街乗り文化からスポーツ文化へ!!
ワイズロード池袋本館 Y'sRoad Ikebukuro honkan
[英語対応可]
2021/09/17 11:10
こんにちは。池袋本館の長山です。
今回は、2014年・秋のロングライドのレポートを、
加筆修正の上で連載にてお届けする「その3」です。
本レポートで、健脚自転車・ロードバイクの醍醐味の
一端を少しでもお伝え出来ればと思います。
また、旅に出にくい昨今、このレポートで僅かばかりでも
旅気分を味わっていただけたら幸いです。
ライド2日目
2014年9月29日(月) その2
かっ飛ばして国道113号に戻り、
雄大な空や稲田に目を奪われながら
残りの坂をあくせく登っていったら、
「旅・七ヶ宿 またきてけらっしゃい」 15:24
そして、ほどなく
二度目の正直(?)宮城・山形県境!
15:27
山形県、今度はちゃんと走って突入~!
そして下りです。
少し行くと見晴らしの良い橋があり、
橋の真ん中で停止して眺望を撮影。
15:33
ここで、妙な違和感を覚えました。
よくは分かりませんが、橋の柵の向こう、遥か深い谷に
吸い寄せられるような、なんとも恐ろしい感覚でした!
後で確認したら、この場で8枚写真を撮っていましたが、
そんなに撮っていたかと驚く位、この時は平常心を失いかけていました。
何とか退散しましたが、一体なんだったのか・・・。
その先にも景色の良い橋があって停止しましたが、
先程のような恐ろしい感覚はありませんでした。
気を取り直して、先へ進みます。
山並みから受ける印象が、宮城県側と全く違う。
下りだからという事もあるのかも知れませんが、
深い森が、ぐわーっと押し迫ってくるような感じです。
この迫力、さすがは奥羽山脈。
標高はそれほどでもないですが、関東近辺の
標高1000m中盤~2000m並みの山深さを感じました。
そんなエリアなので、
カモシカ注意!
なんて看板が出てきたりします。
動物は何でも出てきそうな雰囲気の森です。
引き続き下り、また景色の良い所で止まり、写真を撮り終えて
ふと見ると、小猿がはねられて死んでいました。
センターライン上だったので、
後続車に轢かれることがなかったのでしょう。
ぱっと見には生きていて、まるで人の子供がコロッと昼寝でも
しているかのような姿で、静かに、うつ伏せ気味に横たわっていました。
穏やかな陽光の下、静寂がありました。
以前、サイクリングで埼玉の三峯山中から下る途中、
国道を横断する猿の群れと遭遇したことがありました。
次から次へと、木の上からポロポロ降りて来ては横断して行くのですが、
車が近付いてくると賢いもので、通り過ぎるまでちゃんと
木の上で待ってから横断を再開したのです。
そんな姿を思い出し、この小猿は、どうしてこうなったのだろうか、
先に渡った親を追いかけて、慌てていたのだろうか、などと
あれこれ思いを巡らせてしまいました。
世の中には、車にはねられた小猿がきっかけで、
群れが怒って暴動が起きた、なんてケースもあったとか。
猿にも、親子の情や仲間意識、喜怒哀楽があることでしょう。
そういう、人情のような部分と、人の子供に似た姿が重なり、
何か無性に悲しくなりました。
そこに輪をかけて、もう一つの思いが巡ります。
実は今旅の出発の二日前、訃報がありました。
知り合いの知り合い、のサイクリストの方で、自転車走行中、
左折トラックに巻き込まれた事故で・・・、とのことでした。
毎晩、就寝したい時間帯にグループLINEでそのことについて
いろいろメッセージが飛び交ってスマホが鳴りやまず、
(東京の夜は、旅先よりも活動時間帯の感覚が遅い・・・)
直接の知人では無かったものの事が事だけに気になって眠れず、
今旅で睡眠不足が続く要因の一つとなっていました。
初めての道のりでの長丁場という
いつも以上の緊張感の中、このことを
抱えながら走っていたので、子猿の亡骸と交錯して
なんとも表現出来ない気持ちになりました。
この光景はよほど衝撃的だったのか、旅を終えてしばらく経つまで、
何度も何度も脳裏をよぎることになりました。
後日、その光景を再び見て何かを感じたいと、
再訪を思案してしまったほどでした。
今は、ある意味とても貴重な光景に出会ったと、前向きに捉えています。
とにかく、事故には気をつけよう。
改めて、気を引き締めなおすのでした。
(皆様も、事故にはくれぐれもお気をつけて・・・)
さらに下って里に出ると、遮蔽物の無い中、強烈な向かい風。 16:03
通行止めで迂回しなければ進路をとることのなかった西向き、
これは早く切り抜けて再び北に進路を取りたい。
そう思っていた矢先、
西日に照らされた黄金色の大地が広がりました。
16:27
稲田にはここに至るまでにもちょくちょく遭遇しましたが、
こんな大きな広がりは初めてで、かつそれが、
夕焼けのニュアンスを帯びた陽光で美しく輝いていました。
まさに、自然が織りなすライトアップ。
太陽の恵み、大地の生命力、農家さんの働きがあってこその、この光景。
感動!
七ヶ宿街道に入ってから一口も口にしていなかった米、
無性に食いたくなりました。次のコンビニ休憩で食うぞ~!
この旅を無事に走り終えたら、祝杯の米ドリンク(日本酒)も最高だ!
青き衣、ならぬ青きワイジャージを身にまとい、
金色の野を横目に走る!
気分はナ○シカ!
迂回をくらったおかげで、生命の陰と陽、
二つの光景が、一期一会の拾い物となりました。
その4へつづく
CATEYE INOUで取った記録
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03-5992-4070