街乗り文化からスポーツ文化へ!!
ワイズロード池袋本館 Y'sRoad Ikebukuro honkan
[英語対応可]
2021/09/24 11:21
こんにちは。池袋本館の長山です。
今回は、2014年・秋のロングライドのレポートを、
加筆修正の上で連載にてお届けする「その4」です。
本レポートで、健脚自転車・ロードバイクの醍醐味の
一端を少しでもお伝え出来ればと思います。
また、旅に出にくい昨今、このレポートで僅かばかりでも
旅気分を味わっていただけたら幸いです。
ライド2日目
2014年9月29日(月) その3
国道13号に入ります。 16:44
ひとまず秋田県手前最後の小都市、新庄を目指します。
この青看板によると、距離は96km。
この数字を、漕ぎで少しずつ削っていきます。
先ほど感動した黄金色の大地を何度も振り返り見ながら
北上を開始しました。 17:04
国道13号も、国道4号並みに車がバンバン、
トラックも多く、物流を感じます。
どの程度かというと、この景色の良い反対車線に渡ろうと試みるも、
5分くらい粘っても全く渡れない、その位の勢いです。
それにしても山形県、いろいろな山並みが見えます。
印象的な山容が目立ち、伊達に山形県を名乗っていない、と
妙に感心してしまいました。
17:45 迂回しなければ真っ直ぐたどり着いていた
上山にて、県道13号と再会。
さっき引き返した金山峠を含む山並みが、一望できました。
なーんか、山深いなあ。もう黄昏時なのに、明かりが何もない。
薄暗さと相まって、人外魔境な雰囲気が漂っていました。
あんなところで、変に通行止めに突っ込んで深みに嵌らなくて
良かった。渦中にいるうちは、実感が薄いものですね。
18時頃、ぼちぼちナイトライドスタート。
国道4号に続く高速化道路、気を引き締めます。
上山を駆けるうちに、13号に入って最初のコンビニ発見。
カツカレーにて、念願の米を食す! 18:23
手短ではありましたが、稲穂を思い出しながら一粒一粒かみ締めました。
かたわらで、カエルが高みの見物?
山形県の中心・山形市街は、バイパスでよくわからないまま通過。
そのため写真もありません。
明るい時に、またじっくり再訪してみたいですね。
国道の左右に広がる視界には、まばらな明かりが
ポツポツと続いていきます。 19:53
まばらながらも灯る明かりに、生活感を感じます。
まばらだからこそ、より生活感が引き立つのかも知れません。
なぜかはわかりませんが、こういう生活感を感じる時が、
私は大好きです。
だんだん夜の冷え込みが出てきて、
道の駅むらやまでホットドリンク休憩。
20:28
自販機の明かりが神々しい。
闇夜を駆けていると、その明かりだけでもホッとします。
北上するほどに明かりのまばら具合が深まり、
闇が増えます。一級国道も、車のライト以外は真っ暗。
そんな闇の中、ふと気配を感じ見上げると、
出た!また星空が凄い!!
光のモヤは、天の川か?
前日は那須の高原でしたが、ここは山形の里。
でも、むしろ昨日より見え方が凄い。
少しの間に、流れ星?らしきものを二回見ました。
20:48 頃
星空の下を、トラックが駆け抜けていきます。
うーむ、宇宙の営みの中の、人の営みだ。
またあれこれ写真を撮ってしまい大停止。
写真の撮影データによると、1時間近くやっていた模様。
暗闇の中、ライトをピカピカ、セルフタイマーで撮影している姿は、
ドライバーの目には物の怪のように映ったかも知れません・・・。
(写真の明るい部分は車と自転車のヘッドライト。実際は真っ暗)
再び走り出すと、星空が同じスピードで着いてくる(ように見える)。
飛行機もよく見えます(写真左上に写っています)。
見上げてばかりで首は痛くなるのですが、
粋なライドです。
・・・ん?何か、道の気配が変わった?
そう思い始めた矢先、車からやたらクラクションを鳴らされました。
この展開、もしや、と思って
次に現れた看板で確認してみると、
「 尾花沢新庄道路 」
(自動車専用、緑色看板)
やはり!
夜は看板が見えなくて、知らないうちに
自動車専用区間に入ってしまうことがあるのです。
静岡県の国道1号で懲りたことがあり、
間違えないよう努めていたのですが、
流れに乗っているとなかなか気付けませんね。
幸い直ぐ出口があったので、旧国道13号へ脱出。
・・・暗っ!
車の大半は、自動車専用の新道に流れています。
さっきまでは、行き交う車のヘッドライトに
だいぶ照らして貰っていたんですね。
22:21
夜の冷え込みで寒くなり、レインパンツを着用。
昨晩の冷え込みはここまででは無かった、
暖かくはなるが、ガサガサして漕ぎ辛い。
青看板も、フロントライトで照らさないと見えません。
旧道は道のクネクネが増して距離も伸びますが、致し方ありません。
でも、この暗さ、遠いところまできたなあという実感を伴いました。
新庄手前の町並みは、静かで、明かりはポツポツあるけども
変に明るい明かりがなく素朴な夜景で、何か心に残る景色でした。
23時頃、新庄の中心までもうすぐのコンビニで、
上山コンビニ以来の補給。
何度も書きますが、コンビニは本当に闇夜のオアシス。
ここで、店の明かりを頼りに次の小都市までの距離を確認。
秋田県湯沢で60km強。
飛び込みで入れそうなホテル「ルートイン」が
ある横手はその更に20km位先。
いちおう、先を目指すこととしてハンバーガーと牛丼を食。
よくよく考えたら、上山のカツカレー夕飯(18時半頃)以降、
晩飯は食べていなかった。
フロントバッグのおやつを、信号待ちなどの合間に
ボリボリやって繋いできました。
どうりで腹が減ってたわけだ。
おお、街っぽい景色になってきた。
新庄中心部に行くと、おっと、ホテル「ルートイン」発見!
時刻は23時半。
このまま夜通しの走行も考えましたが、
2日間の寝不足と、闇夜の県境峠越えのリスクを考え、
この日はここで止めることにしました。
そして、それが正解だったことを、
翌日二つの意味で思い知ることになるのです。
とりあえず、傍にあったラーメン屋でラーメンと餃子。
さっきのハンバーガーと牛丼と合わせて、
やっと腹いっぱいになりました。
それにしても、新庄は山形新幹線の終点。
距離や道のりをよく知らず、漠然ともっと遠いところだと
思っていました。自転車で2日で来れるなんて。
新鮮な感動でした。
アキレス腱と、左足の付け根は、前日に増して痛い。
でも、ある程度以上は症状が進行しないようで、
漕ぎ続けることが出来ました。
気にし過ぎないでいたのも良かったのかも知れません。
ホテルに無事チェックイン。
浴衣に着替え、ジャージをじゃぶじゃぶ洗って干して、
1時半、就寝。
おやすみなさい。
レポート纏めていて気付きましたが、この日は4時半起床で1時半就寝。
21時間程活動していたことになります。
しかも二日連続の睡眠時間3時間台。
楽しいと、常識のリズムが崩れても割と平気なものなんですね。
走行距離:227km
獲得標高:1738m
走行時間:10時間13分
平均速度:22.5km(初日と合算)
その5へつづく
CATEYE INOUで取った記録
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03-5992-4070