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【ライドログ19×インプレ!】GIANT SLR0 超軽量カーボンクリンチャーホイール【1331g!】
by: 永平 宏行

バイオレーサーの中の人です。

 

 

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ロケ地:成木峠 3月26日のMMPチャレンジの後で

 

 

 

 

 

 

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4月6日(木)の多摩湖の桜

朝から花見とインターバル ヽ(゚ロ゚;)

 

 

 

 

今日はインプレ!
そして長い!
だから結論は最初の方に書いてますが、
なぜそう感じたのか?
を知りたい方は、

最後までお付き合いください。

 

 

 

 

 

 

11年ぶりにホイールを新調しました!!

 

 

 

 

 

 

GIANT SLR0
カーボンクリンチャーホイール

 

 

 

 

 

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前から「ライドログ」にて
ちょこちょこ試乗の様子を報告していたこのホイール。

 

 

 

 

家庭内稟議

 

 

 

 

を何とか通して、購入にこぎつけました!
(ローンですけど…)

 

 

 

 

一言でインプレすると、

 

 

 

 

 

 

すごくイイ!

 

 

 

 

 

 

で終わっちゃうんですが。 (‘-‘*)

 

 

 

 

もう少し詳しく言うと、

 

 

 

 

イメージ通りの走りができる!

 

 

 

 

 

って、これじゃあまり参考にならないので、
以下、しっかりインプレさせて頂きます。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

【何と比較してのインプレなのか?】

 

 

前提として、インプレとは「何かと比較してどう感じた」
というものだと思うので、比較対象をはっきりさせておきます。

 

 

 

 

比較対象ホイール:’06 MAVIC キシリウムES

 

 

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細かなマイナーチェンジは毎年あるものの、
現行キシリウムシリーズの基本構造
「切削軽量アルミリム+アルミスポークの軽量高剛性ホイール」
が、すでにこのモデルで完成しています。

 

 

・リム:切削軽量アルミ製
    外幅19mmのナローリム、高さは前22mm、後25mm
・スポーク:ジクラル(アルミ)製エアロスポーク
・ニップル:FOREテクノロジー
(リムに直接ねじ山を形成する技術=軽量化と剛性アップ)
・ハブ:フロントはカーボン胴
・組み方:フロントラジアル、リアスポークはISOパルス組
 ※ドライブ側ラジアル=テンションバランスの最適化により軽量リムが使える
・前後重量:公称1470g(だったかと)あるネット情報では実測1521g

 

 

といったスペックです。

 

 

 

 

SLR0のスペックは、

 

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・リム:東レT700&高耐熱性レジンを使用したGIANT製フルカーボンリム
    外幅23mm、内幅17mmのU字型ワイドリム、前後とも高さ30mm
・スポーク:DTスイス ステンレス(エアロライト&エアロコンプ)
・ニップル:アルミ
・ハブ:GIANTアルミハブ、フリー機構はDTスターラチェット
・組み方:フロントラジアル、リアスポークはDBL(Dynamic Blanced Lacing)
・前後重量:公称1331g、シクロワイアードさんの実測1335g
・その他:チューブレスレディーにも対応
・価格:¥220,000+税

 

 

 

 

スペックを比較して気になる点は、

 

 

・カーボンリムで外周部は軽量化されるのか?
・カーボンリムのブレーキングへの影響
・リム高さ&形状の違い
・スポーク材質の違い
・スポークの組み方の違い
(ISOパルスvsDBL)
・全体重量の違い

 

 

といったところ。
これがウンチクではなく、
実走でどう効いてくるかが興味のポイントです。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

【どんな用途に使うのか?】

 

 

どんなに優れた製品でも、
使う人の用途に合っていないと
評価が大きく振れると思いますので、
ここもはっきりさせておきます。

 

 

用途:峠越えを含むファストラン

 

 

広義ではロングライド、って言っても良いのですが、
まったり平地だけ走るとかではなく、
あくまでロードバイクの性能を活かした

”ファストラン”
なので、広範な意味を持つロングライドとは分けておきます。
平地はTT風味にモリモリ等速巡航し、
ヒルクライムはガシガシとFTP強度でゼーハー登るイメージです。
距離は80km~130km程度。

 

 

しかし、乗り手は45歳、初老のおっさん。
脳内イメージのようには体は動きません。
現状ではサバを読んでも、FTPは体重の4倍がせいぜいです。
そんな並なフィジカルを助けてくれる性能も期待したい!

 

 

 

 


 

 

 

 

 

(やっと)
GIANT SLR0 インプレ】

 

 

GIANT様からお借りした試乗ホイールでの乗車も含めて、
数百キロ乗り込んでの感想です。

 


最初に申し上げておきますと、
インプレは書き手の「経験」に左右されます。
また、書かれた内容は「主観」でしかありません。

なので、あくまで私の今までの自転車経験から、
「感じた」ことを主観的に書いたものです。
職業柄、ハイエンドホイールや、ハイエンドバイクも
試乗・所有含めてそれなりに乗っていますが、
インプレはどこまで行っても個人の主観でしかない点は
ご理解頂いた上で、読んで頂ければと思います。

 

 

 

使用シチュエーションは、
・平地の通勤
(往復40km+時々寄り道)

・週末のロングライド
(平均100km、峠越えや峠インターバル含む)

です。

 

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結論的には、

 

 

・すごくイイ!
・イメージ通りに走れる!

 

 

と、冒頭に書いた通りなのですが、
この「イメージ通り」っていうのが
すごく良くてw

 

 

ペダルに力をこめて、
「加速するぞ!」
と思ったら、
「はい!」
と応えるかのように、
そのイメージ通りの加速をしてくれる。
どっかでロスしている感じがほとんどしない。

 

 

「こんなはずじゃない!」
「もっと進んでもいいはずだけど…」
っていう残念な感覚をこのホイールにしてから
味わったことがありません。
あくまで自分の実力の範囲内ですが、
その実力通りの走りを100%引き出してくれます。

 

 

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自転車が体の延長になったかのような、
思いのままの運動性能を発揮するので、
あまりの気持ちよさに、
「もっと自転車乗りたい!」
と、毎日思わせてくれます。

 

 

時速30km台前半から、30km台中盤に上げる過程でも、
全くもたつく事無く、脚に力を込めれば、
「スルスルスル~~♪」と加速し、
30km台中盤を余裕で維持でき、
そこから30km台後半~40km台への加速も全く鈍らず、
「グイグイグイ~~~!」と、
「運動エネルギーの厚みが増していく感じです。
そして、そのままのペースを維持できるので、
止まる気がしません。

※イメージを言葉にしたのでもはや意味不明wです

 

 

これをたかだか30mmハイトのリムで実現しているのがスゴイ!
50でも、40でも、ましてや35mmでもない。
ライバルと比べて、ミドルと呼ぶには気持ち低いので、
ディスったら今時「ローハイト」って言われそうな
30mmでこの性能。

いったい何から生まれてくるのでしょう?この速さ。

 

 

答えは構成要素全てなのですが…w
その中でも一番貢献してるんじゃないか?
と思われるのが、DBL

 

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Dynamic Balanced Lacing
「ホイールの動的バランスを考慮したスポークの組み方」
な訳ですが、ともて地味なコンセプトながら、
素晴らしい性能を発揮していると思われます。

 

 

基本は、ドライブ側スポーク2本と、
ノンドライブ側スポーク1本を対にした、
「2:1(トゥートゥーワン)」の組み方ですが、
GIANTはそのコンセプトにDBLを上乗せしました。

 

 

DBLは、ホイールが実走で駆動した際に、
ドライブサイドのスポークでは
「圧縮側」

「駆動側」
で異なる現象が起こることに着目した設計。

 

 

GIANT様のウェブサイトより画像転載

 

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img_dbl_02_02

 

 

 

駆動力が働くと、圧縮側スポークは
「縮み」
「テンションが弱まる」
つまり
「パワーロス」
しているわけです。

 

 

その「縮み」分を予め、
「構造面」(ハブのスポーク穴の位置と、スポーク太さ)

「張力面」(スポークテンション)
の両面から補強したことで、
駆動力が掛かった実走状態で、
「均一なスポークテンション・理想的なホイール剛性」
になるよう設計されています。

 

 

ただただ剛性を高めたホイール
(スポークテンションをキンキンに張ったり、リム剛性を鬼のように高めたり)
は世の中にいっぱいありますが、

駆動時の力学的特性を考慮したホイールは、
このSLRシリーズのみでしょう。

「駆動時に最適化」をコンセプトに設計されているので、
「過剛性」になることもなく、「過重量」になることもなく、
最高クラスの「重量剛性比」を実現しているのです。

 


「他社の競合フルカーボンクリンチャーに対して駆動剛性では16%以上、
 重量駆動剛性比では10%以上もの優れた数値をマークすることに成功しました」
GIANT様のウェブサイトより転載)

 

 

 

 

あ、インプレじゃなくて、ウンチクになってきましたね。
言いたいのは、
「DBLは効いてる!」
ということ。

 

 

 

 

そして、このホイール、
まだまだ凄いところがあります!

 

それは、
ペダルを止めた

「空走時の進み感」
です。

 

 

 

 

ペダルを止めていても
「コォーーーーーーッ!」
という小気味よい回転音(中空カーボンリムの反響音?)
と共に
「あれ、自転車ってこんなに空走で進んだっけ?」
と思うほど勝手に進んで行きます。

 

 

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もちろんホイールバランサー施工済み

 

 

ホイールの
「円」
が潰れることなく、正円の形を保ったまま、
綺麗に回って、転がって行くイメージです。

 

 

長距離になればなるほど、この特性で
「楽」
が出来ます。

 

 

漕がなくても進む距離、進むスピードが違う。
この空走感(滑空感と言っても良い)はクセになります。
気持ちいい!

 

 

この特性が何に由来しているのか?
思うに
「東レT700カーボン中空リム」
が良い仕事をしているのではないかと。
いわゆるハイモジュラス(高弾性)カーボンです。
この高弾性カーボンによるリム変形の少なさが、

要因なのではないかと考えています。
構造体として、リムがしっかり強い印象です。

ちなみに私のTCR ADVANCEDはT800カーボンで東レ揃いです。
どーでもいいですね。そうですね。

 

 

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他社のようにカーボンシートを材料として買うのではなく、
自社でカーボン原糸からシートを
目的に合わせて織ることができる

GIANTならではのアドバンテージ
ではないかと勝手に想像しています。

 

 

それ以外にも、
・DTのスポーク
・拡幅したフランジ間距離
・DT240ベース?と思われる高品質ハブ(ベアリング)
・同じく、スターラチェットの空転時の低抵抗
・30mmハイトながら空力に優れたリム形状
などなどが複合的に効果を発揮していると思われます。

 

 

色々書きましたが、
言いたいことは、
「よ~く転がるから、楽が出来る!」
ってことです。

 

 

 

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最初に書いた、
「イメージ通り加速するパワー伝達性能」
「止まる気がしない空走性能」
この2つが相まって、
「とてもイイ!」
訳です。

 

 

 

 

そしてこれらを恐らく
「素材」

「設計」
で成し遂げているので、
過剛性でも過重量でもないため、
乗り心地もとてもイイ!」

 

 

長距離ライドの後半で、脚に返ってくるような
嫌な硬さもなく、脚に優しいクセに、
ともて良く進むのです。

 

 

もう「イイ」ことづくめです。

 

 

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昨年のサイクルスポーツ誌のホイールインプレでも、
ブレーキ性能以外は超高評価。
「大穴」
と評されていましたね。
印象に残るフレーズとしては、

 

「トータルバランスが高く、ネガティブな部分がほとんどなかった好印象な一本」
「表面はソフトで踏み味は優しいのに芯はシッカリしておりよどみなく進む」
「路面をなでるようなシルキーさがありながらも、
 トルクをかけるとしっかりと路面をつかんで加速する力強さも持ち合わせる」

 

 

なんてもうべた褒めです。
(サイクルスポーツ誌2016年6月号より)

 

 

このホイールを買ってから、
「他の人はどう感じてるんじゃろか?」
と気になって、
バックナンバーをひっくり返して読み返しましたが、
まったく同じ評価で一安心。
「その通り!」
と膝を打ちました。

 

 

 

 

サイスポ誌のインプレで唯一のネックがブレーキ性能でしたが、
その「ブレーキ性能」
そんなに言うほど悪くないかと。

 

 

まあ、3ディアマント処理、iTGMAX処理なんかと
比べたら、って話ですが、

ひと世代前のカーボンホイールより全然効きます。
絶対制動力も、コントロール性能も、
アルミリムと比べて、私は不満がありません。

 

 

カーボン独特の
「樹脂(リム)と樹脂(パッド)が摩擦を起こして止まる感覚」
には慣れが必要ですが、
それはどのカーボンホイールでもそうでしょう。

 

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それと、このリムを形成している樹脂、
「他社の標準値より約35%も高い245℃というガラス転移温度」
(シクロワイアードさんより転載)
らしいです。
カーボンリムで心配な熱による破損を極力抑える素材を採用しています。
(もちろん、下りでずっと当て効きしっぱなしとかはダメですよ)

 

 

 

 


 

 

 

 

 

【で、まとめると?】

 

 

自分の使い方にめっちゃ合ってます。
「ヒルクライムを含む長距離のファストラン」
をこの上なく快適にしてくれるホイールです。

 

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打てば響く、イメージ通りに走れる、
気持ちの良い加速性能。

 

 

剛性と空力に優れたリムで、
リムハイトの割に速度維持性能が高く、

単独走でも、ハイペースの巡航が可能。
(一昔前の50mmディープよりよっぽど速い)

 

 

それでいて登坂性能は軽量アルミと同等で、
ヒルクライムも得意分野。
詳しい比較検証の様子は過去記事で。

 

【ライドログ13】パワーを使って新機材をテストしてみる!【カーボンクリンチャー♪】

 

 

 

 

自分の使い方にはほんとに死角なし。
買って満足、後悔なしのホイールでした。
個人的な自転車部品満足度ランキングで、

ペダリングモニターの次の2位にランクインしました!

 

 

ライバルが同等スペックで30万円オーバーの値をつける中、
この性能が22万円+税で買える幸せ。
同じリムを使って、スポークとハブの中身が違う弟分、
SLR1なら、なんと15万円+税です!
いい時代になりました!

 

 

 

 

絶対値としては決して安い買い物ではありませんが、
「軽量カーボンクリンチャー」
というジャンルで見ると、
相対値では超お買い得です。
自分のように、低金利ローンで
月のお小遣いの範囲で購入するっていう方法もありますよ♪

 

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人生は短い。
いつまでも若くない。
来年も充実して走れる保証はない。

 

 

だから、今を充実して過ごすために、
後で後悔しないために、
お父さんはローンを組んでまで買いましたとさ♪

 

 

 

 


 

 

 

 

 

【最後に】
まだもうちょっと先ですが、

せっかくなので、チューブレス化も試します!
そうしないと名古屋方面から石が飛んできそうなので…

 

 

【SLR0、こっちのインプレもどうぞ♪】

GIANT渾身のカーボンホイール、実際のところゼロとワンってどう違うのよ???

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大反響!
パワトレブログ、はじめました。

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