初めてのトライアスロン #5 憧れのTTバイクを手に入れろ! ロードバイクのTT化!!
by: 関 和貴

みなさんこんにちは、ワイズロードお茶の水店 関です。

 

 

初めてのトライアスロン完走を目指してトライアスロンに挑戦する様子をご紹介していく企画。

日々の練習からおすすめアイテムなど、ゆるく、幅広く紹介していこうと思います。

 

 

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今回は第5回、トライアスロンにむけてバイクをカスタムしていきます。

 

 

 

 

 

トライアスロン向きのバイク

 

トライアストンのイベントでは、ロードバイクやTTバイクを使用します。

お客様のバイクを見させていただくと様々で、本格的なTTバイクを使う方もいれば、比較的安価なアルミロードでロングディスタンスに出る方もいるようです。

オリンピックディスタンスのバイクパートは40kmなので、トップを目指すのでなければ、どんなロードバイクでも完走できそうですが、ロングディスタンスやアイアンマンなど、バイクパートだけで180kmともなれば、少しでも空力の良いバイクが欲しいところです。

逆に、長距離だからこそロングライド向けのバイクを選び、快適に体力を温存するのもありです。

そこも含めて自分の得意不得意を考えて作戦を立てるのが楽しいですね!

 

 

やっぱり欲しい、TTバイク

トライアストンのような短距離高速巡行に特化しているのがTTバイクです。

TTバイクの特徴は大まかに、、、

 

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前傾が深く前乗りのポジション

 

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空気抵抗の少ない形状やパーツ

 

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ブルホーンハンドル&DHバー

 

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補給食や工具のストレージ

 

などがあげられるでしょう。

 

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エアロ性能に特化したTTバイクは無駄がないのにゴツくてカッコいいですよね!

 

 

ロードバイクのTT化

とは言っても、残念ながら自分にはTTバイクを買うだけの予算がないので、手持ちのバイクを活用しつつ、できるだけTTバイクに寄せていこうと思います。

 

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ベース車体はTREK MADONE 7

とても扱いやすく、速い軽量エアロロードです。

自分のバイクの中では最も空力がよく、多くのレースで使ってきたバイクです。

ホイールはボントレガーのアイオロスで、前35mm、後50mm。

 

 

*ロードバイクのTT化はバイクの仕様によってできない(しにくい)ものがあります。できてもポジションが出ないことも多いです。ご希望の方はご相談ください。

 

 

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ハンドルは現行EMONDAと同じステム一体ハンドルですが、今回は思い切ってTT用のブルホーンハンドルに交換してしまおうと思います!

 

そのために新しく必要なのは、ハンドル、ブレーキレバー、シフトレバー、ワイヤー類です。

 

 

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通常はブルホーンのハンドルにブレーキレバー、DHバーの先端にバーコン(変速レバー)をつけますが、トライアスロンの本番以外にも練習やロングライドもすることを考えるとDHバーでしか変速できないのは不便、、

Di2ならどちらのバーにも変速スイッチがつくので、DHポジション以外でも使いやすい!

 

ということでDi2を導入します!

 

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アルテDi2で組んでいるオリジナルフレームを生贄にTTバイクを召喚!!

 

 

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このバイクはフル内装のためにコラムの中をホースが通っていて、組むのもですが、ばらすのも一苦労。

使うパーツをはがしていきます。

 

 

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今までMADONEで使っていたRD。

Di2化に伴い今まで使っていたビックプーリーは無くなってしまいます、、

 

 

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クランクは平地での高速走行に対応できるように50-34Tから52-36Tへ!

個人的な目安は、45~50km/hを出すことがたまにあって、上りが心配ないなら52Tでいいと思います。

 

 

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バロックギアのインナー楕円ギアも気に入っていましたが、平地では不要ですね!

 

これらのパーツを組付けていきます!!

組み立て自体はごく一般的な作業なので割愛。

 

 

そして出来たのがコチラ!

 

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それっぽくなりましたか?

 

 

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ハンドルは古いモデルですが、プロファイルデザインのアルミ製。

DHバーも旧モデルで、プロファイルデザインのT5+

 

DHバーはここ数年、極端に上向きのものが流行りですが、とりあえずは手持ちの物で。

この水平に近いデザインの方がカッコいい!って人もいるのではないでしょうか?

 

 

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変速スイッチはブレーキレバーにも、DHバーにもついているので非常に便利!

ちなみにこれらのスイッチ部分は6800アルテグラ系の古いもので、それぞれボタンが2個づつついているので、変速方法はロードと同じように使えます。

新しいR8000系以降はボタンが1個づつで右手のボタンでリアを重く、左手のボタンでリアを軽く、フロントはシンクロシフトでリアと連動するので、操作不要という動作になります。どちらも好みはありますが、新型の方が変速ミスをしにくそうですね。

 

 

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ということは、余ったボタンを、ロード用STIの隠しスイッチのように、GARMINのページ送りのような機能を割り当てられるかと思いましたがそれは(シマノ側でもガーミン側でも)設定できないようです。残念。

 

 

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このモニターは、MTB向けのDi2ジャンクションAで、ギアポジションの確認やシフトモードの変更ができます。

 

 

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本来は5ポートのジャンクションAが必要ですが、使っているものは3ポート。

どうしているかというと、DHバーの中にジャンクションBを隠して分岐しています。

 

 

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レックマウントでサイコンとライトもしっかり取付けていますが、Di2の配線のせいもあってちょっとごちゃついてしまいました。

 

 

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Di2の動作も問題なくスムーズ。

楕円ギアとビックプーリーが無くなったので見た目的に寂しいですが、、、

 

 

とりあえず形はTTバイクっぽくなりました。

ここからさらに細かく調整していきます。

 

 

ポジションを考える

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TTバイクとロードバイクではとるべきポジションが違うので、バイクの設計も異なります。

 

 

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ロードバイクTTバイクを重ねてみましょう。

カタログ写真なのでポジションは参考程度ですが、、

 

サドルはTTバイクの方が前に出ていることがわかります。

高さは、前に出る分本当はTTバイクの方が若干高くなるはずです。

 

(プロの場合はいろいろルールがありますが)ロードバイクはペダルの真上に膝が来るように(重心がバイクの真ん中に来るように)サドルの位置をセッティングします。

TTポジションでは前傾姿勢を深め、空気抵抗を減らすために前乗りポジションをとります。

また、座る位置によって、使える筋肉も変わるため、短時間であれば前乗りの方がパワーが出やすかったりもします。(ロードではお勧めしません)

 

この写真では、ロードのSTIレバーとDHバーが同じくらいの高さになっていて、STIレバーとブルホーンハンドルのグリップ部分の遠さはほぼ同じですが、落差はブルホーンの方が低くなっています。

逆に、ロードバイクにはより低い下ハンがあるので、ゴールスプリントなどでもがく事ができます。

 

 

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まずはサドルを最大まで前に出してポジションをチェック。

関節の位置や角度、実際のフィーリングを確かめながら微調整します。

以前のポジションがロードバイク的な理想の位置だったので、間違えなく前乗りですが、TTバイクとしては悪くないポジションが出ました。

ロードバイクの場合シートポストやサドルによっては、前に出し切れないことが多いです。。

 

 

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次にハンドル回りのポジションを調整します。

ハンドルはロードと違いDHバーを基準に合わせていきます。

サドルを相当前に出したので、そてに合わせてステムも90mmから手持ちで一番長い130mmに交換。

乗ってみた感じ、少し高く、遠く感じます。空力のためにも低く近いポジションに調整予定。

 

 

実際に走ってみた

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荒川の河川敷を河口まで往復85km走ってみました!

 

 

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荒川はほぼ止まらずにド平坦練習ができる都心では数少ないコース。

 

 

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帰り道。遠くで一か所だけ雨が降っている!

 

 

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もう濡れるのは嫌だ!

早く帰ろう!!

 

 

 

気になる乗り心地ですが、、

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明らかに平時での巡航速度が上がりました!!

空気抵抗も若干改善していると思いますが、ドロップハンドルだけでは維持できない深い前傾姿勢をラクに維持できることがとても大きく感じます。

 

ブルホーンハンドルは初めて使いましたが、意外にもハンドル自体の握り位置はドロップハンドルに近く違和感なく操作することができました。

ブレーキもシマノ製だけあって、たわみもなくSTIと同等以上にしっかり止まります。

STIレバーと違って握り部分にボリュームがないので、なんか物足りないというか精神的に(?)不安ですが、実際の操作は全く問題ありません!

Di2のスイッチにまだ慣れないので、たまに変速ミスしますが、慣れの問題です。

 

おおむね問題なく乗れましたが、ハンドルが遠く感じたり、体が痛かったり、ペダリングがぎこちなかったり、、

さらに本格的な調整と慣れが必要そうです。

 

 

乗ってはじめてわかった問題点

体の柔軟性が必要

深い前傾姿勢をとるということは、ペダリングの時に普段より足を上げ(股関節を曲げ)ないといけません。

特に自分は体が硬いので、ペダリングの動作がスムーズでなくなり、ペダルを踏み遅れてしまいます。

ポジションを調整するとともに、体を柔らかくしないといけません。

 

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実際にパワーメーターで確認しても、踏み始めもピーク時も踏み遅れています。

 

 

首が痛い

前傾が深い分、前を見るために首を持ち上げないといけないので首や肩がこります!

首がつらいからといって下を向くと危険なだけでなく空気抵抗も大きくなるので改善が必要。

これも半分は慣れ、半分はポジション調整で解決しようと思います。

 

 

手が痛い

落差が大きいことと、バーテープが薄い事もあり、ブルホーンのブレーキ部分をずっと握っていると手のひらが痛くなりやすいかもしれません。

レース本番では全く問題にならないでしょうが、ロングライドでも使いたいので改善が必要です。

 

 

股が痛い

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サドルをいつもより若干前下がりにしましたが、前傾が深いのでDHバーのポジションでは股の前の方が若干痛いかも?

元々サドルの相性がいいので、全然我慢できますが、、、

 

 

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トライアスロンといえばISMサドル!

前が開いているので股がグリグリ痛くならず、二股の部分は肉厚でしっかり骨盤を支えてくれます。

 

 

DHバーの間隔が広い

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空力のためにももっと間隔を狭めたいところですが、レックマウントをつけているのでこれ以上狭まりません。

 

 

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DHバー用のマウントに交換すれば解決しそうです!

数種類あるうち、TYPE1なら下にライトもつけられそうです!

 

結局のところ、ハンドルやサドルを変えて形は出来ましたが、まだ全然ポジション調整ができていないので、体の負担が大きくなってしまいました。

ここからサドル・ハンドルを調整して、試して、パーツ交換して、調整して、、、

根気強く合わせていきます。

 

ポジション調整は奥が深い。難しい、、、

 

 

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でもご安心ください!

当店のフィッティングサービス、「バイオレーサー エアロ」なら自分の体格にあったポジションを的確にご提案。

細かな微調整もペダルをこぎながら試すことができるので、納得のポジションに出会えます!!

 

もうステムを何個も買ったり、調整を繰り返す必要はなくなりました!

トライアスロンに何度も参加している専門のフィッターがご案内するので、初心者さんはもちろん、競技者もご満足いただけるはずです。

ロードバイク向けの「バイオレーサー スタンダード」も受付中。

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フィッティングについて詳しくはコチラ

 

悲しいことに自分のフィッティングは自分ではできないので、地道に微調整していきます。

皆様は是非この便利なサービスをご活用くださいませ。

 

ロードバイク、TTバイクのメンテナンス、カスタムもお気軽にご相談ください。

 

バイクの調整が進んだらまた紹介させていただこうと思います!

 

 

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当店でのメンテナンスは予約制です。お電話・店頭でご相談の上ご予約ください。

現在、おかげさまで多くのご依頼を頂いておりますため納期がかかる場合がございます。

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大変ご迷惑をおかけいたしますが、作業の可否、価格、納期等お気軽にご相談くださいませ!

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