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【CIPOLLINI】唯一無二 スプリンター向け RB1K THE ONE 最速インプレッション 試乗車完成
by: 奥平総帆

DSC_2258イタリアの英雄マリオ=チポッリーニが、長年スプリンターとして培ってきた経験を余すところなく注ぎ込んで完成させたイタリアンロードレーサー。
それがRB1Kシリーズ。その彼が理想とするRB1K THEONEの最新モデルの試乗車が完成しました。
スプリンター向けという他にはないコンセプトのバイクは如何に!?

RB1K THE ONE

 

フレームコンセプト

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冒頭にも書いたように、現役時代に190勝したマリオ=チポッリーニが、理想を求めて作ったバイクです。

2011年インタビューより
2009年、190勝を挙げたMario Cipolliniは今まであらゆるブランドのロードバイクを操ってきたが、自身のパワーを受け止め、推進力に変える満足するフレームには巡り合わなかった。
「あるところまではいい印象だが、最後の最後で理想とかけ離れてしまう。」
そんな彼が既製品の限界を超えた理想のロードバイクを作るために、様々な可能性を洗い出した。

こちらのプロモーションビデオは初代RB1K(RB100)のものですが、その時のコンセプトが最新のモデルまで続いています。

“I haven’t found the perfect bicycle. That’s why I decided to build my own.” (Mario Cipollini)
「自分が理想とする完璧なバイクが見つからない。だから自分で作ることにしたんだ」マリオ=チポッリーニ

 

これは誰のためのバイクか

スプリンターであったマリオ=チポッリーニが理想とするバイクなので、そのコンセプト通り、強大なパワーを車輪に余すことなく伝達することを主目的に作られています。
一言で言えば「硬い」と言われてしまうのですが、そんな単純ではありません。
考えてみるとスプリンターが適切に仕事をするには、数週間にわたり1日200kmにも及ぶコースをゴールまで走り、最後にゴールスプリントすることになります。
単に硬いだけではゴールにたどり着く前に疲れてしまいます。このバイクは、長距離を走りつつ、最後にパワーを受け止めてトップスピードを出すように作られたバイクになります。
CIPOLLINIバイクにはエアロロードのAD.ONEがあります。あえて似たようなコンセプトのバイクが2つもラインナップされているのはエアロロードとスプリンターバイクは似て非なるものとこのブランドが定義しているからだと考えます。

今乗っているバイクの加速力に不満のある方に是非体感していただきたい、唯一無二「THE ONLY ONE」のカーボンロードレーシングバイクです。
加速性能の高さが欲しい場合はこの「THE ONE」、高速巡航性能が欲しい場合は「AD.ONE」を選ぶのがいいでしょう

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フレームデザイン

DISC化

最新モデルの一番の変更点は内装化とDISC化です。
DISC化は時代の流れですが、このフレームはダイレクトマウントリムブレーキもラインナップされています。

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ハンドル周り

一体型ハンドルとワイヤー内装により、美しい見た目と風力性能の向上を達成しています。
最近のトレンドは風力向上のために細いヘッドチューブになっていることが多いのですが、このバイクはそれよりもヘッド周りの剛性UPを狙っているのでしょう。また、同サイズに比べて短いヘッドチューブは思いっきりハンドルを下げたポジションが取れるようになっています。

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フォーク

通常であればストレートになるところ、あえて逆ベント形状にしたフォークもスプリンターの加速力を受け止めるため。

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シートステー

通常は細くして振動吸収させますが、それよりパワー伝達性に主眼が置かれているのがわかりやすい部分です。
非常に太く、RB1Kシリーズに共通したフィン形状になっています。

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 タイヤクリアランス

最大タイヤサイズは、実測値で29mmまでとなっています。

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RB1K THE ONE とは機能美の体現

マリオ=チポッリーニが理想とするバイクは機能美があります。流れるようなフレーム形状とパワー伝達性を持った美しいカーボンフレーム。このプロモーションビデオは女性の持つ強さと美しさをRB1k THEONEと重ね合わせたものだそうです。

平織カーボン

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多くのブランドのカーボンフレームはUDカーボンを使うことが多いのですが、CIPOLLINIはあえてカーボンの美しさが際立つ平織りカーボンを表層に使用し、カラーリングでもその美しさが見えるようなものになっています。
中央に成形線が見えますが、これはカーボンモノコックフレームの証です。CIPOLLINIはこのカーボンモノコックフレームをTMCと銘打って通常のパイプを接着するよりより理想的なカーボンフレームを設計できるとしています。

カラーリング

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今回の試乗車のカラーは BLACK-CARBON-SILVER SHINY。狙ったかのようにR9200デュラエースのブラックとの親和性がすごくいい感じです。

イタリアントリコロール

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このちょっとしたイタリア国旗が嬉しいです。

 

付属品

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FSAのACRヘッドパーツのトップカバーにわざわざ「CIPOLLINI」ロゴが入っています。

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ELITEの ROCKO「CIPOLLINI」ロゴ入りボトルが2個付属しています。
ROCKOケージは、インジェクテッド・カーボン製で、軽さと強度を両立しています。
横抜きができる形状で使いやすいです。
よくわからないボトルケーズジではなく、1個5000円近くするちゃんとしたイタリアンブランドと組んでのダブルネームは嬉しいです。

 

インプレッション

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ペダリング

パワー伝達性を極限まで高めたスプリンター向けモデルということが 乗ってすぐわかります。
一漕ぎめで対してパワーをかけていないのにも関わらず、タイムラグなくすっとスピードが上がっていきます。
非常に反応のいいフレームの反面、踏みすぎるような雑なペダリングには反応が薄く硬く感じうまく進みません。2時くらいの位置でうまく踏むことができると非常によく進みます。

巡航性能

いつもより高い速度で巡航できる感じがします。上記のペダリングで書いたように踏みすぎるとうまく進みません。そんな時は少し軽めのギアで回すようにすると、小さなパワーでもしっかりと車輪に伝えてくれるためよく進みます。

振動吸収

お世辞にもいいとは言えません。振動はフロントもリアもダイレクトに伝わります。もちろんその分、加速の良さが際立っています。かといってすごく嫌な振動があるかと言えばこのクラスのバイクにはよくある振動の伝わり方だと思います。
試していませんが、振動吸収をよくするのであれば、タイヤを28cにしてチューブレスにするのがいいかもしれません。
根本的にこの振動感が嫌な方はAD.ONEの方がおすすめです。

ハンドリング

逆ベントフォークと太いヘッドチューブ、テーパードコラムによりハイスピードでの直進安定性が高く、安心して高速走行できます。

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まとめ

 他にはない「スプリンター向け」というコンセプトのバイク。決して万人ウケするバイクではありませんが、試乗した方から「こんなバイクが欲しかった」と言われるバイクでもあります。ぜひ他にはないスプリンターレーシングバイクをご自身で体感してみてください。

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