【Tommasini】普遍的な美しさと独特なバランスと楽しさ「MINI-T」試乗しました！
by: 原澤直起

Tommasini（トマジーニ）は1957年設立の歴史あるイタリアンブランドです。現在のレースシーンでは主流のカーボン強化樹脂やアルミ合金がロードバイクのフレームに使用される前の時代、鉄の合金がロードバイクの素材として使用されてきた時代から現在までジオメトリまでフルオーダーが可能な鉄を使ったハンドメイドバイクにこだわり一般的なスポーツ機材としてのロードバイクの生産が台湾や中国や日本に任されてきた時代を経てなおイタリア本国、トスカーナでの自社製造を行っているブランドです。

先日のワイズロードスタッフ向け試乗会にてそんなTommasiniの「Tommasini　MINI-T」に試乗させていただきました。

コンポーネントはカンパニョーロのケンタウルがアッセンブルされていました。

クラシカルな雰囲気のシルバーのパーツは現在ではなかなか見つけにくくなっています。　　

　トップチューブには走る馬の群れとモデル名の「miniT」のロゴが描かれています。

TがTommasiniのTの字体と同じなのがカワイイですね。

シートステーとチェーンステーはホイール径に対してかなり長くなっています。

長くすることでしなりが生まれ乗り心地の良さにつながっているようです。

　フォーク肩の刻印やヘッドチューブのシルバーに磨かれたラグがとても美しく本物の存在感を感じます。

ホイールは取り扱い問屋のアクションスポーツの取り扱いホイールブランド、ノヴァテックのタイヤの規格ETRTO451の20インチ用ホイールが組み込まれていました。

　Tommasiniロゴの刻印が入ったステムとカンパニョーロＲＥＣＯＲＤのヘッドパーツが美しいです。

　とてもコンパクトな印象の外観です。おうちの中でもあまり邪魔にならなそうです。

　シートクランプ部のラグにもデザインされたＴマークが入っています。

細部に亘って技巧が凝らされている贅沢なバイクです。

シートステーとチェーンステーには美しいシルバーのメッキが施されています。

ここにもTommasiniロゴが入っていて全体としてとても美しい乗らなくても価値のある芸術品のようなバイクだなと感じました。

試乗してみた感想ですが、なんというか「面白い」につきます。

可愛らしい外観からは想像しなかった加速感の良さと乗り心地の良さの高いレベルでの両立があり驚くような乗り味でした。ハンドリングもクイック過ぎずもったりし過ぎずちょうど良いと感じました。

一般的な700ｃのホイールサイズではない小径車は一般的なフルサイズの自転車と比べてスポークが短くリムも小さいためとかくホイール剛性が高くなりすぎてバイク全体としても硬くなってしまいタイヤが接地していない状態が発生して加速感が今一つで乗り心地も硬くて腰に疲労感が出るようなものが多いですが、このバイクは違います。

ホイールの剛性を計算したうえでチェーンステー、シートステー、フォークが適切にしなることでタイヤが心地よく接地し剛性が高いホイールとのバランスがバイク全体として非常に取れていると感じる乗り味でした。

イタリアンブランドのバイクやホイール、部品には感覚で設計したように見えるにも関わらず理論を中心に作成されたものにはないスポーツ自転車本来の楽しさを感じさせる理論を超えた感覚的な心地よさ、しっくりくるものがありますがこのバイクもその中の一つだと感じました。

アクションスポーツ様の試乗会で試乗できますのでぜひとも体感してください。

試乗会情報はこちらです。

自転車を趣味とするにあたって最新の最速バイクに乗るのももちろん楽しく、興奮する体験ができますが古くからあるブランドの歴史によって積み重ねられた技術と感覚によって作られと普遍的な美しさと外観の可愛らしさを備えた家の中で飾って眺めていたいようなこんな一台もいかがでしょうか？

ワイズロード川崎店にてお取り寄せ可能です。原澤までトマジーニについてとお問合せくださいませ。