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自転車でビーチを駆ける!【ビーチクロス】
by: 藤平

 ビーチクロス

今年も来たぞ九十九里!!

当ブログをお読みの皆様こんにちは!

新宿クロスバイク館の藤平です。

 

 

今年もやってきましたアレの季節

そう、ビーチクロスですね

砂浜の上を自転車でモリモリ走る苦行楽しいレースです

実は初開催から毎年参加しているので今年で三回目!

 

↑一昨年の参戦記(※昨年は写真が無くて記事作成を断念)

 

今年もエンジョイしてきました!

 

前日譚

レースに出るにはまずエントリー!という事で、参加カテゴリに悩みました

今年はUCIレースが初開催という事でしたが、MTBのマシン規定が適用されるためドロップハンドルを装着しているバイクではこのカテゴリへの参加は不可

残るは年齢別カテゴリであるエイジクラスと、制限無しのオープンクラス

タイムスケジュールを確認し「午後のレースの方が都合良いな!」と軽い気持ちでオープンクラスを選んだのですが、エントリーした後に詳細を読み返して過ちに気付きました。

 

ビーチクロス

こちらがエントリーページのスクリーンショット

ガチガチのレーサーが走るUCIレースと混走・・・というのは別に問題無かったのですが、周回遅れになるとオープンクラスでも次の周回に入れないという事で、「制限時間150分なら経験上いけるな!」と慢心していた先程までの自分を叱ってやりたい気持ちになりました。

 

私にとっては昨年のリベンジ(※後述)なので完走を目指す気持ちでエントリーリストを見たのですが、私と同じ男子オープンカテゴリはなんと参加者二人のみ!

しかも、レース業界に疎い私でも名前を知っている程のレジェンドと一騎打ちという事で早々に順位争いは諦め、なんとか完走を目的に・・・

混走のUCIカテゴリもエントリー10人という事でしたが、全日本選手権や国外のレースも上位で戦うようなMTBレーサーが参加しており「あぁ、終わったわ・・・」と半ば諦めの考えもありつつの参戦でした。

 

 

参加車体は通勤号のTREK X-CALIBER4(2014)

レース二日前の退勤中にいきなりリアのスポークが折れ、突貫工事でスポーク交換をして元のタイヤを装着したら今度はタイヤのケーシングが切れ、入れたばかりのシーラントを泣きながら洗い流して新しいタイヤに交換をするという悲しい出来事を乗り越えなんとか出走に辿り着きました

幸先悪りぃ~っ!!(笑)

 

前述したとおり私にとっては昨年のリベンジ

というのも、昨年はレース序盤でリアタイヤのビードを落とし、残り28kmを空気圧0で走るというライダーにとってもマシンにとっても苦行だった為(※時間内完走はした)楽しいレースとはいかなかったんですよね・・・(それがスポーク折れの原因なんじゃないかという説もある)

今年はタイヤインサートを装着しビード落ち対策はバッチリ!

 

 

タイヤ交換作業の後は洗車を行い、付着したシーラント剤と古くなったチェーンオイルを綺麗にしてから砂の付きにくいドライオイルを注油して準備OK!

 

 

東京駅

レース当日

まだ暗い時間の東京駅から輪行で大網駅へ

ドロップハンドル化で横幅を縮めているとはいえ、29erのMTBはサイズが大きいので他の乗客の迷惑にならないよう気を遣って早い時間に

午後のカテゴリにした意味が全くありません(笑)

 

 

大網駅から会場の片貝中央海岸までは約16kmを自走

信号は少ないので普通に走って30分程度ですが、輪行袋やハイドレーションパック、ドリンク類や着替えなどそれなりに荷物があったので腰への負担がちょっと大変でした

来年はワンタッチで脱着出来るラックとサイドバッグを使おうかな・・・

 

 

三回目の参加と言う事で方向音痴ながらも道順も覚え(※大網からは二回しか曲がらない)、スムーズに到着

途中昨年お世話になったコンビニが閉店しており寂しい気持ちになりました

私はレースの際大量に飲み物を持っていく(配る)事で知人達には不思議がられるのですが、「イベント開催地域のお店に(コンビニなどでも良いので)少しでもお金を出す」というのは次回開催を祈願するお布施のようなものだと思っています。(なお、帰路付近にあるラーメン屋さんにも寄りたかったのですが、営業時間が15時までとの事で結局行けず・・・)

 

会場に到着すると朝試走開始の時間にほぼピッタリ

コンビニで買ったサンドウィッチを齧りつつコースをチェックしていきます

前日の夜に降った雨で砂が締まり、例年よりもフカフカのセクションがかなり少ないハイスピードなコンディションでした

 

レイアウトは昨年と大きく変わらず長いストレートを基調としたコーナリングの少ないコースで、唯一のテクニカルセクションは堤防の上り下り

これに関しても昨年より直線的に駆け上がれるイージーなセッティングだったので、降車が必要な部分は全く無し

実際本レース中はペダルとクリートを一度も外す事無く走れました。

新調したクリートの効果発揮せず(笑)

 

 

 

飲食ブースで買った物をムシャムシャしながら午前のレースを観戦しましたが、トップ勢は「舗装路を走ってるのか?」というような速度で砂上を駆け抜けていきます

ジュニアカテゴリのトップのゴールタイムは一時間七分台

レース距離が33kmという事を考えると平均時速30キロ程度は出ています

「原付かよ・・・」と言いたくなるような速度ですが、UCIカテゴリのトップはおそらくこれ以上の速度で走るだろうと思うと「制限時間150分ならいけるな!」なんて次元の低い志でエントリーした私にとっては頭の痛いハイパワー、ハイスピードレースになりそうです。

 

ビーチクロス

いよいよ出走

午後試走を快調にすっ飛んで行くライバル達を体育座りで見送っていたらいつの間にか招集時間

ハイドレーションパックにドリンクを詰め込み招集へ向かいます。

 

 

 

ローリングスタートという事もあり落ち着いた雰囲気のスタート地点に並んだのは、UCI男子カテゴリ9人、オープンカテゴリ2人、他女性のクラスが4名の15人

例年のビーチクロスでは同時出走人数がもっと多く、波打ち際でドラフティング(※他の選手を風よけにして空気抵抗を減らす)合戦になるのですが、広いコースにこの人数では脚力の近い選手がまとまる事が少なくなるので、パックに食いつける実力を持たない選手には孤独なレースになるだろうという気持ちでした。

 

先導のバイクに続き150メートル程走った所でリアルスタート

前方の選手達はとんでもない勢いで加速していきますが、「あれを追ったらすぐに体力が終わる」という事を分かっていた私が立てた作戦はただ一つ

それは「ひたすら同じ速度で走り続ける」という事でした。

 

レース時間は約一時間

コース一周が約5.5kmである事から逆算すれば、トップより平均時速が5キロ程遅くても最終周回には入れるという事が分かります(僕の計算によれば・・・などと言いつつ眼鏡をクイッ)

午前のレースから考えるとトップの平均速度は30キロを超えるでしょうから、ある程度の上振れも想定して平均27キロ程を目標としました

路面の柔らかい区間やコーナリングで多少速度を下がる事を考慮して、ストレート区間ではメーターの速度が27キロを割らないようひたすら数字とにらめっこしながらペダルを回します。

 

対向を走るトップ選手との差をすれ違いざまに確認し「こ・・・こんなの僕のデータに無いぞ!?(眼鏡パリーン!)」となりつつも、目標をブレさせずにひたすら走っていると、後方からゼッケン8番の選手が迫ってきました

どうやらスタート時に出遅れていたようで、追い越しざまに「後ろ入って!」とありがたいお言葉をいただいたのでドラフティングにタダ乗りさせてもらいます

私にとっては完走への蜘蛛の糸なので、頼もしい背中に必死にしがみついていきます。

 

幸い参加カテゴリが違う為順位争いをする必要性が無く、ここから5周目の終わりまでずっと協調(という名のタダ乗りで、私が前を引く事は全く無かった)させてもらい、ギリギリ周回遅れから逃れる形で最終周回に入れました。

当然ながらオープンカテゴリのライバルは遥か先ですし、周回ラインを越えてしまえばレースを降ろされず完走出来るので最終周回は流し気味に走っていたら、8番の方とは一周で1分30秒以上の差が付いていました

こういうメンタル的な甘えが私の弱さ・・・

 

平均速度は狙い通り27.4キロだったのですが、トップは32キロ以上出ていたそうで・・・

ゴールタイムは1時間14分台

トップから11分以上の遅れという事で本当にギリギリでした

8番さんの頼もしい牽引が無ければおそらく心が折れていたでしょう

この場を借りて御礼申し上げます。

 

同カテゴリへの参加者二人という事で、最下位なのに表彰台にお呼ばれしました

嬉しいような悲しいような・・・(笑)

賞品としてシーラント剤を貰ったので、前日泣きながら洗い流した分がペイ出来るというオチが付いて終わりです。

 

ビーチクロス

終わったら洗車!

砂まみれ塩まみれのまま放置するわけにはいかないので、洗車が必要です

レース後から大網駅まで、東京駅から自宅までの自走も砂まみれのままこなしたので、マシンへのダメージは甚大でしょう

すぐに洗いたいところですが当日はもう暗くなっていたので、真水を適当に掛けて塩分を流した後錆防止にオイルを塗って、ちゃんとした洗車は翌日に回しました

 

 

オフロード走行の中でも砂は特にグリス類への巻き込み汚れが強いので、回転軸(ハブ、ヘッド、ペダル、ボトムブラケット)付近のグリスは一度洗い流し、新しくする必要があります

 

 

 

 駆動系の砂汚れはしっかり脱脂した後に、多めの水で濯いでチェーンのコマ内部や変速機のプーリー内部に残った細かい砂の粒子を流しましょう

ただし、ハブやボトムブラケットに強い水流を掛けるとベアリングに浸水してしまう事があるので、水を掛けるのはチェーンがメインでスプロケットやクランク軸付近は薬剤を濯ぐ程度に留めましょう

洗車後に分解とグリスアップをしっかりやるなら話は別ですけどね。

 

自転車 洗車

洗車直後に写真を撮るのを忘れたので、上記の画像は二日ほど出勤に使った後です

雨天での走行もあったので、洗車して二日しか経っていないにしてはちょっと汚れていますが必要十分な状態でしょう。

 

ビーチクロス

余談

今年はUCIレースの開催という事でカテゴリが細分化してしまいましたが、主催のA氏曰く「来年はUCIをやめて、カテゴリを出来るだけまとめて大人数が一斉に走る迫力あるレースにする」というような事を言っていたので、波打ち際でのドラフティング合戦をまた楽しめるでしょう。

他イベントとの日程被りが無ければ私ももちろん参加します!

 

車両規定が緩く、都心からでも参加しやすいイベントなので、この記事を読んだあなたも来年は是非・・・

 

 

↑テレビ局の取材も入っていたようで、私も映ってました✌



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