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【ANTARES × ORBEA M30】究極のカスタムロードマップ【第1回】カスタムの「最高のキャンバス」
by: 奥平 総帆

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ワイズロード本社・購買部でANTARES(アンタレス)の開発責任者を務めております、奥平総帆(おくだいら そうほ)です。

私は1998年の入社以来、池袋、横浜、川崎、新橋といった各店の店長を歴任し、30年近く現場の最前線で数多くのお客様のサイクルライフをサポートしてきました。現在はその経験を注ぎ込み、「本当にユーザーが求めている高性能を、納得できる価格で」という理念のもと、オリジナルブランド「ANTARES」の製品開発を行っています。

今回から全4回にわたり、スペインの名門ブランドORBEA(オルベア)の軽量オールラウンダー「ORCA M30」をベースに、私が魂を込めて開発したANTARESパーツを組み合わせていく「カスタムロードマップ」を提案します。

究極のカスタムロードマップ
第1回:最高のカスタムベース車 ORCA M30

今回は、カスタムの第1歩。なぜこの「ORCA M30」がベース車として最高なのか、その秘められたポテンシャルと2026年モデルの進化を徹底解説します。この記事を読めば、あなたの愛車を自分色に染め上げる楽しさが見えてくるはずです。

私たちが「ANTARES」に込めた想い:専門店の知見を価値に変える

カスタムの具体的な話に入る前に、まず私たちが展開するブランド「ANTARES」のコンセプトについてお話しさせてください。これを知っていただくことで、なぜ私が今回のカスタムを自信を持って提案できるのか、その理由をご理解いただけると思います。

  1. 1970年から続く「分かりやすさ」への挑戦

ANTARESの歴史は古く、1970年にワイズロードが埼玉県川越市に自社フレーム工場を構えていた時代にまで遡ります。当時、スポーツ自転車は今よりもずっとマニアックな趣味であり、特に「オーダーバイク」を作るには非常に高い専門知識が必要で、初心者には極めてハードルの高いものでした。

それを「もっと分かりやすく、もっと身近にできないか」という想いから、誰もが安心して本格的なスポーツバイクの世界へ踏み出せる仕組みとして誕生したのがANTARESです。

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  1. 「必要な性能を、納得できる価格で」

私たちの理念は、「分かりやすく、手に取りやすい本格製品」をお届けすることです。単に安価なものを作るのではありません。安かろう悪かろうの製品や、利益率だけを目的とした製品は一切展開しません。重要なのは、「お客様が価格以上の価値を感じられること」です。

スポーツバイクを熟知したプロのスタッフが、性能、品質、耐久性、使用感、そして価格とのバランスを厳しく見極め、私自らが世界中の工場と直接交渉し、納得のいくものだけを形にしています。

  1. 挑戦する人に寄り添うステップアップブランド

ANTARESは、初心者から中級者へ進むための「ステップアップブランド」というポジションを大切にしています。 「これから本格的に始めたい」「次のステップへ進みたい」という方の挑戦を後押しし、その先にあるナショナルブランドの魅力を知る入口としての役割を担いたいと考えています。

今回のカスタム提案も、まさにこの「寄り添う姿勢」に基づいています。私が1本ずつ検品して磨き上げたパーツたちが、あなたのORCAをどう変えていくのか。その物語をぜひお楽しみください。

【第1回】カスタムの「最高のキャンバス」:ORBEA ORCA M30の真価と2026年モデルの進化

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ロードバイクの楽しみは、ただ乗るだけではありません。パーツを一つひとつ吟味し、自分の走りに合わせて最適化していく「カスタム」こそが、スポーツバイクの醍醐味です。

しかし、カスタムには「ベースとなる車体」の質が極めて重要です。どれだけ良いパーツを付けても、フレームがその進化を受け止める器でなければ意味がありません。そこで私が選んだのが、スペイン最大のブランド、オルベアの「ORCA M30」です。

  1. ピレネーの麓で磨かれた「ORBEA」の歴史

ORBEA本社イメージ

オルベアは1840年にライフル銃の製造メーカーとして創業した、現存する自転車メーカーの中で2番目に古い歴史を持つ名門です。本社はスペイン・バスク地方のピレネー山脈の麓にあり、そこは過酷なヒルクライムとダイナミックなダウンヒルが日常の、まさにスポーツ自転車開発の聖地です。

ORBEA

オルベアの最大の特徴は、多くの工程をスペインの自社工場で行っていることです。開発からフィードバック、生産までをスピーディーに完結させる体制があるからこそ、独自のカスタマイズ対応や優れたコストパフォーマンスが可能になっています。

  1. 「軽さへの賞賛」を掲げた第7世代ORCA

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2024年にフルモデルチェンジを果たした現行のORCAシリーズ。そのコンセプトは「PRAISE THE LIGHT(軽さへの賞賛)」です。 歴代のORCAも軽量オールラウンダーとして知られてきましたが、最新世代ではさらに「軽さ」にフォーカス。登りでの鋭い加速、反応性、機敏なハンドリング、そして高い振動吸収性を高次元で融合させた、究極のクライミングマシンへと進化しました。

ORCAには2種類のカーボングレードが存在します。

  • OMXLTDモデル)

プロ仕様。極限の軽さと剛性を追求した、まさに「勝つためのフレーム」です。

  • OMRTEAM / 無印モデル)

ホビーユーザーに最適。上位モデルと同じ金型を使用しながら、快適性と扱いやすさを重視したグレードです。
今回ベースとするORCA M30には、このOMRフレームが採用されています。

  1. OMRフレームが「カスタムベース」として優れている理由

なぜ最高級のOMXではなく、あえてOMRなのか。それには明確な理由があります。

驚異的な振動吸収性と「優しさ」

OMRフレームは、OMXと同じ空力性能を持ちながら、カーボンの積層を調整することで、まるでエンデュランスロードのような乗り心地の良さを実現しています。 特徴的なのは、その極薄のトップチューブと細いシートステーです。これが路面からの不快な振動を巧みにいなし、長距離ライドでもライダーの疲労を最小限に抑えます。

カスタムによる「化け」しろが最大

標準状態のORCA M30は、シマノ105(機械式)とアルミホイールを装備し、重量は約9.2kgです。 一見「標準的」に見えるこのスペックこそが、パーツを交換した際の変化を最もドラマチックに体感させてくれるのです。私たちがテストした際も、「ホイールをカーボンに変えるだけで、このバイクは完全に化ける」という確信を得ました。

十分すぎる軽量性

OMRフレームは単体で1,030g、フォークは410gと、セカンドグレードとしては十分に軽量です。さらに、このグレードでもコラムまでフルカーボンを採用しており、オルベアの本気度が伺えます。

  1. 2026年モデルでの劇的なアップデート

最新の2026年モデルでは、さらに利便性と走行性能を高めるマイナーチェンジが行われました。

ダウンチューブ・ストレージボックスの追加

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これが最大の変化です。ダウンチューブに予備チューブや工具をスマートに収納できるボックスが設置されました。 単に荷物が減るだけでなく、重量物を車体の最も低い位置に配置できるため、低重心化による走行安定性の向上という恩恵ももたらします。

ハンドル周りのフラット化と汎用性

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前作では少し盛り上がっていたハンドル形状が、2026年モデルではフラットな形状に変更されました。 これによりルックスがスッキリしただけでなく、通常の丸ハンドルに近いクランプ径を確保したことで、ライトやベルなどの取り付けが格段に容易になっています。

  1. コンポーネント:信頼の「SHIMANO 105

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M30が搭載するのは、最新のシマノ105R7100系)12速機械式です。 上位モデル譲りのスムーズな変速性能を持ち、12速化によってワイドなギア選択が可能になりました。どんな坂道でも対応できるこのコンポーネントは、これからロードバイクを深く楽しもうとする方にとって、間違いのない選択です。

自分だけの一台を創り出す喜び

ORCA M30は、そのまま乗っても非常に完成度の高い「軽量エンデュランス」的な一面を持つバイクです。しかし、その真価はカスタムを施した時にこそ現れます。

この「最高のキャンバス」を、私の開発したANTARESパーツでどう磨き上げていくのか。次回からは、いよいよ具体的なパーツ交換へと踏み込んでいきます。

  • 2回:足回りの1kg軽量化。ANTARES 4521Dカーボンホイール導入編
  • 3回:9サイズ展開の衝撃。ANTARES SLカーボンクランクによる完璧なフィット編
  • 4回:DI2化と一体型コックピット。究極のストレスフリー完成編

 

カスタムのご相談は、ぜひ全国のワイズロード各店へお越しください。私の教え子たちである熟練スタッフが、あなたの「理想の一台」を形にするお手伝いをいたします。

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