愛媛で自転車をお探しならY's Road 松山店エミフルMASAKI
2021/09/18 17:19
みなさんこんにちは。Y’s Road松山店 関です。
今回は先日走ったコースをご紹介します。
松山から徳島に向かい、輪行で高知へ。そこから自走で帰るという走行距離330kmの壮大なライドです!
目的地は高知空港!
高知空港付近に点在する戦争遺構を散策しに行きます。
昼間たっぷりダラダラして、出発は夜の21:30。
写真ブレブレですが、桜三里のトンネルです。
察しの良い方はもう気付きましたね、そうです、オーバーナイトライドです!
今回のコースは香川から高知に抜けるJR土讃線沿線を車で走った時に渓谷の美しさや電車が川沿いやトンネルを進んでいくのを見て電車と自転車どっちも出行ってみたい!
というのと
高知空港周辺に広がる戦争遺構を見てみたい!
という事で考えたコースです。
なので最短コースの久万や寒風山経由ではなく、徳島県三好市まで東進した後、南下するコースを通ります。
かずら橋で有名な大歩危小歩危へ行く方ですね。
あまりに距離が長いのでグラベルロードでキャンプしながら行くことも考えましたが、荷物満載で四国山脈を往復したくないので、最低限の装備で突っ走る事に。
となると、移動としても観光としても輪行(自転車を電車に積むこと)になります。
本来であれば疲れた帰り道に輪行したいところですが正確な到着時間が予想できず、また電車の本数も少ない&終電速い事から行きで電車を使う事に。
夜の21:30スタートで116km走り、徳島県三好市へ
5:33発の始発普通列車で高知へ
7:06に到着し空港を散策
帰りは線路沿いを自走し213km
このコースであれば、帰りが多少遅れても問題ないうえ、四国中央まで戻れば最悪西条まで輪行することも出来ます。
(何なら帰りはフル輪行することも出来ますが、、)
また、三好からではなく香川県の多度津から輪行すれば四国4県制覇となりますが、
電車では乗り換えやダイヤの問題で
自転車では観音寺-三好間のバイパスが自転車通行困難な事と距離から断念しました。
桜三里を越えました。
自分は元々夜走るのが好きなので暗いのは全然へっちゃら!
最近のライトは明るいので真っ暗闇でも400ルーメン以上あれば大丈夫です。
この日の天気は雨→晴
朝まではところどころで小雨が予想されましたが、日付をまたぐ頃に降り出してきました。
霧雨~小雨なので走行に支障はありません。
途中何度か休憩をはさみつつ順調に進みます。
こんな時、24時間営業のでおにぎりやパンが安いハローズは強い味方。
今回はサドルバッグ装備で進みます。中身は、、
輪行袋・ウインドブレーカー・カメラレンズ・モバイルバッテリー・工具など
四国中央まで進むと雨が強くなってきました。
時刻は深夜2時
21:30から5:00目指して120kmを進んでいます。
ここまで90km、残り30kmを3時間で走ればいいので余裕です。
早く着いたら駅で仮眠しようと思っていましたが疲労もたまってきたのでちょっと休憩。
お遍路さん用の休憩ポイントが点在しているのが四国の良い所です。
ここで1時間ほど仮眠。
雨が弱まったタイミングで出発。
ここからは登りです。
相変わらずの雨ですが往路最大の峠を越えました。
三好までは下るだけ。
雨のダウンヒルはスリル満点で最高!
大型のサドルバッグを装備して重心が上がり、機動性が下がったので、マンホール通過時に一瞬ハンドルを取られヒヤッとしましたが、コンチネンタルタイヤのグリップが良く、その一回以外は全く平気でした。
4:40
三好市池田に到着!!
市街地のすぐ目の前にある池田ダムで記念写真。
阿波池田駅に到着~
コンビニで道中の食事を買って輪行の準備。
あまり休憩する時間は残りませんでした。
早速輪行の準備に取りかかります。
今回はすいている始発電車という事と、このバイク空気抜かないと後輪が外れないので前輪のみ外すタイプの輪行袋を使用します。
鉄道会社によって手荷物のサイズが決まっている場合があるのでご注意ください。
前輪を外して固定
袋をかぶせるだけの簡単作業です。
久しぶりの輪行でしたが10分ちょっとで準備完了。
但し、はじめての時は30分くらい余裕を見た方が良いでしょう。
しばらくすると駅の電気がつきさっそく持ち込み。
サドルが飛び出ないように注意を受けたので抜きました。
サイズよりもすべて袋に収まっていることが重要のようです。
今回は特急ではなく各駅停車でいきます。
車両は見慣れたコイツ。
始発ということもあって乗車時は貸し切り状態。
電車に乗ること自体数年ぶりですが、四国の電車はどうやって乗ったらいいのか分かりにくくて困ります、、
阿波池田駅は有人駅で券売機があるので助かりました。
それでも改札は手動で情緒があって良いですね。
今のうちにライトを充電。
使っているのは最大1300ルーメンのボントレガー ION PRO RT
ここまで400ルーメンで7時間、バッテリーギリギリでした。
まだ外は夜が明けていません。
出発してしばらくすると外も明るくなてきました。
美しい渓谷と並走したり、いくつものカーブやトンネルをくぐったり、まるで冒険のよう。
充分景色を楽しんだので到着まで30分ほど仮眠します。
7:06
土佐山田駅に到着しました。
仮眠前は1人だった電車がいつの間にか通学の学生でにぎわっています。
高知空港はここから約10km
小休止の後移動します。
高知空港は戦時中に海軍の航空基地として整備されたのが始まりで、偵察部隊の訓練基地として運用されていました。
戦後はそのまま民間空港として利用され、滑走路の老朽化と航空機の大型化に伴い、滑走路を一新。現在の姿に至ります。
戦時中は兵舎や地下司令部、航空機を空襲から守るための掩体壕のほか、高知の海岸線は米軍の上陸予想地点だった為、それを迎え撃つためのトーチカが多数建造されたようです。
これらは高知だけではなく全国に作られましたが今でも残っているものは少なく、戦争を後世に伝える貴重な遺産となっています。
空港方面を進むと空港の真下を抜けるトンネルを通ることが出来ます。
今はトンネルになっていますが、戦後しばらくは滑走路の真上を農道が横切っていたらしいですよ!?
まず訪れたのがこの掩体壕。
コンクリート製のドームの中に航空機を格納し、爆撃の爆風や機銃掃射から守ります。
掩体壕としては一般的な形ですが、壕の後ろ部分がくりぬかれて道が通っているという非常に珍しい遺構です。
コンクリートには多くの砂利がまぜられていて、戦時中のひっ迫した状況をうかがい知る事が出来ます。
次に向かったのはコチラ
比較的状態が良く、ここでは唯一整備されて見学できるようになっています。
せっかくなのでバイクを格納してみました。
内部はかなり広いです。
掩体壕には海軍式と陸軍式があり、この壕のように入口が飛行機の形にくりぬかれているのが海軍式だそうです。
写真は全て違う掩体で、倉庫として使われている物や草木が生えて崩れかかっているものなど様々。
最後にコレ!
現存する中で国内最大級だとか!!
右端に置いた自転車が小さく見えます。コンバイン?も余裕で収まります。
一式陸攻など双発の爆撃機を格納していたらしいです。
高知空港周辺には27前後あったの掩体壕うち全部で7基が残っています。
当時の基地
滑走路に続く誘導路に多数の掩体壕が設置されていた様子が分かります。
現在の写真と重ねてみるとこんな感じでしょうか。
すぐ近くの海岸に出てきました!
太平洋です!!
海岸からすぐのところにあるのがこのトーチカ。
上陸する敵を水際で迎え撃つ施設で、海岸方向を向いて機関銃を打つ穴が開いています。
頑丈なコンクリートで出来ていますが、強力な艦砲にはどこまで持つでしょうか、、実際に使われることが無く本当に良かったと思います。
後部は大きく開いています。扉があったのでしょうか?
のどかな風景の中に巨大なコンクリートの塊が存在するのは異質にも感じますが、道路や倉庫に転用されたり、つたに覆われて生活に溶け込んでいる風でもあり不思議な光景です。
ご興味ございましたら松山空港にも掩体壕が残っているので行ってみてください。
次は空港に移動。
高知空港は滑走路の前後に公園があり、真正面から滑走路を見渡す事が出来ます!
絶好の撮影ポイントです!
使うと思って担いできた超望遠レンズ。
重いわりにあまり使いませんでした、、、
予定ではここで仮眠するはずでしたが、散策や地元の方と話し込んでいるうちに時間が無くなってしまいました、、
だいぶ体が重くなってきましたが、食べ物を補給して移動します。
今度は空港東側に移動
物部川沿いにひっそりとたたずむトーチカ。
海岸のものとは違い、中には1人入るのがやっとなサイズ。
空港に隣接する大学の中には航空隊の指揮所壕があり外から覗く事が出来ます。
10:20
これで全て見学する事が出来ました!
ここから約200km松山に帰ります!!
いよいよ帰路につきますが、ある意味ここからが本番。
200kmあるので20km/h巡行休憩なしで10時間。
信号や休憩を考慮して15km/h巡行で13時間、23時着。
仮眠をとればそれだけ遅れます。
しばらく市街地を進んで峠に入る前に休憩。
強制的にカロリーを取り続けます。
最難関の根曳峠は標高395m。
寝てない体には堪えます、、
11:42
インナーローで淡々と上り無事に今回最大の峠を制覇。
だんだんお尻も痛くなってきたので、時々ダンシングして血を循環させます。
根曳峠さえ超えてしまえば大きな峠はなく、下り基調のアップダウンが続きます。
気温が上がってきましたが、秋の風が気持ちよく快適に走れます。
渓谷を眺めながらのサイクリングは最高ですが疲労であまり写真を撮っていませんでした、、
ここまで順調に進んで25km/h巡行を維持。
20km/hを維持できなくなったら休憩を入れます。
12:20
急に眠気に襲われて道の駅大杉で時間の仮眠
ここから一気に三好へ!
残る峠はあと2つ、
三好から四国中央への峠と桜三里。
淡々と、一定のペースを心がけて走ります。
16:17
無事愛媛に帰ってきました!
残りあと100km
しかし日没が近づいてきました。
18:48
新居浜まで帰ったところで完全に日が暮れました。
ここらへんで最後の補給ポイントを探します。
疲労と空腹でペースがかなり落ちていますが、西条のマルナカなら休憩スペースで飲食と充電ができます。
モバイルバッテリーを使い切り、ガーミンのバッテリーが減っていたので何とか西条まで進むことに、、
しかしそれが失敗でした。
グーグルのレビューで最近の様子を確認していたにもかかわらず休憩スペースは閉鎖中で休めず、、
補給のタイミングも遅すぎ、全てが裏目に、、、
カフェイン、糖分、炭水化物もしっかり摂ってしばし休憩。
これが最後の補給です。
最後の難所、桜三里は無の心で挑みます。
坂がきつくてもギアを軽くしてクルクル少しずつ上ります。
景色は暗くて見えませんが、あえて見ないようにします。
少しづつでも進めば終わらない峠はないのです。
骨伝導ヘッドホンで音楽を聴きながら淡々と、何も考えずに足を回します。
すると、ほとんど苦しさを味わうことなく峠を超える事が出来ました!
自分の限界に挑む超長距離ロングライドは精神的にも技術的にも成長が大きいのでオススメです。
あとは見知った道を下るだけ!
22:50
無事にゴール!!
残念ながらあと数kmのところでガーミンのバッテリーが切れて完全な記録が取れませんでしたが、
走行距離 330km
獲得標高 2428m
経過時間25時間2分 平均速度16km/h
移動時間14時間15分 平均移動速度22km/h
という結果でした。
ちなみに300kmブルベの制限時間は20時間なので寄り道していたとはいえもっと頑張らないとタイムアウトですね、、
詳細なコースはコチラ
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▲今回のハイライト動画
今年に入って2回目の300km越えライドでしたが、前回より5km最高記録を更新した上に、余裕をもって帰って来る事が出来ました。
ロングライドは
・しっかりとした計画
・小まめな補給
・ペース管理
をしっかり行えばだれでも楽しく距離を伸ばす事が出来ます。
ライド計画はベテランになれば自然と身に付きますが、初心者さんや土地勘が無い場所では難しいですよね、、
ここでは長くなってしまいますので割愛しますが、興味のある方は店頭でご質問ください。
後述のガーミンなどは必須です!
補給に関しては疲れや空腹を感じる前に小まめに休憩、補給しましょう。
距離にもよりますが2時間に一回では少ないくらいかもしれません。
一回の食事で満腹になるとお腹を壊しやすいので注意。
水分はこまめに、少し多いくらい飲んでおきましょう。
ビタミン、ミネラルやBCAAの補給が効率的です。
特に上達が難しいのがペース管理ですが、パワーメーターを活用すると誰でも出来る様になります。
良ければパワーメーターのメリットをまとめましたのでご覧ください。
その他、ロングライドに欠かせない装備をご紹介します。
ガーミン Edgeシリーズ
高性能ナビ搭載のサイクルコンピューター
特にオススメはミドルクラスでバランスの良い830と530
どちらも詳細な地図を内蔵し最大約20時間稼働します。
違いは、、
GARMIN EDGE830 ¥63,580
直感的なタッチパネル操作
出先から好きな場所にルート案内を開始できる
GARMIN EDGE530 ¥52,580
雨天や手袋でも確実なボタン操作
ナビを開始するには事前にPC、スマホでコースを作る必要がある
ロングライドであればよりナビ機能の強い830や最長24時間稼働の上位機種1030もおすすめ。
知らない道でコースを調べながら走るのはストレスで、ペースもガクっと落ちてしまいます。
ガーミンの520以上の機種なら最高品質のナビでストレス無く、安心してロングライドを楽しむ事が出来ます。
ガーミンでのコースの作り方、読み込み方はコチラで紹介しています
骨伝導ヘッドホン
After Shokz AEROPEX ¥19,998
この骨伝導ヘッドホンは耳をふさがないので自転車に乗りながら使用する事が出来る画期的なアイテム。
使用感は頭の中にBGMがかかっている感じで、外の音もしっかり聞こえているので音楽を聴きながら会話する事も出来ます。
退屈なロングライドでも楽しく、テンポよく走るのは最適のアイテムです。
サドルバッグ トピーク バックローダー 10L ¥8,470
ロングライドでは近距離のライドより様々な状況に出会うので荷物も増えます。
工具、防寒着、バッテリーのほか、カメラやキャンプ道具を持つこともあります。
荷物を運ぶのに背中に背負うのは出来る限り避けるべきです。
そうなるとハンドルバッグやフレームバッグなど様々な選択がありますが、オススメは何をどれくらい積むかによりますが、、、
どれか一つならサドルバッグがオススメ。
サドルが低い場合を除いてほとんどすべてのバイクに取り付け出来て、着脱も簡単。
10~15Lもあればロングツーリングでも充分のサイズです。
その他にも携帯工具や輪行袋などライドに欠かせないものは沢山あります。
詳しくは皆様の用途に合わせてご提案しますので、是非店頭でお声がけ下さい!
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