日本最大級のスポーツサイクル専門店!サイクルライフサポート! 川崎で自転車をお探しならY's Road 川崎店
2024/07/19 00:16
サドル選びはどんなサイクリストも大なり小なり悩ましい部品です。
各ブランドも様々な商品を出して解決に乗り出していますが、多数あるサドルの中から自分に合うサドルを探し出すのは至難の技になります。
今回紹介するのは先日サービスが開始された、世界で24店舗、アジア圏では日本だけでたった2店舗しかない3Dプリント技術を使ったサドルオーダーサービスです。
先日オーダーしたサドルが出来上がったのでインプレッションします。
目次
完璧なオーダーメイドのサドルを作るには、まず関連データを収集する必要があります。つまり、ライダー個人の圧力状況を確認する必要があります。
このサービスは、全世界24店舗の認定されたONE-TO-ONEディーラーにて計測ができます。
圧力センサーはすでに圧力センサーを使った計測サービスを提供している、ドイツのgebioMized社の専門家とフィジーク社が共同で開発した、独自の圧力マッピング技術を使用して動的計測を実施し、圧力のピーク、ホットスポット、アンバランス、不安定性を強調しながら、理想的なサドルの形状を特定します。
結論から
・今まで感じたことのないクッション感
・単に柔らかいだけでなく腰は安定している
・レーシングパンツのパットの形状が如実にわかる
・乗り込みとセッティングの煮詰めが必要
ONE-TO-ONEオーダーをするときに使用する圧力センサーを使って、各サドルの違い可視化してみました。
フィジークの3Dプリントオーダーサドル #ONETOONE が仕上がってきましたので、圧力データーの比較をしてみました。圧力が弱まっているのはもちろんですが、左右差も改善されているのが興味深いです。@ysroad@YsRoadKawasaki@RIOGRANDE_KAWA@fizikofficial pic.twitter.com/hKS9Lzv8yA
— ワイズロード川崎店 (@YsRoadKawasaki) July 13, 2024
フィジークのサドルコンセプトは、柔らかさからくる乗り心地の良さと合わせて、腰の安定性が必要と考えて作られています。
フィジークのサドルを押してみるとわかりますが、比較的張りのある硬さを感じます。
今はなきブランド、イタリアASTVETのSTAR MIX LITE VT CARBONレールを使用していました。柔らかさは好きなのですが、中央の凹み部の縁が長く乗ると痛みを感じていました。
痛みを感じていた箇所↓
圧力センサーで計測してみるとこんな感じでした。
圧力計測の結果は実際に感じた痛みと同じく、中央部分のくぼみに沿って圧力の高まりがあり、赤い部分がまさに痛みを感じていた部分です。また、右側に偏って赤くなっています。これは圧力に左右差があるということです。
ONE-TO-ONEのアプリによって私の圧力計測の結果、フィジークのオールラウンドサドルのANTARES サイズ150mmが提案されました。男性なので140mmが提案されると思っていましたが、圧力結果からは150mmとなりました。
サドルのオーダーするために提案されたサドル形状で圧力測定を行います。
硬さを合わせたわけではなく、もともと使用しているサドルの圧力計測結果から導き出された形だけ合わせているので、一旦圧力は高まった計測結果になっています。また、変わらず右側の圧力が高めなのがわかります。
サドルに圧力計測結果を画像加工で重ねてみました。
もともとのサドルだと穴の淵に圧力が高まっていましたが、そこは改善されているのがわかります。
実際に走行してみましたが、もともとのサドルとは違う位置、赤くなっているところに痛みが出ました。
フィジークのアダプティブ3Dプリント技術で作られたサドルです。
オーダーサドルも基本的に同じ技術で作られています。
このサドルでも乗り心地が改善してしまうのでは?と思っていました。通常のサドルより改善した結果でしたが、大多数の人に合うように作られているため、オーダーサドルに比べると完全ではありません。
通常このサービスは行っていませんが、圧力計測を試しにやってみました。
明らかに赤い部分が少なくなりました。
さすが3Dプリントサドルです。圧力が通常のサドルより分散しているのがわかります。ただ、私の癖である左右差の改善までは至っていません。
実際に乗った感想としては圧力計測の結果の通り、右側に違和感がある感じです。
ただ、もともとのサドルに比べて圧力の高い部分の面積が大きく分散しているためか、乗り心地がかなり楽になっています。
いよいよオーダーしたサドルが入荷してきました。
デザインはノーマルのADAPTIVEサドルと違い、全面が 格子目になっています。
いかにも3Dプリントで作られています!というデザインになっています。
自分用に圧力計測した結果で作られているので、ノーマルサドルに比べると全体的に柔らかい手触りです。
特に圧力が高かった部分はかなり柔らかくなっています。
出来上がったサドルの圧力計測も通常は行っていませんが、試しに計測してみました。
赤い部分がなくなりました。
あと特質すべきところが、圧力の左右左が改善しています。
フィジークサドルの大きな一つである、腰の安定性と左右差の軽減が達成されています。
座っているので当然圧力はかかっているのですが、全体に分散しています。
元のサドル→オーダーのための圧力計測→オーダーサドルと圧力と左右左が改善しているのがわかります。
実際に指で押して柔らかいので当然ですが、乗ってすぐに感じるのが柔らかさです。
通常のサドルは点で座っている感じがあったのですが、全体で座っている感触です。
まるでソファーに座っているかのようで、クッション性のいいエンデュランスロードに乗っている可能用で、地面からの振動を吸収してくれる感触があります。
単に柔らかいサドルはペダリング時にぐにゃぐにゃ動いて、ペダリングがうまくできない感じが出てしまうことがあります。
ここが不思議なポイントなのですが、柔らかいにも限らず、ちょうどいい柔らかさなので、ペダリングを妨げるような柔らかさには感じませんでした。今までになくペダリングは非常にやりやすく感じました。
サドルの形状が合っているので当然といえば当然ですが、今まではサドルがあっていないのかレーパン側のパットがあっていないのかあやふやなところがありましたが、パットのエッジが当たっている感じが今まで以上にわかるようになりました。
たままた1日目にメイン使っていないレーパンを使ったところパットの形状の違いが如実にわかってしまいました。
パンツの形状がわかることにつながると思いますが、よりサドルセッティングがシビアになったと感じました。
まだ乗り始めてそれほど距離を重ねていないのでもっと乗り込みが必要だと思っています。
ぱっと乗って短い距離だと乗り心地の良さを大きく感じますが、距離が伸びてくると圧力の高い部分に違和感がありました。
サドルに腰がまだなじんでいないのと、再度角度や位置を見直しながら乗る必要があると感じています。
サドル選びには終止符を打てたのかもしれませんが、ここからはセッティング沼があるのかも、、、
ただ、このセッティングには法則がありそうなので色々試してみる予定です。
そして乗り込んでまたインプレッションを書きたいと思います。
正直、頂点のサドルになるので万人受けではないかもしれません。ノーマルのADAPTIVEサドルでも十分に良さを感じることができるので、手っ取り早く快適なサドルを選ぶのであれば、ノーマルのADAPTIVEでもいいと思います。
カーボンレールサドルで実測165.5gでした。
オーダーサドルは計測結果により密度が異なりますので、あまり意味がないですがノーマルADAPTIVEサドルでcatalog値185gですので思ったより軽いです。
フィジークロゴがエンボス処理されています。ロゴの下にはシリアルナンバーが入っています。
レールにはONE-TO-ONEの紫色のリングがついています。
私のサドルはANTARESなので、サドルサイドによくみると艶あり黒でロゴが入っています。
現時点ではONE-TO-ONEサドルへの乗り込みが足りませんが、それぞれのサドルに感じたメリットデメリットです。
\ | メリット | デメリット |
ノーマル |
値段が安いものからある |
サドルクッションフォームの硬さが一定のため、合わない可能性がある。 |
ADAPTIVE サドル |
無段階で必要な所に必要なクッション性と硬さを配置することができるので圧力が分散する。 |
そこそこ値段が高い。 |
ONE-TO-ONE サドル |
圧力センサーの計測により、個人個人に合わせた硬さを作ることができる。 |
非常に高価。 |
R1 カーボンレール /10万7000円
R3 KIUMレール/9万8600円
*上記の販売価格には、圧力マッピングデータの計測と、計測に必要な調整費用が含まれています。
万人受けするフィジーク3DプリントサドルADAPTIVEシーリーズを選ぶのに最適なプログラムです。
オーダーはやりすぎだけど合うサドルを探したい方にお勧めです。
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