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2019/07/05 23:41
どこから書こうか・・・。
準備して準備して準備して・・・それでも報われない。
努力が足りない。
それが、日本選手権という特別なレースなら尚更なのかもしれません。
では。
2019年6月30日(日)
令和最初の日本選手権。
男子エリート227km(10.8km×21周)
私にとっては人生で2度目の大舞台。
そして、今季初レース・・・。
このレースに向けて昨年の沖縄後から半年以上をかけて練習を積んできました。
(仕事の都合上どうしてもこのレースが1戦目になってしまうのです。)
コースは富士スピードウェイの特設コース1周約10㎞
テクニカルコーナーに加え、コーナー直前のグレーチングが危険。
しかし
問題は雨。
土砂降りの大雨ある。
グレーチングっていうかトラップやん?
完全に殺しにかかってきている・・・。
事前情報でコーナー全てが危険、特にダンロップコーナーと呼ばれる個所はスケートリンクのように滑ると。
スタート前の試走でも明らかにと路面が光っている。
超怖いんですけど。
その前に!
今年の全日本は国内強豪選手ほぼ全員参加に加え!
バーレーンメリダ新城幸也選手、
トレックセガフレード別府史之選手
の2名が参戦!
当然ガチで狙いにきてます!
世界で戦うワールドツアーチームからの参戦。
異次元のレベル。
私はどうなるんでしょうね・・・
出走サインを終え、体が冷えないようにローラーを回しスタートラインへと移動。
・・・
それにしても・・・この張り詰めた空気感。
「日本選手権は空気が違う。」
多くの方が口を揃えるこの空気・緊張感
一年前にも感じたこの空気感を私も肌で感じておりました。
スタートポジションは前から2,3列目と絶好の位置。
対角上には“チャリダー”準レギュラーと言ってもいいゴローさんがいて、
ほっと一息。お互いに手を振る(笑)
そして近くには我らが和光ケミカル走れる営業マン豊田選手(通称トヨカツさん)、
ヤマカツ練でお世話になっているヴィクトワール広島の中川選手(通称:キャップ)が。
直前まで一気に上がり、前で展開する!と決めていたものの迷いが・・・。
あのコーナー・・・最初は様子をみようかな・・と。
9時に号砲が鳴り令和最初の日本王者を決める戦いが始まる。
直線からのS字コーナー→スケートリンクのような“ダンロップコーナー”へ突入。
いきなり落車が起こっているようだが、周りを気にしている余裕なんてなし!
こっちも滑らないか。
はたまた“刈り取られないか”メチャ不安と緊張と。
スケートリンク区間を抜けた瞬間から超高強度の踏み返しが始まる。
この時点で既に私の位置は後方にまで下がっていた。
(実際には更に分断された集団がいたようです。)
コースがテクニカル過ぎて流れるようなレース展開ではなく、
ひたすらに減速と加速が繰り返されている感じ。
1周目にして私のいる位置での強度は凄まじく高く、
既にヤバさを感じていた。
1周目を待たずして、
先頭集団とボロボロとこぼれ始めた複数人グループという状態が形成される。
そして、私は先頭集団ではなく、
このこぼれ始めたグループの方に位置していた。
聞いたことのある声が私の名を呼んでいる。
応援してくれている。
1周目で終わるわけにはいかない。
(しかし、下手すれば1周目で終了するのではないかという強度の高さ。インターバルは7倍とか・・・。)
大雨の中、応援してくれているのに流石にそれはできん!
このグループにはよく知っている方々が。
最強サラリーマンレーサー高岡さん、修羅の如きフィジカルを持つ井上さん。
昨年の全日本上位完走にしてオキナワ上位&優勝者のお2人方も同じ位置に。
私はMAVICのチューブレスホイール&タイヤを使用し、
空気圧を落としているので不安要素は減らしている。
しかし、怖いもんは怖い。
ホームストレートは向かい風の為、
そこに入るまでに先頭集団にブリッジしないと1周目にして足切りの可能性大。
→間に合いませんでした。
1周目完了の2周目にして早くもピンチを迎える。
10数名でメイン集団にブリッジをかけるべくローテーションを繰り返される。
メイン集団の最後尾は今回のコースの特性上、
コーナーの度に大きく減速を余儀なくされるので、
コーナーの度にホームストレートで開いた差は詰まっていく。
のだが、ブリッジをかけれそうでかけられない。
もうずっと踏み続けている・・・正確には違うのだけど、脚が削られ続けている。
沿道からの声援は耳に入ってくる。
それを聞き、判別するくらいはできている。冷静なのかと言われれば、わからない。
ただ必死であることは間違いない。
ひたすらに高岡さん、井上さんこの両名と回っていた記憶しかほぼない。
そして、ペースが一気にあがる補給ポイント前には無事?
ブリッジをかけることに成功。
ホームストレートに帰ってくるときにはあの新城選手が手の届きそうな位置までなぜか下がってきている。
横にいってみようかな~とか考えていると再びペースが爆上げされる。
この時点で152名でスタートに立っていた選手の半数近くが
消え去るハイペース&路面コンデイションの悪さ。
先にも述べた通り、
集団後方であるが故にコーナーでは減速を強いられ、
立ち上がりで加速を余儀なくされる・・・
無限にインターバルがかかっている状態で
休憩ポイントが見つけられない。
メチャクチャやばいぞこの状況!
とか考えながら、最も落車率の高いダンロップコーナーの手前で落車発生!!
巻き込まれまいと回避できるラインへ移動。(ハンドル切るのはダメです。一気にもっていかれます。)
そしたら、
そのライン上にオフィシャルカー?が入ってきて停車。
ちょっと待って!!
逃げ場ないやん!!
ハンドル切れば落車しそうやし、しかも集団は進んでるし!
思いついた策がこれだ。
マリオカートのショートカット状態である。
ギャグのようだが、
ホントの事であり本人が導き出した本気の結論である。
実際に、落車率の高いコーナーを曲がるよりコレの方が
実は速いのではないかと思ったほどに集団の最後尾に食らいつくこと成功。
そこからは再び無限インターバル地獄。
これは・・・ヤバいな。
まだ3周目だが補給ポイントに入る前の爆上げゾーンで毎回、前が中切れをし、そこを埋めるべくL6~L7強度で脚を使っている。
そんな位置におるからやー!って話なのですが・・・
そんなに上手く上がれません(>_<)
そしてホームストレートに入る前の上り区間。
ここで追いつけなければ間違いなく4周目で死ぬ。
ここは踏ん張りどころだと中切れから一気に集団後方へと再びブリッジをかける。
ギリギリ間に合いホームストレートに戻ってくるところで辛うじてブリッジ成功!
心拍がマックス近い。
同時に再度集団のペースが一気に上がる。
その瞬間に私は一瞬心が折れてしまったのです・・・。
この日の為にホビーレーサーながら準備して準備して準備してきたのに。
応援に来て下っている方たちがいるにも関わらず。
繰り返されるインターバル、これがあと何度続く?
今これを耐えたところで数周のうちに脚は終わるやろう?と。
その瞬間から一気にパワーがダウン。
集団からこぼれる私。
数秒後に我に返り、もう一度踏みなおしする頃には集団は前へと。
しかしこの後の連続コーナーで再び集団は減速する。
まだ頑張れるんちゃうんか!
他にも諦めていないのはイナーメの佐野選手。(おそらく)
スリッピーな路面だが、私は曲がれる!と高速でコーナーへ飛び込んでいく。
そして曲がり切ったというところで
タイヤがグリップを失い地面に叩きつけられ
スケートリンクのような路面を滑っていく。
痛みは感じない。
身体は動く、ディレーラーもロー側でも問題なく作動している。
どれくらいロスしたかは全く覚えていない。
恐らく1分も経っていない。
再スタートしてからは再びの落車だけしないように注意しながら・・・
終わったことを理解しながら可能な限り踏みながら進んでいく。
応援してくれいる声援が聞こえる。
申し訳ない。
申し訳ない。
そして
4周目が終わり赤旗が降られる。
2019年全日本選手権/DNF
同じくすぐ前には昨年の産業大臣旗、オキナワで戦ったバンさんが。
同じくヤマカツ練で切磋琢磨したやんぼーさんが。
そしてマトリックスのジャージも目に入ってくる・・・。
皆、無念そうだ。
反省点は大いにある・・・。
しかし
半年以上このレースに向けてやってきたのに、僅か4周で終わり。
費やしてきた時間、労力の対価と
応援してくれたチームメイト、
お店を守ってくれているスタッフへの申し訳なさを考えると何だかやるせない気持ちになってしまった。
その残念な気持ちを和らげてくれたのも応援してくた方々でした。
関西、中京、関東。SNS。
多くの方々が応援して下さいました。
結果は望んだものとは程遠いものとなりましたが
最高の舞台に立てた私を応援してくれている人たちがいてくれているというのは
とても有難いことだと。
感謝致します。
2020年令和最初の日本選手権への挑戦は苦い形で終わりましたが、
今後の私の糧になるように、また応援頂いた方々に対し残念で終わることのないように
精進していきたいと思います。
今シーズンは今のところ全くの未定ですが、
また盛り上げられるように頑張りたいと思います!
長々とお付き合いいただきありがとうございました。
また
全日本参戦にあたり
各方面で御協力いただいた皆様に
心から御礼申し上げます
ありがとうございました
写真提供:
ワイズロード志木店野澤伸吾、御処野様、田島様、ほのたろー様
出走152名中完走は25名
きびしー!!
そして
優勝は
シマノレーシング入部正太郎選手!
画像は昨年の沖縄のものw
おまけ
左から走れる営業マン/ワコーズ トヨカツさん
山の神様
2018オキナワ市民210kmチャンプ
と
一般人という一枚。