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2019/11/24 15:53
「C64」と並んでダブルフラッグシップを構成する「V3-RS」。
とは言え今まではどちらかというと「C」重視のスタンスで、コルナゴ的には
「V」を気持ち下に見ていたような感じ(あくまで個人の意見)でしたが。
この「V3-RS」は「C64」を超える気満々で作ってきたような気がします。
〇COLNAGO V3-RS DISC フレーム ¥560,000-+TAX
(リムブレーキ仕様は ¥510,000-+TAX)
イタリア本国で生産する「C64」には、良くも悪くも濃厚なコルナゴ風味が付き
まといますが、この「V3-RS」は見た目も乗った感じも結構ドライ。
プロに供給するレーシングフレームとして必要な要素のみにフォーカスした結果、
物凄いクリアな走りのピュアレーサーが誕生しました。
専用ハンドルとステムの組み合わせで、ディスクブレーキホースはフル内装。
この手の処理はフラッグシップモデルには必須になってきた感があります。
ステムの下を這わすだけ、という割り切りの良さもある意味コルナゴ的。
レースシーンでの利便性=ポジション変更のやりやすさ重視というスタンスが
いかにも実戦をイメージしたもの、と感じられるのも〇。
クリーンでシンプルなフレーム形状ですが、そこは最新の「Vシリーズ」。
カムテール形状を取り入れたエアロ系オールラウンダーの3世代目として、その
空力特性もかなりハイレベルなものに仕上がっています。
(というかやっと最適解が見えてきた、という感じがしなくもないですが)
あまりにもコレのデキが良すぎて、ガチなエアロロード「コンセプト」の立場が
危うくなってきた、なんて笑えない話も・・・
実際の乗り味も、この見た目通りにカッチリしたシャープなものでした。
エアロを追求した結果フレームのボリュームが増大、軽快感より重厚感が目立つ
フレームが増えてきた中で、この「V3-RS」の走りの軽さとキレの良さは格別。
流行りに乗らなかったのか、流行りを気にしなかったのかはわかりませんが。
結果的にイマドキ珍しいヒラヒラ感のあるピュアレーサー、という得難い個性を
手に入れました(それもディスクブレーキ仕様で)。
あとはあれです、コルナゴなのにギュンギュン曲がって驚きました。
ジオメトリーを大事にするイタリアブランドらしさをラグに込めた「C64」と
優れたレース機材=勝利のためのマシーンとして進化した「V3-RS」。
昔からコルナゴが大事にしてきた「らしさ」のようなものがキレイにわかれて、
それぞれがきちんと成立しているという、完璧なダブルフラッグシップ体制。
「V3-RS」に乗ったことで「なるほど、そういうことか」と気づかされました。