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【スタッフバイクカスタム】TTバイクをフロントシングル&12速化しました。
by: 前田達

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スタッフ前田です。

2年前に購入して以来、ずっと2×11速で走っていた私のTTバイク「SPEED CONCEPT」ですが、この度フロントシングル&12速化を行いましたのでご紹介させていただきます。

※当記事では一部当社取扱いの無い部品を使用しています。

TTバイクのシマノ12速化

TTバイクのシマノ11速化→12速化にあたって気を付けなければならないのは、まずロードバイクと違って有線式のままであるということ。そして使用するケーブルジャンクションの数や配置が変わるということ。

TTバイクでは、ハンドル周りだけで左右のブレーキレバーに2本、DHバー先端の左右シフトスイッチに2本、ジャンクションからフレーム内部へと向かう1本、計5本のケーブルを使用する必要があります。11速の場合、ケーブルを接続する穴が5箇所あるSM-EW90-B(ジャンクションA)にそれぞれを繋ぐだけで良かったのですが…

12速Di2では、ジャンクションAの機能はリアディレイラーが果たすことになるため使用できず、代わりにダウンチューブ内に配置されていたSM-JC41(ジャンクションB)をハンドル内部に持ってきて、各レバー・シフターの電動ケーブルを繋がなくてはなりません。しかしこれにはケーブルを接続する穴が4つしかありません。

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そこで必要になるのがこの「EW-JC130」。短い1本のケーブルと長い2本のケーブルがひとつにまとめられています。

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これをSM-JC41に対してこんな感じで接続します。EW-JC130が途中で2つに分かれることで足りない1本を補ってくれます。

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ケーブルが縦向きに付くためかなりキツキツになりましたが、これをハンドル下に何とか押し込みました。

もうひとつ気をつけなければならないのは、12速ではバッテリーとディレイラーを繋ぐケーブルも新しいもの(EW-SD50→EW-SD300)に代わっている点。バッテリー-ディレイラー間とそれ以外では使用するケーブルが異なるのです。これには変換アダプター(EW-AD305)が出ているので、バッテリーとSM-JC41を繋ぐケーブルの途中に噛ませる必要があります。

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ダウンチューブのストレージボックスがあるバイクの場合、ちょうどこの辺りで変換アダプターを接続すると作業がしやすいです。

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クランクの規格が変わったためBBも交換に。いつものようにWISHBONEを選択しました。SPEED CONCEPTのBB規格はねじ切り式のT47なので、何を選んでも作業性自体は変わらないのですが、専用工具の入手性の高さやベアリングの交換可能性などを考慮すると、やはり最も有力な選択肢の一つとなってきます。

カスタマイズ完了

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ハンドル内の配線やチェーンラインの調整に四苦八苦しながらも、なんとか完成させることができました。

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こちらがカスタム前の姿。比較すると特にFD付近が大分スッキリしました。ついでにハンドルベースバーもTT仕様のフラットなものに交換しています。

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フロントシングル化、アウターギアを53T→56Tに変更しました。同じリア側歯数を同じケイデンスで漕いだ時、2~3km程速く走れるような計算となりますが、クランクを10mm短くした影響なのか意外と回しやすく、結果的にバランスが取れたカスタムとなりました。
インナーギアが無くなったため、もちろん登りは想定外に。ロー最大ギアが28T→30Tになりましたが、正直あまり恩恵は感じません。このバイクで山には行かないので問題は無し!
※当社ではELILEE、PATH QUESTの取り扱いはございません。自己責任での取付けにつき、お客様からのお持ち込みでの組付依頼はお断りしております。

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↑これは別スタッフのバイクですが、トップギア付近は自分の脚では踏み切れないので、「MICHE / PRIMATO K12」のジュニアカセット14-30Tあたりに交換してみると、ギアの繋がりが良くなって面白いかもしれませんね。

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9000系デュラエースから2世代分の更新となりました。ディレイラーがシャドーデザインとなったことで横方向の突き出しがなくなり、ディレイラーをぶつけるリスクが軽減、見た目もスッキリ。念願の(?)ダイレクトマウントディレイラーハンガーが使えるようになりました。
※当社ではSIGEYIの取り扱いはございません。自己責任での取付けにつき、お客様からのお持ち込みでの組付依頼はお断りしております。

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高価なので導入するか迷ったのですが、セラミックスピードのビッグプーリーに交換。TTバイクに合わせるならやっぱりコレ!という単純な発想でエアロデザインのものを選択。駆動効率を気にして乗る度にドライブ系の清掃をするのが億劫になっていたので、プーリーのベアリング内部に汚れの侵入を防ぐ「ADR」が採用されていることが決め手となりました。新型のプーリーシステムであるALPHA DISCは、従来のビッグプーリーと比較して木の枝などの異物を巻き込みにくい構造となっており、ロードだけでなくグラベルなどでも大きなメリットが得られそうです。

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ナローワイドチェーンリングなのでチェーン落ちには強いはずですが、念のためK-EDGEチェーンデバイスを取り付けておきました。TREK純正のチェーンキャッチャーより効果が高そうです。

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バーテープはNOGUCHIのスエード調バーテープを選択。¥2,200と低価格ながら高級感のある仕上がりなのでオススメです。片側分で両方に巻けたので非常に経済的ですね。

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撮影後、良いアイテムを見つけたので装着。バーテープでお馴染みCICLOVATIONの「FINISH RING RACING」。バーテープの巻き終わり部分に伸縮性の高いシリコンリングを嵌めることで剥がれを防ぎ、見た目も美しく仕上げることができます。丈夫なので繰り返し使えるのも良いですね。

最後に

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最初はクランク長を短くするのに合わせてフロントシングル化のみの予定でしたが、去年購入したハンドルバーを交換していないかったことを思い出し、結果ほとんど全てのパーツを分解することになり……ここまでやるならいっそ12速化までやってしまえ!っという勢いのまま、気が付いたらかなり予算をオーバーしていました。いやはや恐ろしい……
しかし懐を痛めた甲斐あって、自分でもかなり納得のいくカスタムを行うことができました。あとは練習あるのみですが、このところ悪天候が続いてなかなか乗れず…使用感などはまた次のカスタムブログでご紹介させていただきます!

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