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2025/06/09 13:48
皆さんこんにちは中尾です!
皆さんは日泉ケーブルというメーカーをご存知でしょうか。
大阪は岸和田のアウターやインナーを幅広く製造しているところです。
カスタム好き、あるいは自転車好きなら1度は耳にしたことはあるはず。
今回はそんな日泉ケーブルについてです。
なんとなく日泉が良いというイメージだけある方、
これからカスタム等してみたい方、必見です!!

目次
主に使われるであろう4種のブレーキアウターをご紹介します。(他種は今回省きます)
・通常のステンレスアウターケーブル
・その上のプレミアムアウターケーブル
・超軽量のウルトラライトケーブル
・丸線のヴィンテージアウターケーブル
1つづつご紹介します。
まずは通常グレードの物から
一般的に鉄製がほとんどなのですが、
このアウターは名の通りステンレス製になってます。
ステンレスの良いところは
柔らかく曲げやすいのと、癖がつきにくい
ことにあります。
取り回しのキツいところでも綺麗に曲がってくれて、
その曲がりが抵抗感を減らしてスムーズにワイヤーを動かしてくれます。
癖が付きにくいというのは、力を加えて曲げても綺麗に戻ってくれるくらいの粘り強度があるという事なのでキツい角度でも角ばることなく綺麗な曲がりを維持してくれるという事になります。
折り畳み自転車とかにももってこいですね。
そのうえ、アウターの中にポリエチレン製の管が入っており更にスムーズにワイヤーを通してくれます。
上記のポリエチレン製の管を、PTFE(通称テフロン)製にした上位互換のものです。
このPTFE製は摩擦抵抗がものすごく少なく、レバーの引きを極限まで軽くしてくれます。
それ以外の違いは無く、見た目も一緒で、
メーカーサイトには「取り付けた方のみが分かる仕様」と書いています。
なんだそれ、かっけえな
こちらは名前の通り超軽量のアウターです。
今までの物がステンレス製なのに対して、これはアルミ製の物になっています。
当然ステンレス製のものほど綺麗な曲がりはしませんが、
一台に使われるであろう2mで比較すると
通常が115gで、これは55g
約半分もの軽量化になっています。
極限までバイクを軽量化させたい方向きですね。
通常のものは平線で巻かれていますが、
こちらは丸線で巻かれており、巻き数も大幅に増えてます。
なんのこっちゃ?となるので
手書きのイラストで解説します。

このように巻かれている物の形が全然違います。
丸線の方が細かく曲がってくれるので、超綺麗なカーブを描いてくれます。

ただ昔の丸線は上図のように中がボコボコなので、引きはゴリゴリで重いので現在ではあまり使われなくなってきました。

日泉はそこにライナー管を通し、引きの軽さも高次元で実現出来るようにしています。
通常丸線は巻き数が多い分コストがかかるはずなのですが、そこまで高くないのが日泉の凄い所。
シフトアウターは主に2種類しかなく、
・スタンダード版
・Ver.3のコイルが太い版
の2つです。
ブレーキのようなプレミアム、ヴィンテージ、ウルトラライトはありません。
ブレーキの外径が5mmなのに対し、シフトは4mmと少し細くなっています。
そして他社と大きく違うのが、
コンジットタイプ(縦線)ではなく、スパイラルタイプ(バネ状)になってます。
これも図解します。

コンジットは縦にワイヤーが並んだ状態
スパイラルはコイルが巻かれている状態
コンジットは曲がりやすいので癖が付きやすく、耐久性も決して高くないのですが
縦方向に伸縮する事は無いので、力が加わってもアウター全体の長さが変わる事はありません。
逆にスパイラルは力が加わったり使い込むと縦方向に伸縮し、アウター全体の長さがほんの若干変わってしまう可能性があるのですが、癖の付きにくさとアウター自体の強度の良さ、通りのスムーズさは良いです。
シフトは動かす量が一定じゃないと上手く変速しないので、伸縮しないコンジットが選ばれることが多いのですが日泉はあえてスパイラルを選び、通りのスムーズさを取ってる感じでしょうか。
このアウターはその伸縮のデメリットを抑えるため、コイル自体を太くし、強度を高めることで伸縮しにくいようにしています。

通常の物と比べると太さは瞭然
(右がVer.3)
10速以上のシフトを使うならこちらを使ってください。
特に内装フレーム、ハンドルが多い昨今、角度がきついものには効果てきめんです。
ブレーキインナーに使われるのは主に
・ステンレス製インナーケーブル
・SP31スペシャルステンレスインナーケーブル
の2つです。
こちらがまず通常グレードのもの。
名の通りステンレスで作られているので耐久性が高く、錆にも強いです。
表面にはスリック加工がされており、研磨で凹凸を減らして真円に近づけることで摩擦抵抗も減らしています。
太さは1.6mmの19本撚りで、他社と作り自体は同じです。
こちらが上位グレードのインナー。
19本よりもさらに細かい31本で組まれ、そのうえ太さは1.5mmと0.1mm細いインナーになっています。
1本1本が細かくなることにより、よりしなやかに曲がり、凹凸が減って真円に近づき抵抗が減るだけでなく、高密度で組まれているので伸び率も減り破断強度も上がっています。
このインナーは手に持ったら一発で「細!!!柔らか!!!」となります。まじで。
それだけじゃありません、表面をスリック加工した上に特殊な電着コーティングを施しています。
このコーティングが凄くて、プレミアムアウターに使われているようなPTFE(テフロン)よりも低摩擦になっており、引きを超軽くしてくれます。
あまり使われないけど個人的に紹介したいのが、
SP31スペシャルインナーの更に上位モデル
「SAI 彩」
というものがあります。
これはSP31にさらにチタンコーティングを施し、摩擦抵抗と耐摩耗性を良くした最高級モデル。
究極のインナーです。
カラーも着色したものじゃなく、コーティングした際に現れるもの。まさに極彩色なインナー。
自分が今1番好きなインナーです。
シフトインナーは主に1つしかありません。
・SP31スペシャルステンレス
の1つのみ。
通常の19本撚りのものはシフト用がありません。
特徴はブレーキの方で紹介した通り、
31本撚りで、他社は外径が1.2mmのところ1.1mmと0.1mm細い仕様です。
こちらも「彩」があります。
このインナーは使ってみると驚愕するくらい引きが軽いです。
チタンコーティングしているという事もあり値段は大分高くなっちゃうのですが、
それを良しと取るかどうか。
個人的にはその値を払う価値はあると思いますよ。
油圧ディスク、電動コンポが当たり前になってきたこの時代ですが、
まだまだケーブルで引っ張る自転車を乗られてる方は多いはず。
自分もその一人でこれからもケーブル式を楽しむつもりです。
そんな方向けの商品になるのですが、
引きは軽く、寿命も延びる、そしてカラー展開が豊富なので見た目も変えることが出来る。
性能もさることながらカスタム意欲もそそられる大好きな商品です。
ホイールを変えたりコンポ変えたりすることも大事ですが、そこまでお金がかからずともカスタムできるケーブル交換という選択肢もありではないでしょうか。