【グラベルハンドル】一見変わってるけど持ちやすい、エルゴノミック形状のフレアハンドル。『シマノプロ』のアルミモデル。
by: 田中義臣

SHIMANO PRO
DISCOVER ERGO HANDLEBAR

SIZE：400mm、420mm

¥17,600-（税込）

快適性とコントロール性にフォーカスしたハンドルバー。

シマノヨーロッパが企画するカスタムパーツブランド、『プロ』から、ちょっと変わったドロップハンドルが入荷してきました。

グラベル界隈では最早定番となった、下ハンがハの字に広がったドロップバー。

いわゆる『フレアハンドル』ですが、今回ご紹介する『ディスカバーエルゴ』はもう一工夫されています。

最大の特徴は、掌が置きやすいように扁平加工されたフラット部。

ステムクランプエリアからわずかにライズし、ドロップ部に向けてなだらかに下がっていく“なで肩形状”となっています。

上から見ると後方にもわずかに傾斜（バックスイープ）しているのがわかりますね。

長丁場のグラベルレースでもリラックスした態勢を保てるよう、絶妙な握り具合に調整されています。

 そんなフラット部が地面と水平になるようセットすると、ブラケット部はわずかに上向きに曲がっているのがお分かりになるでしょうか。

ギャップの多いグラベル路面で、ブラケットポジションで高速走行している時、突き上げによって手がすっぽ抜けてしまう事って結構ありますよね？

ハンドルの角度に合わせてレバーをしゃくり気味に取り付けることでブラケットの頭が高くなり、手が引っ掛かってすっぽ抜けリスクをかなり減らすことができるようになっています。

ドロップの落差は90mmと非常に小さく、上下の持ち替えがスムーズに行えるだけでなく、下ハンを持っても前傾がきつくなり過ぎないので、余裕を持ったバイクコントロールが可能。

リーチは67mmと非常に短いですが、バーエンドはかなり長いので、エンド付近を持った時にリラックスした姿勢になります。

16度のフレア角だけでなく、エンドが外に向かって開くアウトスイープも付いて幅が広く、悪路でしっかりと抑え込めるようになっていますよ。

（ちなみに400でエンド幅460㎜、420でエンド幅480㎜でした）

ちなみにケーブル内装ではありません。

オフロード向けのアルミバーという事もあってか、流行りのケーブルフル内装などには対応していません。

扁平加工されたフラット部の裏側に、ケーブルを添わせる窪みが設けられています。

（強度や耐食性を考えたら穴あけ加工は少ないに越したことはありませんね）

一応、Di2のジャンクションAポートを、エンド部分に内装する穴だけは開けてあります。

11速以前の有線式Di2（初代GRX Di2など）をお使いの方には朗報かもしれません。 

個人的にもオススメです。

私個人では、似たようなコンセプトのリッチーWCSベンチャーマックスを5年以上使っていますが、ワイドなフレアと浅いドロップの形状はとにかく使いやすくて気に入っています。

「上ハンしか持たないから下ハンだけ広くても意味ないし・・・」なんて思っている方もいるかもしれませんが、フレア角が付いていると、ブラケットを握った時にブラケット側面にも荷重が分散するので、長距離でも疲れにくいですし、保持力も良くなります。

（フラットバー用のエルゴノミックグリップみたいな感じですね）

また、こういう浅くて体に近いドロップだと、登りで下ハンが有効に使えるんです。

砂利が深かったりガレている急登だと、グラベルロードでダンシングすると、結構すぐに後輪が空転してしまいます。

そんな時、バーエンド部分を握ってシッティングのままペダリングするのが、ペダル荷重とトラクションのバランス的にちょうどいいんですよね。

普通に走っていて下ハンを握らない方にも、これは試してみていただきたい。

ちょっとマニアックめな話になってしまいましたが、グラベルロードでハンドルにしっくり来ていない方に是非オススメしたい『ディスカバーエルゴ』。

チャーリーなら各サイズ在庫していますよ。気になる方はぜひ店頭にてチェック！