーツ機材なので、レースによっては走行に不要なものを取り付けてはいけないなんてルールもあったりするようです。
ほとんどのロードレース、イベントは昼間に行われるのでトンネルなどがない限りライトはおもりになるので外す人もいるとか。
それはさておき、公道を昼間に走行する分にはライトは必要ありませんが夜間走行時には「点灯」させなければならないと道路交通法52条で定められています。
うっかり点灯し忘れて無灯火運転で警察に注意されたことがある方もいるかもしれません。
ライトの性能(明るさ、照射距離)は各都道府県の道路交通規則によって若干の変動はありますが、例えば京都府の場合・・・・
前照灯(フロントライト)は
白色または淡黄色で、夜間前方 10 メートルのものを確認できる光度のもの。
とされています。
これだけでは点滅でもいいじゃん。となりますが
京都府の自転車安全利用五則では「点灯」と記載があります。
しかしこれは法なのかただのマナーなのか・・・
というのはまた後にして・・・・
JIS(日本産業規格)では
前照灯(フロントライト)の明るさは400cd(カンデラ)以上でなければならない。
としているので点灯してりゃなんでもいいというわけではないようです。
ここがライトを選ぶ一つの判断基準になります。
つまり400カンデラ以上で10m先を照らせるスペックのものを選ぶ必要があります。
目次
まずはライトを2個用意しました。
写真左がINFINIのTRON100
(点灯最大100ルーメン、最小40ルーメン+点滅2パターン)
写真右がKNOGのPLUS FRONT
(点灯最大40ルーメン+点滅4パターン)
こちらは両方ともフロントライトですが、
PLUS FRONTは前照灯としてはあまり機能しません。(ディスってないです。)
こんなに明るいのになぜでしょう?
外で試してみましょう。
約10m先に白いパネルを置きました。
INFINI TRON100(40ルーメン)
KNOG PLUS FRONT
同じ40ルーメンなのにTRON100は白いパネルを照らすことができてPLUS FRONTは照らせていませんね。
なぜこんなことになるのか?
フロントライトの多くはレンズが付いているのと、照射角度を小さくすることで光を遠くに届けられるようになっています。
しかし照射角度が広い場合、光はバラバラの方向に拡散してしまい遠くにあるものを照らすのは難しくなります。
ただ光が拡散する分、遠くからの視認性は良くなります。
なのであくまでも補助灯としてお使いください。
自身の存在にいち早く気が付いてもらえて悪いことはありません。
余談ですが40ルーメンというのは満月と同じくらいの明るさです。
街中を走行するなら十分な気もしますが安全面を考えて街灯の多い街中を走るなら100ルーメン以上、街灯が少ない場所を走るなら300ルーメン以上、全く街灯がないところを走るなら800ルーメン以上を目安に選んでいただくと安全です。
値段は高くなりますが明るいものは買っておくとモードを変更で暗くしてバッテリーの充電回数を減らすことができます。
ライトをいろいろとみていると「ルーメン」「ルクス」「カンデラ」という明るさの表記があります。
先ほどチラッと出てきたJIS規格では「カンデラ」という単位が使われていましたね。
赤い丸が「ルーメン」光束を表します。光源から放たれた全ての光の量です。
黄色い線と丸が「カンデラ」光度を表します。照らす明るさの一番明るい部分です。
余談ですが1カンデラ=ロウソク1本分の明るさです。
青い四角が「ルクス」照度を表します。照らすものが光源から離れれば数値が低くなります。
かなり最初の方でJIS規格がどうのこうのという話をしました。
前照灯(フロントライト)は400カンデラ以上でなければならない
とのことでしたが、最近のライトのパッケージにはルーメンの表記のものばかりです。
お店においてあるフロントライトならほとんどが400カンデラ以上のもので説明書にはおそらく何かしらの記載があるとは思います。
例えば自転車用ライト、シェアNo.1を誇るキャットアイ製の電池式フロントライト URBAN2を見てみましょう。
点灯時は50ルーメンで1700カンデラという圧倒的な光度を持っていると記載してあります。
旧モデルのURBANでは50ルーメンで800カンデラだったというのに・・・
ルーメン、光の総量は変わってないのに900カンデラも明るくなった?
なんで?
照射角度によってカンデラは変化します。
ここで明るさ計算というサイトを使って
旧モデルと新モデルの照射角度を予想しましょう。
まずはパッケージに記載されている情報
50ルーメン=800カンデラ(照射角度16.2°)
50ルーメン=1700カンデラ(照射角度11.1°)
誤差はあると思いますがだいたいこれくらいの照射角度なんじゃないか、というのはわかりました。
普段お世話になることはなかなかありませんが
非常に面白いサイトでした。
照射角度が小さくなればそれだけ集中して光を飛ばせるということです。
照射角度の狭いものを集光形、逆に広いものを散光形というそうです。
そろそろタイトルを回収しましょう。
!!!!注意!!!!
この後表示される画像には光の点滅、
フラッシュが含まれるGIFです。
苦手な方はこちらをクリックして飛ばして下さい。
↓↓↓
(画像のあとへジャンプ)
超個人的な意見ですが夜間走行時の点滅はかなり迷惑です。
フラッシュって正面から見ると結構目が痛くなるんです。
点滅は周囲へのアピール力はありますが常に10m先を確認できるか?と言われれば微妙です。
なので点灯しましょうね!ということになっているはずなのですが、
ほぼ毎日点滅で走っている自転車を見かけます。
点滅自転車に後ろを走られた日には煽られてるのかと勘違いするくらいです。
夜間走行時は点滅ではなく点灯!と覚えておいていただければと思います。
なんで点滅で走る人が多いのか?
理由はわかりませんが、多くのフロントライトは点灯と点滅モードがあります。
この2つのパターン、当たり前ですが点滅の方が電池持ちがいいです。
それに警察も点滅自転車を止める人と止めない人がいるようですし・・・・
免許がなくてもOKで手軽に乗れるのが自転車の魅力の1つなので自転車の交通ルールが浸透していないというのもあるのかなと。
ここまで言っておいてなんですが、点滅のみの走行は必ずしも違反というわけではありません。都道府県によって若干変わってくることもあります。
東京では点滅でも点灯でも10m先を照らせればOKとされているようです。
安全なのかどうかはさておいて。
自転車の交通ルールってなに?という人はこちらもご覧ください。
一部のライトには点灯+点滅のモードがあったりします。
点灯の先を照らす安心感と点滅のアピール力を両方兼ね備えた
さいきょうのモード。
その名も
(画像はイメージです。)
(メーカーによって表現が異なります。)
デイタイムハイパーコンスタントはキャットアイのちょっといいライトに付いていることの多い機能です。
他社メーカーではハイパーコンスタントモードとされることが多いです。
このモードは前方を常に照らしながら、素早いフラッシュがちかちかと光ります。
点灯しながら点滅するのでアピール力があり非常に便利です・・・・
が、問題はここです。
これを点灯とするか点滅とするか。
キャットアイ製品ならメーカーが「デイタイム」という名称をつけているので夜間走行は無理なのでは?
と思いますが、点灯もしているので常に前方を照らせる前照灯の要件は満たしているように思えます。
実際のところどうなのか・・・・
ということで京都府警察本部 交通企画課に電話してみました。
回答は・・・
点滅のみは10m先を常に確認することはできないので違反。
点灯しながら点滅するデイタイムハイパーコンスタントモードでの夜間走行は違反ではない。
ただし、対向車に配慮した取り付け位置であること。
幻惑現象が起こってしまうような角度だったりすると違反になることもある。
ということでした。
対向車に配慮した取り付け位置?幻惑現象?
なにそれって感じですが、
道路交通法52条では・・・・
(車両等の灯)
1 車両等は夜間(日没時から日出時までの時間をいう。)、道路にあるときは、政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならない。政令で定める場合においては、夜間以外の時間にあっても、同様とする。
2 車両等が、夜間(前項降段の場合を含む。)、他の車両等と行き違う場合又は他 の車両等の直後を進行する場合において、他の車両等の交通を妨げるおそれがあるときは、車両等の運転者は、政令で定めるところにより、灯火を消し、灯火の光度を減ずる等灯火を操作しなければならない。
とされており、幻惑現象とは
非常に強く、明るい光を直視してしまったときに一時的に目が見えなくなる現象をいい、対向車のハイビームなどで起こったりしますがこれは自転車のライトでも同じ現象が起こることがあります。
急に明るい光を当たられた時うわッとなったりしばらく光の残像というかなんというか残ったりしますよね。
目が、目がぁぁぁあッ!
運転者は周囲に存在をアピールできて前方もちゃんと確認でいるしいいかもしれませんが角度によっては人の視覚を一時的とはいえ奪ってしまう可能性がある。
迷惑になるかもしれないよね。だからみんなに配慮した明るさで角度にしようね。
ということだと解釈をしました。
幻惑現象が起きるのはハイパーコンスタントモードに限った話ではありませんが・・・
例えば、進行方向に対してまっすぐフロントライトを取り付けると・・・・
正面から見たとき、対向車視点ではこんな感じに見えます。
室内での撮影で照明もあるのでましですが暗いところになるとまぶしさが倍増します。
では角度を少し下向きにしてみましょう。
どうなるのか・・・・
まぶしさが少しマシになりましたね。
もちろん明るくして周囲にアピールする、先を確認するというのは大事なことではありますが、周囲への気配りも忘れないでおきたいですね。
最近は対向車に配慮された配光のライトが登場しています。
このように光が横長になったことで対向車にも優しい。
去年発売されて即売り切れたVOLT400/800NEOなんかもこの感じで光ります。
旧VOLTなら防眩シェードなんかも販売されていました。
周りにも配慮した明るいライトをお探しならおすすめです。
京都府の場合・・・
テールライトもしくは反射板
橙色または赤色で、夜間後方100mの位置から確認できる光度のもの、夜間後方 100m の位置から自動車のライトで照射し たときにその反射光を容易に確認できるもの。
このように自転車は尾灯(テールライト)か反射板の装備が義務付けられています。
別に反射板でいいや!という方も多いでしょう。
もちろんそれでも大丈夫ですが、
反射板だと気が付かないこともなくもないです。
その点、尾灯(テールライト)を付けると光っているのでよほどわき見運転していなければ気が付きます。自転車は軽車両の仲間ですので、12歳までの児童と65歳以上の高齢者以外は車道の左端を通行しないといけないことになっています。
(歩道に自転車通行区分がある場合を除く)
自転車よりも圧倒的に早い自動車やバイクと同じところを走るので少しでも早く存在に気が付いてもらえた方がいいですよね。
なので個人的には尾灯、テールライトをおすすめしています。
ちなみにですがテールライトのハイパーフラッシュも幻惑現象を引き起こす可能性があるとされています。
770円という某密林顔負けの圧倒的コストパフォーマンスです。
とりあえず買っておきたい!という方には非常におすすめです。
23年4月に道路交通法が改正され、自転車の違反も厳罰化されることが予想されます。
ライトを点灯させて安全な自転車ライフを。
それでは・・・