【コラム】ディスクブレーキの消耗品、チェックしてますか？
by: 服部匠太郎

みなさんこんにちは、新宿本館の服部です。
今回は最近増えてきた油圧ディスクブレーキのお話しです。
ディスクブレーキの普及から1、2年がたち、もうそろそろブレーキパッドの交換などのメンテナンスの時期に来ている方も多いと思います。そこで、まずディスクブレーキのブレーキパッドのお話しから。

ご存知の方も多いと思いますが、ブレーキパッドというのブレーキ本体に入っているブレーキローター（ディスク）を挟んでブレーキを掛ける部品です。見た目は硬い石の様ですが、使っていくとだんだんすり減っていく消耗品です。

0.1 ディスクブレーキ(パッド&ローター)も消耗品。
- 0.1.1 交換時期は？
- 0.1.2 ブレーキローター(ディスク)も消耗品！！

1 他には

ディスクブレーキ(パッド&ローター)も消耗品。

今までのリムブレーキと言われるホイールの縁を挟んでブレーキをするタイプであれば、ブレーキについているブレーキシュー（ゴム）が使っているとだんだんとすり減り、目に見えて交換の時期が分かりすく、当店でも定期的に交換にいらっしゃる方も多いです。

しかし、ディスクブレーキの場合、ブレーキ本体の中にブレーキパッドが隠れており、確認しにくいです。また、油圧ディスクブレーキの場合、セルフアライメントというブレーキパッドがすり減った時に、自動的にブレーキパッドとブレーキローターの間隔を調整（詰める）機能がある為、ブレーキレバーの握りしろには変化が起きにくく、いつの間にかブレーキパッドが無くなっていたなんてことも。

交換時期は？

シマノのブレーキパッドであれば新品の状態で約2mmあります。これが0.5mmまですり減ったら交換が必要とされています。特にロードバイクの場合、高速域からのブレーキが多いため、すり減りのスピードも速いです。特に、雨での走行もすり減りのスピードを速くします。また、ブレーキの使い方は人それぞれ大きく異なり、走行距離から交換時期を判断する事は難しいです。そのため、直接目ですり減り具合を確認するのが一番です。

チェックの方法としては、ロードバイク場合、後輪は後ろからのぞき込むのがいいと思います。前輪の場合は少し大変ですが、下からのぞき込む、もしくは逆さまにしてのぞき込むのが良いと思います。

ブレーキローター(ディスク)も消耗品！！

また、ホイールの真ん中についている実はブレーキローター（ディスク）も消耗品です。こちらも使っているとだんだんとすり減ってきます。しかし、ブレーキパッドよりも交換時期の見極めが難しいです。

シマノのロードバイクで使われるブレーキローターの新品の厚みは1.8mmとなっています。そして、ブレーキローターにはこのように1.5mmになったら交換してくださいとの刻印がされています。つまり、0.3mmすり減ったら交換してくださいということです。しかし、0.3mmというと目視での確認は難しく、マイクロメーターやノギスといった計測器を使い、確認します。また、目に見えてブレーキ当たり面と、そうでない部分で段差ができている場合は交換時期の可能性が高いです。

他には

ディスクブレーキはブレーキパッドとブレーキローターとで摩擦を発生させ、ブレーキを掛ける仕組みになっています。そのため、ブレーキ周りには油は厳禁です。もし、ブレーキパッドに油が付着してしまった場合、ブレーキレバーを握ってもブレーキが滑ってしまい、正常にブレーキコントロールが行なえなくなります。その場合は新品のブレーキパッドでも交換が必要です。たとえクリーナーで洗浄をしても繊維状になっているブレーキパッドの奥まで油がしみ込んでしまうため、完全に脱脂を行うのはほぼ不可能です。

ブレーキは命にかかわる非常に大事な部品です。消耗品は適宜交換を行い、安全にライドを楽しみましょう。これらの消耗品の交換作業などはもちろん当店でも行っておりますので、お気軽にご相談ください。