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ワイズロード 名古屋本館 Y'sRoad Nagoya Honkan
2026/08/13 20:02
いよいよニセコで開催されるUCIグランフォンド世界選手権が近づいてきました。
今年はこの世界選手権への出場を大きな目標としてトレーニングを続け、ツール・ド・ふくしまを経て、ようやくそのスタートラインに立つところまで来ました。
せっかくなので今回は、「世界選手権に向けて頑張っています!」
という話だけではなく、実際に何km走って、何W出して、どんな負荷を掛けてきたのか。
数字を出しながら、世界選手権までのリアルな準備を書いてみようと思います。
目次
現在トレーニングの基準としているFTPは、315W前後。
体重60kg台なので、おおよそ5W/kg前後になります。
今年2月には雨沢峠で、15分42秒/平均341Wを記録。
短い登りであればFTPを超える領域でもある程度押していける状態にはなっていました。
ただ、ニセコで必要なのは「15分だけ速く走る能力」ではありません。
何時間も集団の中で走り、登りでペースが上がり、コーナーから何度も加速し、それでも終盤に脚を残さなければいけません。
そのため世界選手権に向けては、絶対的なFTPをさらに上げることだけではなく、疲労した状態でも高い出力を出せることをかなり意識してきました。
普段は仕事がありますので、平日のトレーニングは基本的に仕事終わり。
使える時間は1~2時間程度です。
そこで長時間ダラダラ走るのではなく、
1分走
90秒走
3~5分VO2MAX
SST~FTP走
10秒スプリント
といったメニューを中心にしてきました。
特に自分が苦手としているのが1分~90秒付近。
これまでのトレーニングでは、
1分×8本:約430W前後
90秒×7本:約390~400W
5分×4本:約332~335W
といったメニューも行っています。
逆にSST~テンポ域では、
10~20分:260~275W程度。
そして短時間のスプリントでは、
最大1,100Wオーバー
まで上げています。
世界選手権では自分の得意な一定ペースだけで走れるわけではありません。
集団のペース変化に対応するためにも、こうした「短時間で一気に出力を上げる能力」を重点的に刺激してきました。
6月14日のツール・ド・ふくしま終了後。
ここから目標は完全にニセコへ切り替わりました。
ただ、世界選手権まで順調にトレーニングできたわけではありません。
ふくしまのレースで肋骨を骨折してしまったこともあり、レース後2週間は痛すぎて全く練習ができませんでした。
7月は身体の状態を確認しながらの再スタート。
世界選手権が迫っている中で休むのは正直かなり焦ります。
とはいえ、ここで無理をして悪化させれば本番そのものに影響します。
そこで一気に元のトレーニングへ戻すのではなく、
実走 → テンポ → 高強度 → ロング
というように、身体の状態を確認しながら少しずつ負荷を戻していきました。
7月に入り実走。
この段階では、いきなり高強度メニューをガッツリ行うというよりも、身体の状態を確認しながら走ることを優先しました。
世界選手権まで時間がないからといって、ここで焦ってはいけません。

まずは「普通に自転車に乗れる身体」へ戻すところから。
骨折から約1か月、痛みなく走れるようになり仕事終わりの夜練で痛みがぶり返さないように気を付けながら走りました。
メニューは、
10分 230W
↓
3分 300W
↓
10秒スプリント ×2本
という非常にシンプルな内容。
本格的なトレーニングとは言えないくらい短時間ですが、少しでも身体へ刺激を入れる。
仕事をしながら世界選手権を目指す以上、こういう日もあります。
むしろ、これが自分にとってのリアルな世界選手権への準備です。
そして7月後半。
身体の状態も徐々に戻り、ようやく長時間のトレーニングを入れられるようになってきました。
ここからは単純に距離を伸ばすだけではなく、疲労した状態から踏むことも意識しています。
火曜定休日の久しぶりにしっかりとロングライド。
走行距離:113.5km
走行時間:4時間51分
獲得標高:918m
NP:204W
IF:0.65
TSS:205
平均心拍:146bpm
最大心拍:181bpm
最大パワー:1,052W
約5時間走ってTSS205。
ただ距離を消化するのではなく、途中にはしっかり強度を入れています。
この日の主な高強度区間は、
約15分 251W
7分47秒 267W
平均心拍172bpm
3分 271W
さらにテンポ付近で、
20分48秒 229W
24分 232W
と、長めの一定走も入れています。
そして個人的にこの日重要だったのが後半。
かなり距離を走った状態から、
7分52秒 289W
平均心拍179bpm
最大心拍181bpm
さらに、
1分42秒 326W
まで上げています。
世界選手権で求められるのは、フレッシュな状態でのFTPだけではありません。
・100km走ったあと。
・何度も登りをこなしたあと。
・何度も加減速したあと。
そこからさらにペースが上がった時に、「まだ踏めるか?」ここが重要だと考えています。
そういう意味でも、約5時間のライドの後半で290W近くまで上げられたのは一つ良い材料でした。
前日に、
113.5km/4時間51分/TSS205
走っていますので、普通なら完全休養でもいいところ。
ただ、この日は短時間だけ実走。
結果は、
37.5km
1時間18分
NP:214W
IF:0.68
TSS:61
平均心拍:142bpm
最大心拍:173bpm
となりました。
この日は、
15分 228W
平均心拍156bpm
さらに、
15分 235W
平均心拍159bpm
とテンポ域を中心に走行。
そして最後は脚への刺激として14秒前後のスプリントを4本。
最大出力は、1,000Wオーバー。
前日に約5時間走った状態なので、当然脚はフレッシュではありません。
でも、それが狙いでもあります。
ロードレースでは、「今日は脚が疲れているのでスプリントしません」とは言えません(笑)
疲労した状態でも神経系を刺激し、高い出力まで持っていく。
ニセコに向けては、こういうトレーニングも取り入れています。
ニセコ世界選にはその国の代表ということがわかるジャージでないといけないので、指定のジャージを購入して8月1日のAACAに出ました(笑)
ここまでW数をたくさん書いてきましたが、世界選手権に行けばもっと強い選手はいくらでもいます。
FTP315W。
1分430W。
5分330Wオーバー。
スプリント1,000Wオーバー。
単体で見れば悪い数字ではないと思います。
でも世界選手権では、これを「いつ出せるか」が重要。
スタート直後なのか。50km地点なのか。100km以上走ったあとでも出せるのか。そして、一度出したあとにもう一度出せるのか。
だからこそ今回の世界選手権に向けては、FTPだけを追いかけるのではなく、長時間走った中での出力を重視してきました。
そして8月。
もう世界選手権本番まで残された時間はわずかです。
ここからFTPを20W上げるようなことはできません。
焦ってトレーニング量を増やしたところで、疲労した状態でニセコへ行くことになるだけ。
ここから重要になるのは、「トレーニングすること」から「本番で走れる身体にすること」への切り替え。
強度は落としすぎない。でも、ボリュームは少しずつ減らす。
短時間高強度で刺激を残しながら、疲労を抜いていく。
ここまで積み上げてきた能力を、本番当日にできるだけ100%に近い状態で使えるようにする。
現在はそんな調整段階に入っています。
ロードバイクを始めてから長い年月が経ちました。
実業団E1で走っていた時代もありました。以前ほど乗らなくなった時期もありました。
そこからもう一度トレーニングを始め、二之瀬峠を走り、雨沢峠を走り、仕事終わりに1分430Wを繰り返し、休日には100km、150kmと走る。
そうやって積み上げた先に、今回の世界選手権があります。
もちろん、「UCIグランフォンド世界選手権に出場する」というだけでも、自分にとっては大きな目標でした。
でも、実際に出場権を獲得した今は少し違います。せっかく世界各国の選手と同じスタートラインに立つなら、出場するだけではなく、ちゃんとレースをしたい。
どこまで走れるのかは分かりません。世界のレベルを思い知らされるかもしれません。それでも、今までやってきたことが世界選手権という舞台でどこまで通用するのか。
それを試せる機会なんて、人生で1度あるかどうかのチャンス。
残された期間でできることは限られています。だからこそ焦って何かを足すのではなく、ここまで積み上げてきたものを信じて最後の調整へ。
8月30日、ニセコ世界選手権。世界を相手に、今の自分がどこまで走れるのか。思いっきり挑戦してきます!