【カスタムの気になるアレコレ】ホイールのリムが違うと何が違うの？
by: 田中廉

皆様こんにちは川崎店スタッフの田中です。
今回の気になるアレコレは前回に引き続きホイールについての解説をしていきたいと思います。
テーマは【リム】主にホイールの外周部を構成している部分のことです、車輪の輪っかの部分ですね。
そんな【リム】の違いについて確認していきましょう。

1 「素材による違い」
- 1.1 アルミニウム
- 1.2 カーボン
2 「リムハイト」
3 「まとめ」

「素材による違い」

まずは基本の素材から見ていきましょう。
現代では「アルミニウム」「カーボン」の2種類が使用されております。
共通してどちらも軽さと強度を両立できる素材となります。
各素材の特徴について視ていきましょう。

アルミニウム

フレームにも利用されている素材になる”アルミニウム”ですが”カーボン”よりも安価でスポーツバイク向けの軽さと強度を持ち合わせております。
素材コストの面から完成車に搭載されるホイールに使用されることが多くなります。
軽いとは言いますが、鉄系の素材なので質量が上がればそれなりに重さも出てくることから、あまりリムハイトの高いモデルは存在しておりません。

メリットは何かと言われると、価格の安さと低コストで剛性の高さを実現できることです。
剛性が高くなれば必然、動力伝達も向上しますのでより効率的な走行が可能です。
他にもリムブレーキの場合になりますが、ブレーキ面の放熱性が高いので長時間のブレーキングに対する適性も高くなっております。
皆さんも気になるお値段の方ですがアルミニウム系で約2～18万円くらいになる事が多いです。

まとめますと、より安価で扱いやすさを求めたホイールは「アルミニウム」製を選んで頂くのがお勧めです。

カーボン

素材として優れた性質を持った”カーボン”はF1などにも使用されることもあり、自転車との相性はトップクラスに良い素材です。
特徴は重量剛性比の良さと設計自由度の高さ、他のどの素材よりも軽量にした際に確保できる剛性が高いことは勿論、様々な形状への加工に適性があるのでより優れた性能を持った製品を設計できます。

現代のリム設計はリムハイトを高くすることや、風の影響を想定した形状設計により空気抵抗の大幅低減に成功しており、レース機材としては外せない素材にもなっております。
お値段の方は平均16~30万円程をベースに高い物は100万近い価格になるものもございます。

非常に高価な製品にはなりますが使用者が受ける恩恵は非常に高いのがカーボンの魅力です。

「リムハイト」

ここからは上記内容でも出て来た「リムハイト」について解説して行きます。
リムハイトとは文字通り”リムの縦方向への高さ”の事を言います。
基本的にこのリムハイトが高ければ高い程、ホイールが受ける空気抵抗が低くなります。
他にもリムの質量が増しますので剛性も高く設定でき、動力伝達に優れたホイールを作ることが出来ます。

では具体的にリムハイトの設定により何が変化するか、上記でも解説していますが高くなると、空気抵抗の低減と剛性強化ができる事により、30ｋｍ/ｈ以上の走行時に楽に走行可能となります。
低くなると外周が軽くなることで漕ぎだしが軽くなり、加減速が必要な場面やヒルクライムを楽に走行可能です。

基本的に分類すると、

・ヒルクライム等軽いものをお求めなら35ｍｍまでのもの

・バランスよくなんでもこなしたいのなら40～50ｍｍくらいのもの

・高速巡行重視で淡々とスピードを維持するなら55ｍｍ以上のもの

という認識でいて頂ければ大丈夫です。

注意点としましては、基本的にリムハイトが複数選べるのはカーボンホイールのみとなりますので、その点は抑えて頂きたいです。