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- 【量った走った!】超軽量シューズGIRO PROLIGHT TECHLACE【徹底解剖】
2018/03/19 23:16
【量った走った!】超軽量シューズGIRO PROLIGHT TECHLACE【徹底解剖】
by: 永平 宏行
バイオレーサーの中の人です。
たぶん自分的に今シーズン一番の高額な買い物。
GIRO PROLIGHT TECHLACE
ご存知、今シーズン話題の
世界最軽量シューズです。
唯一のアンダー150gシューズ。
シクロワイアードさんの記事はこちら。
サイズ42.5で147gという
超絶な軽さ!
この魅惑のシューズ、こんなに軽くて大丈夫なの?とか、
細部のディテールはどうなってんのとか、
実際走ってどうなのよ?とか、
購入者目線で徹底解剖したいと思います!
まずは計量。
軽量だけに(爆)
サイズ43実測156g、純正軽量インソール仕様
同、純正SuperNatural Fit Kit※インソール仕様166g
※以下、スーパーフィットと略
同、自前のSIDASインソール仕様221g
これでようやく他社ハイエンド位の重量にw
今までのシューズ、初代フィジークR1、
自前のSIDASインソール仕様372g、重い!
何と両足で
最大432gの軽量化に成功!
機材の軽量化って、主にバイクのことを気にしますが、
こうした
身につけるものの重量もバカになりません。
むしろ軽量化のコスパは高いくらいでは?
特にシューズは毎分約90回転で回し続ける部分ですからね。
ペダリングへの効果も大きいのです。
(実走インプレは後半で。しばらく計量が続きますw)
続いてインソールを比較。
軽量インソール、10g www
スーパーフィットインソール、アーチサポートMサイズ17g
同、アーチサポートを外すと13g
自前のSIDASインソール、66g
インソールだけでこれだけ違うんですね~。
純正インソール同士の比較。
左軽量インソール、右スーパーフィットインソール。
アーチサポートがだいぶ違います。
同じく。
左スーパーフィットインソール、右軽量インソール。
軽量インソールを横から。
スーパーフィットインソールを横から。
スーパーフィットインソールは、
こんな風にアーチサポートがベルクロ着脱式で、
3種の高さ(S/M/L)が交換できます。
左からS/M/Lのアーチサポート。
Sサイズ
Mサイズ
Lサイズ
綺麗に1gづつ重くなりますw
ちなみに、スピードプレイのクリート一式。
ウェッジやらレッグレングスシムやら
カバーやら色々込みで99g。
ウェッジとレッグレングスシム無で72g。
【気になるポイント①:TECHLACE】
甲高の人だとTECHLACEのベルクロの掛かりが浅くなります。
自分がまさにそうでサイズ決めで試着した時に気付きました。
しかし川崎店(元上野ウェア館)の後藤さんからアドバイスが。
「自己責任のDIYになりますが、
TECHLACEの紐は変えられますよ」
ほほ~う。
どんな感じかというと。
これが
パチン、と外側のカバーが外れます。
何かが顔を出してます。
引っ張ると、紐の末端が収納されています。
角度を変えて拡大。これを長いものに替えればいいのです。
ただ、個人的には使ってみて、
ベルクロの掛かりは浅い(半分以下)ものの、
固定力が十分なので、交換の必要性は感じていません。
むしろ下手すると締まり過ぎなくらいですw
【気になるポイント②:クリート取付穴】
LOOK・シマノ規格の3穴仕様ですが、穴位置が結構後ろ目です。
いわゆる
「深い」クリート位置なら相性がいいでしょう。
逆に「浅い」クリート位置(つま先寄りにクリートを付ける)
の場合は好みのクリート位置に
セッティングできない可能性があります。
自分は深めが好みなので特段問題無かったのですが、
それでもクリートを一番前に寄せています。
「もうこれ以上前にクリート調整不可能」
な状態です。
正直、1~2mm程度は調整代が欲しいですが、我慢しています。
自分の場合、実際のペダリング中の足底角度で、小指球より気持ち前にペダル軸が来る位の位置。
サイズ43で、踵から後ろ側のクリート穴中心までで約155mm。
ご参考に。
【気になるポイント③:インソールの違い】
軽量インソールのサポート感は見た目通り弱いです。
スーパーフィットインソールなら、そこそこ。
ただし熱成型したSIDASには当然かないません。
そうは言ってもあれだけ重量差があるので、
自分の場合
「トレーニングはSIDAS(もしくはスーパーフィット)」
「レースでの一発を狙うなら超軽量」
「バランスをとるならスーパーフィット」
という使い分けをしようかと思います。
スーパーフィットインソールのサポートサイズは、
自分の場合、超偏平足なので迷わずS、でした。
【気になるポイント④:履き心地(フィット感)】
当社でウェア館統括をしている根本(元新宿ウェア館)
からの質問に答える形で。
①アッパー素材が薄くかかとのカップとの境目に違和感はでませんか?
⇒境目に違和感は感じません。
②かかと部内貼りのボリュームがあるので、すべる感じは出ませんか?
⇒特に感じません。
ただし、かかとパッドの左右の山の間とかかとの触れる感覚が、
自分の場合、右脚だけ、しかも「少しだけ」気になりました。
過去形なのは慣れた(馴染みが出た)からで、今は長距離・高強度で乗っても感じません。
左右の足の形の違いと、製品の左右の個体差によるものでしょうが、慣れ・馴染みによって解決しています。
③タンの淵が少し硬いので、ご自身の足との相性はいかがですか?
⇒特に問題ありません。
④タン全体の淵が③同様の仕様なので、硬さや擦れる感じは出ませんか?
⇒特に問題ありません。
⑤アッパーのベルクロの内側の縫い目部分が擦れる感じはありませんか?
⇒特に問題ありません。
【インプレッション】
ウェア館で最初に試着した時も、
購入して乗り込んだ後も印象は変わらず、
「見た目に反して普通にちゃんとフィットする」
シューズでした。
軽さのために何かを犠牲にしている感じは自分にはありません。
3年使って伸びきった天然皮革のフィジークと比べたら、
ずっとフィット感良好です。(当たり前ですがw)
アッパーが弱々しくて力が逃げたり、伸びたりする感じもなく、
テックレースのホールド力も申し分なく、
(むしろ手加減しないと絞めつけ過ぎてしまうくらいしっかり止まる)
ソールの剛性も高く、踏み込みの際にかかとを
下げなくても力がスッと伝わるし、
かといって峠越えメインで130km弱走っても、
過剛性さ※は感じずでした。
※これは筋力にもよると思います。
ヒルクライム時に踏んだパワーが逃げずに
加わるソールの硬さは、
「パワーを損してない」
という心理的な安心感があります。
幅はフィジークのG fitと比べてもほぼ同等で
日本人の幅広足でも合いやすいです。
ただし甲の高さは抑えめなので、
自分のように甲高の足だとベルクロの
オーバーラップが少なめになりますが、
前述の通り、十分な固定力を発揮しています。
まだ、雨の中での使用をしていないので、
その時に比較的雨に弱いとされるベルクロが
どう振舞うかはまだ分かりません。
肝心の軽さについて。
履いて歩いた一歩目から感じられる軽さ
です。
ペダリングしても回転が軽く感じられますし、
特にダンシングでの引上げがとても楽
です。
(よくあるインプレテンプレ「ギア1枚分が」とかそんなことはあり得ませんがw)
徐々に慣れてしまうとは思いますが、
初めに体感できるということは、
「感じられなくなっても効果は続いている」
という事ですから心理的安心感は高いです。
ヒルクライムであれば、軽量化によって
物理的な仕事量(≒重力に逆らって持ち上げる重さ)は、
減っている訳ですから、プラセボではなく、
間違いなく効果があります。
もちろん軽さの感じ方はそれまで履いていたシューズの
重さによるので、その点は考慮してもらえればと思います。
自分としては、買い物満足度は満点です♡
【各部ビュー】
※使用済みシューズにつき、汚れている点はご容赦ください
以上、GIRO PROLIGHT TECHLACEの詳細紹介とインプレでした。
最後にポイントをまとめると、
- 体感できる位にとにかく軽く、軽さのアドバンテージがある
- 機材の軽量化よりもコスパが高い場合も
- 見た目に反してフィット感良好
- TECHLACEは固定力充分
- ソール剛性も高くパワーを逃がさないが、過剛性ではない
- インソールは好みと用途で使い分けよう
- 紐が短いならDIYで交換できる
- クリートを浅くセッティングしたい人は注意
といったところです。
お値段¥45,000+税、は決して安くは無いですが、
唯一無二の軽さでありながら、
実用性を備えている事を考えれば、
妥当な価格と思います。
(パーツ交換での軽量化よりもコスパ高いですしね!)
お財布に余裕が無い方は、
低金利ローンもご利用頂けますよ!