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2025/02/12 11:47
【GIRO IMPERIALレビュー】3足目のGIROシューズ、初めてのBOA
by: 永平 宏行
偏平足で甲高の足型の自分でも快適に履けるGIROのビンディングシューズを長年愛用しており、この度3足目をお迎えしたのでレビューを投稿します。
目次
購入した新シューズは?
GIRO IMPERIAL
※完売・入荷予定なしとなっていますが、メーカー在庫があればお取り寄せ可能です(原稿執筆時点でBLKの39/24.5cmのみ在庫ありでした)
お値段59,400円…
はい、GIROのラインナップ中で最もお高いモデルです。
買っちゃいましたね(汗)。
デビューから数年経っていますが、ブランドのハイエンドモデルとして現在も君臨しています。
その特徴は…
・GIRO初の「W」BOAダイアル採用による微調整可能なソリッドな締め上げ
・W BOAダイアルにして42サイズで215gの軽量性
・GIRO=狭いという偏見を覆したゆとりのある足型
・しなやかなアッパーによる高いフィット感
・高い通気性
お値段は張りましたが、性能、ルックス含めて満足度は◎でした♪
仮に3年毎日履くなら1日あたり50円くらいですし、どーということは無い!(ある…)。
これまでのGIRO遍歴
タイトルに書いた通り、GIROのシューズはこれで3足目。
これまで履いてきた2足はこちら。
GIRO PROLIGHT TECHLACE
このシューズが自分の足に合い過ぎて、1足目の損耗が目立ってきた際は同じシューズで2足目も買いました。そこまで気に入ったポイントはこちら。
・超軽量(サイズ43実測156g)
・GIRO=狭いという偏見を覆したゆとりのある足型
・しなやかなアッパーと柔軟性のある「シューレース+ベルクロ」による高いフィット感
・高い通気性
そう、IMPERIALとPROLIGHTは、シューズの締め上げ方法と重量以外はほぼ同じ特徴を持っているのです。言ってみれば兄弟モデルですね。実際、IMPERIALの開発はPROLIGHTをベースに行われたそうです。
2足買うほど気に入ったシューズのいわば「BOA」版がIMPERIAL。
これまでの自転車人生でBOAダイアルを使ったことが無かったこと、恐らくシューレース+ベルクロよりもソリッドになるであろう締め上げ感を体感したくて今回のIMPERIALのお迎えとなりました。
ちなみに、実走とZwiftでウン万キロ単位で履きつぶした1足目がこちら。骨が当たる部分は破れ、ソールは何度も剥がれては接着してを繰り返してお役御免となりました。
トゥが削れまくり、指が当たるところは穴が開いています。
よく頑張ったよ…
穴が開くほど履き込みました(笑)
ソールも何度か浮いてきたので、そのたび接着して延命。
2足目は色を変えて黒に。
廃盤モデルなので保管していたこの黒いデッドストックを履き出してから、まだ1年も経っていないので全然綺麗ですが、今回物欲に負けてIMPERIALをお迎えしてしまいました!
IMPERIALのスペック
脇道に逸れましたが、IMPERIALに話を戻してまずはスペックを見てみましょう。
・重量:サイズ42 カタログ値215g、サイズ43 実測218g
・アッパー:テイジン Synchwireメッシュアッパー
・アウトソール:イーストン EC90 SLX2
・クロージャー:BOA IP1ダイヤル
・インソール:SuperNatural Fit Kit
これらのスペックが実際に履くとどう感じるのか?
次項で深掘りします。
IMPERIALのレビュー
【重量】
実測重量218g。今でこそ軽量レーシングモデルを各社ラインナップに加えていますが、そのはしりとなったのがIMPERIAL。
PROLIGHTにはかないませんが、十分な軽量性です。60gほど重くなっているはずですが、PROLIGHTから履き替えて違いが分かるかと問われたら自分には全く分かりませんでした。
【アッパー】
アッパーは向こうが透けて見えるほどの極微細繊維で極薄のSynchwireメッシュアッパーで、PROLIGHTと素材は同一ですが、BOAダイアルの搭載に伴って包み込むように締め上げられる放射状のデザインが採用されています。
このアッパー、軽量なだけでなく抜群の通気性なので真夏でも蒸れ知らずなのはPROLIGHTで経験済み。IMPERIALで夏場はまだ走っていませんが、インドアで長時間漕いでもシューズに熱がこもるような不快さは全くなく、むしろこの時期だと扇風機の風でつま先が冷えるくらいでした。
また、ベルクロ式のPROLIGHTではアッパーの小指球部分に硬いベルクロ生地が縫い付けられており、足に馴染むまでは長時間のライドで痛みが出ることもありましたが(なお馴染んでからはとても快適でした)、BOA採用のIMPERIALでは最初から痛み無く長時間履くことができました。
タンはBOAの搭載に合わせてか、PROLIGHTよりも厚手でしっかりとした造りになっており、BOAの締め上げ力の強さと相まって、ソリッドでいながら包み込まれるような履き心地でした。PROLIGHTのフィット感が悪かった訳ではありませんが、より「しっかり感」が増して好印象です。
【アウトソール】
アウトソールはイーストンのEC90 SLX2。PROLIGHTで採用されたTeXtremeよりほんの4~5gほど重くなりますが、耐衝撃性の向上を狙って採用されたということです。
剛性指数の情報は見つけられませんでしたが、GIROのレース向けトップモデルですからPROLIGHTと同様の高剛性ソールでした。パワーロスを感じさせない反面、筋力や乗り込み量次第ですが、高剛性ソールに慣れていないと硬さが疲れに繋がるかもしれません。
【クロージャー】
クロージャーはBOA IP1ダイヤルで、締め・緩めの調整とクイックリリース機能が搭載されています。締め・緩めとも1mm刻みの細かなノッチで調整でき、乗車しながらでも微調整が容易で、これはベルクロ式にはない利点。
BOA Lシリーズダイヤル(締め・緩め調整できる上位モデル)の使い方動画はこちら。
ライド前の締め上げが緩くてもキツくても、走りながら微調整できるのはとても便利でした。これはBOA搭載シューズに替えて一番のメリットと感じた部分です。上位グレードのダイヤルなので、締め・緩めの両方向とも調整できるのがとても便利。「BOA搭載シューズを使う(そのメリットを享受する)」という当初の目的はしっかり達成できました。
【インソール】
インソールにはPROLIGHTと同様の「SuperNatural Fit Kit」を採用。土踏まずのアーチサポートを3種類の高さから選ぶことができます。
SuperNatural Fit Kitも試して悪くはなかったのですが、自分はより一層のフィット感向上と脚関節のアライメントの安定を求めて、元々使っていたSUPERFEETのインソールに交換しました。
このインソール交換は次項のフィット感にも活きてきます。
【フィット感】
シューズ選びで一番気になるのはフィット感かと思います。偏平足、幅広、甲高の自分の足でも、PROLIGHTは「これしかないっ!」というほど合っていたので、基本的な足型が同一と思われるIMPERIALでも全く問題ありませんでした。
アッパーの項で前述したように、BOAになったことで硬いベルクロ生地がアッパーから無くなったので、馴染み期間を経ずともノーストレスで履くことができました。
シューズの全体的なフィット感は、アメリカンブランドとは思えないほど「幅広」「甲高」です。幅は他の欧米ブランドのアジアンフィットと同等。幅広の自分でも良い意味の「余裕」がありノーストレスで◎。つま先のトゥボックスも広く、人によっては「多少指が遊ぶくらい」かもしれません。
甲は甲高の自分でもアッパーが「気持ち余り気味」で、BOAダイヤルを締めればしっかりフィットするものの、アッパーに少しシワがよる状態でした。
自分はインソールを純正インソールよりも厚みのあるSUPERFEETに替えたので、結果的にトゥボックスの空間も埋まり、アッパーにもシワのよらない状態で履けるようになりました(あくまで自分の足との相性の場合)。
ヒールカップの表地はアッパーと一緒の一枚布で、一見頼りなく見えますが、内側にはしっかりと硬いカップがあり、アキレス腱の当たるヒールパッドも厚みがあり、軽量モデルながら不安に感じることはありませんでした。
まとめ
3足目のGIROシューズも大満足の買い物となりました。
初体験のBOAダイヤルもとても便利で使い勝手がよく、なるほど各社がこぞって採用する訳だよな~っと今さらながら自身の身で体感できました。
年式・モデルにもよると思いますが、GIROに対して「アメリカンブランドだから幅狭・甲低」というイメージを持っている方は、だまされたと思って一度店頭で足入れしてみてください。驚くほどアジアンフィットで快適ですよ!
















