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2025/07/31 11:53
皆さんこんにちは中尾です!!!
フラットペダルといえばこのメーカーと言える程、超定番のメーカー
「三ヶ島製作所」
をご存知でしょうか?
自転車乗りならご存知の方は多いはず。
今回はそんな三ヶ島さんについてです。
目次

日本は埼玉のメーカーです。
国内生産にこだわり続けており、その品質は
ペダルメーカーの中で唯一NJSに認定されるほど。
それ故か高品質、高耐久で広く知られてる
そんなメーカーです。
ただ実際どんなペダル?と聞かれても
あまり知らない方も居るはず。
そこを今回ご紹介いたします。

まずは素材です。
ボディに使われている素材はアルミダイキャスト
更に言うと「ADC6」という素材が使われています。
アルミダイキャストにはいくつか種類があります。
中でも耐食性、耐力に優れたADC5というものがあるのですが、 鍛造性が低く加工が難しい為
それに次いで耐食性、耐力のあるADC6が使われているのではないでしょうか。
ちなみに世に出回っている90%以上のダイキャストはADC12という加工しやすくバランスのいいもの。
それよりADC6は加工しにくいものの素材としては断然強く、三ヶ島ペダルの質の良さが伺えますね。
三ヶ島ペダルに使われているベアリングの形式は5つあります。
(*下記画像はメーカーHPから引用)

一番メジャーとなるこのタイプ。
耐久性が高く、メンテナンスもしやすい機構です。
ただし調整が重要な機構なので、ガタが出ないようにかつ回転も滑らかにしなくちゃいけないのですが
いくらメンテナンス簡単とはいえ何度も調整しなおしは面倒だと思います。
しかし流石の三ヶ島、出荷前の調整をすこしキツめにする事で再調整までの期間を長くしてあります。
初期の馴染みが出て滑らかになる程度の調整です。
しかも人の手で調整、検品まで行っているこだわりっぷり。
これのおかげか、長い事使っても全然ガタは出てこないし回転も滑らかなまま。
そりゃ耐久性も抜群と言われるわけですわ、

こちらは名の通り①の上位版。
ベアリングに関わる各部を研磨し、ボールも高精度なものを使用して
より回転を滑らかにしたやつです。
一部NJS認定モデルにも使用されるほど回転も良く耐久性も高い、
ボールベアリングの最高峰です。

ボールベアリングではなく、
回転が非常に滑らかなシールドベアリング
を3つ使用した形式です。
シールドベアリングは超簡単に言うと、
ベアリングにシールカバーを被せて潤滑剤と一緒に密閉したもの。
なので調整やグリスアップ等する必要が無く、
ボールベアリング形式に比べて寿命が長いのが特徴。
メンテナンスフリーなのでほんまにガタが出ないです。
この形式でガタが出るほど乗り込めるなら逆にそれが凄いですね。
しかも一つ一つがめちゃくちゃ滑らかなのに加え、
3つ使用することで荷重を分担させてさらに滑らかに、耐久性も高めてあります。
この形式は回転させてみると一瞬で違いが分かるくらい回ります。
それはもう気持ちいいくらいに。
三ヶ島でおすすめを調べると大体一番上に出てくる「ALLWAYS」というモデルなんかもこれを採用しています。
あとは「〇〇 NEXT」とついたペダルなんかもそうですね。

これも名の通り、最高級のもの。
ラインナップの中でも採用されているのは2つのみ、
「SUPREME」と「RX-1」だけです。
SUPREMEはハイエンドモデル
RX-1は競輪選手御用達モデル
そんな二大最高峰のペダルに使われているだけあって、
笑っちゃうくらいに回ります。
こんな抵抗無いもんか!って驚くと思います。
職人の方々が最薄0.03mmという驚異的な薄さのスペーサーを使用して調整してるのも相まって究極のクイル型ペダルではないでしょうか。

これはシールドベアリングの変わりにブッシュ(滑り軸受)を使用し、
コンパクト化&軽量化を図った形式。
シリーズ最軽量の「COMPACT」なんかがコレですね。
回転性能は他と比べて劣りますが、決して悪くはなく全然スムーズに回ってくれます。
*出展:(https://www.mkspedal.com/?q=ja/product/term/24)
三ヶ島ペダルにはEzyと付いたモデルがあるのですが、そこもご紹介します。
輪行や折り畳み自転車に持って来いのモデルたちです。

Ezyシステムについて。
超簡単に言うと
工具なしで簡単に取り外し出来るっていうシステムです。
要はアダプターの名称みたいなもん。

外すとこんな感じ。
ワンアクションでスポっと取り外し出来ます。
ただ、ワンアクションでできるが故に走行中は必ずストッパーを付ける必要があります。

この黄色いのがストッパー。

ちなみにこれは1g
誰が気にするねんって思いましたが自分が気になったので一応。

superiorと名のついたこれは取り外しのやり方がちょっと違うタイプ。
こちらはワンアクションじゃなくツーアクション必要です。
その変わりストッパー要らずなので見た目はスタイリッシュかも。

外すとこんな感じ
Ezyは「押して」取り外し
Ezy Superiorは「ひねって押して」取り外し
それくらいの差しかないです。
なぜ形式が2つもあるのか、それは
構造や特性に合わせて使い分けているからです。

(左がEzy Suprior、右がEzy)
並べると若干Superiorの方が大きいのが分かると思います。
例えば、軽量小型モデル「compact」のような薄いペダルに大きい方を付けちゃうと、足に当たっちゃうんです。
それだけじゃありません。

Ezy Superiorは実測42g

Ezyは37gと少しばかり軽量です。
計量を謳う「compact」に重い方を付けても意味なくなっちゃいますよね。
このように各モデルの構造や特性によって使い分けされています。
ただ立ち位置的にはSuperiorの方が上位モデルという感じでしょうか。

(左がEzy、右がEzy Superior)
ちなみに2つに互換性はありません。
Ezyの方が若干太く、入れようとしても上手く入りません。

あとEzyシリーズは工具入れる隙間がめっちゃ狭いので、メーカーから純正で薄い工具が出ています。
昨今ロードやマウンテン、ツーリング車に至ってもビンディングが当たり前のような時代で、競輪やピスト以外でクリップ付けてまで本格的に使用するような方は滅多に見なくなりました。
三ヶ島さんの公式サイトの近況(数年前の近況ですが)にも書いあるとおり、昔はクイル型とかのペダルを色んなメーカーが作って切磋琢磨していたのが、今ではそのようなペダルを作るメーカーはほとんど残っておらず。

SUNTOURや

カンパだって。
ただし調べれば調べるほど奥が深いもので、強いこだわりを感じられる良い商品ばかり。
ビンディングのようにシューズに囚われずとも楽しめるフラットペダルという選択肢を、クロスバイクやピストバイクに限らずロードやマウンテンのカスタムとして楽しんでしんみるのはどうでしょうか。
流行りのカーボンではなく、磨かれ煌めくペダルというのも粋なもんですよ。