エアロロード・トライアスロンの殿堂 日本最大級トライアスロンショップ
2024/07/14 16:28
みなさんこんにちは、ワイズロードお茶の水店 関です。
初めてのトライアスロン完走を目指してトライアスロンに挑戦する様子をご紹介していく企画。
日々の練習からおすすめアイテムなど、ゆるく、幅広く紹介していこうと思います。
今回は第8回、DHバー沼にはまってみました。
トライアスロンではほとんどの時間使うポジションの要、DHバー。
快適さ、エアロダイナミクス、ペダリング効率を両立するためにはしっかりとポジションを合わせる必要があります。
今回、まずはパッドを交換することにしました。
プロファイルデザインのErgo+です!
従来のパッドは横長の形なのに対し、新しいErgo+は縦長の形状。
位置調整の穴もたくさんあり、幅広いポジション調整が可能になりました!
アームレスト本体も樹脂製で、古い金属製の物より軽量です。
パッドの形も大きく変わっています。
以前の物は布っぽい質感ですが、新型Ergo+はゴムっぽい質感に。
素材の変更と面積が増えたことで、グリップ性と腕の快適性が向上。
汗を吸いやすいパターンが刻まれており、安心して体重をかけられます。
似たラインナップにRace+という物もあります。
これはアームレストのくぼみが深く、パットが薄いモデルで、よりしっかり腕を固定したい上級者向けです。
交換に合わせて、DHバー後端の不要な部分を切ってしまいます。
ダンシング時に足に当たって邪魔でした。
パッドの取付時に一工夫。
DHバー周辺はもろに汗や海水がかかるので、サビやすさNo.1!
マックオフのHCB-1は塗布するとコーティングのように最長1年間サビから守ってくれます!
DHバーもほとんどの物は同じ直径なのでカスタムが可能です。
バー自体にもさまざまな形があり、ポジションにも大きく影響します。
まずは素材。モデルによりますが、アルミかカーボンかで60g前後変わるようです。
TTバイクで60gは誤差な気もしますが、バイク重量は1gの積み重ね。ちょっとした軽量化も積み重なれば走りが大きく変わります。
とは言っても一番大事なのは形状!
これはどちらもシンプルなデザインですが、様々な角度、形状のモデルがあります。
従来は写真左のような水平近いセッティングが基本でしたが、、、
最近はこのような超上向き(ハイハンズ)のバーが流行っています!
FELTのHPより
COLNAGOのHPより
どちらのバイクも腕は水平ではなく、上向きになっています。
一見、DHバーが水平の方が全面投影面積が小さく、空力がいいように感じるかもしれません。
バイク単体ではそうなのかもしれませんが、人間が乗るとハイハンズの方が空力がいいようです。
ピナレロのHPより
この写真がわかりやすいですね。
腕が水平だと、腕部分は空力がいいかもしれませんが、おなかに風が当たって大きな抵抗になります。
ハイハンズポジションでは腕に風が当たるかわり、腕、頭、体、バイクが一つの塊になるので、トータルでは空力が良いのです!
また、上半身も比較的リラックスした姿勢になるのでペダリングに集中できます。
ピナレロ往年の名車とともにDHバーポジションを見てみましょう。
1994 エスパーダ
DHバーは水平で、短く、肘と足がぶつかりそうなくらいです。
*もしかしたら車両規定によるものかもしれません
2015 BOLIDE HR
ウィギンズがアワーレコードを出したバイク。トラック用なのでシングルスピードですが、先進的なカッコいいDHバーがついています。
最先端を行くピナレロだけあってすでにやや上向きで複雑な形状のDHバーです。
2021 BOLIDE TT
このバイクもDHバーはやや上向きですが、一般的な範囲内です。
2022 3D PRINTED BIKE
なんと、アワーレコードのために3Dプリントされたバイク!
ここで急にハイハンズポジションが登場しました!!
このハイハンズポジションはここ数年で一気にプロの間で浸透したポジションです!
今まで紹介した写真ではほとんどがTTバイク専用のDHバーですが、我々でも使えるオススメのバーがコチラ!
プロファイルデザイン 43ASC CARBON EXTENSIONS ¥40,800
一般的なDHバーと同規格で、お使いのバーと交換可能。
しっかり手にフィットするデザインで、空気抵抗を最小限に!グリップはリラックスして握れる角度で、ある程度のハイハンズにできます!
何よりカッコいい、、、
新しく交換するならこれがオススメ!
グリップの角度違いで他ラインナップもあります。
ハイハンズにするかは別として、自分の用途やポジションにあったバー形状にすることと、適正なポジションを出すことが重要です。
43ASC CARBON EXTENSIONSを買う予算はありませんでしたが、自分もバーを交換。
自分は手首も硬いようなので、先端が少し上向きのバーに交換して、バー自体の角度も7°くらい上向きにしました。
まずはこのポジションで一旦様子見。
上半身が以前よりリラックスできるようになりました。
完成!
パッドの面積が広くなったので、長時間腕を置いても痛くなりにくいし、
縦に長いので、同じポジションでも肘に体重を乗せてリラックスしたり、腕に体重を乗せてパワーを出したり使い分けられるようになりました!
このアームレスト/パッドセットはDHバーセットにも付属しますが、単品でも購入できるので、今お使いのDHバーをカスタムする事ができます。
(メーカーによっては一部取り付けできないものもあります)
この製品、ベテラントライアスリートの当店店長もイチオシで、自身もRace+タイプを使用しているそうです。
使ってみると納得のオススメパーツでした!在庫もあるのですぐに交換できます。
乗ってみました。
DHバーの角度は違和感なく、しっくりきます。
落差がそれなりについているので、40kmなら維持できそうですが、長距離では疲れそうです。
もっとラクに、空力の良いポジションはないだろうか、、、
微調整を繰り返して一番快適かつ速度の出るポジションを探ってみます。
桂川店長にアドバイスを頂きつつポジションを微調整。
バーの角度を15°に調整。
角度が少ない方が力が入りやすい感覚がありますが、15°くらいまでは全然違和感ありません。
実際に、通常のバーでは7~15°程度が一般的です。
河川敷で乗り心地をチェック。
横から見ても悪くない(はず)。
肩、肘の角度も標準的ですが、もうちょっと遠くてもいいかも?
そもそもベースがロードバイクなのでこの辺りのポジションがバランスがよくベターな気がします。
でも、できる事ならもっとハイハンズに近づけてみたい!
さらにいろいろいじってみましょう。
まずはポジションの基準となるサドル位置から確認。
全開前に、その分高く。
ペダル軸が膝の中心やや後ろくらいの位置に来ているのでサドル位置は良さそうです。
ステムを73°(水平)100mmから6°(上向き)90mmに交換。
その分DHバーをのばして、角度は20°
落差を減らしたのでかなり快適になりました。
腕の角度は意外と違和感ありません。
ようやく少しだけハイハンズっぽく見えてきました。
お腹に当たる空気は減っているはずですが、その分頭の位置が少しだけ上がってしまいました。
プロのポジションも参考にしてみましょう。
この投稿をInstagramで見る
リドルトレックの選手のポジション。
選手によってバーやポジションが違うことがわかります。
この投稿をInstagramで見る
チャンピオンジャージを着用したUAEのティム・ウェレンス選手。
頭の位置が低く、背中とまっすぐですね。
腕と頭の位置も近いです。
この写真ではバーの角度は約30°です。
選手と自分のポジションを重ねてみました。(ちょっと雑ですが、、、)
背中の角度はほぼ同じですが、プロは頭の位置が低いです。
肘の高さはほぼ同じですがプロは少しだけ前。手の位置は近いです。
思っていたよりプロのポジションに近づいていたことがわかりました。
(筋力や柔軟性がプロとは違うので同じにすればいいわけではありませんが、目安として)
DHバーの角度をもう少しつけて前へ。
首の姿勢を変えればかなり近づきます。その分窮屈になるのでエアロと快適性のバランスの良い姿勢を見つける必要があります。
より手と頭の位置を近づけるにはDHバーの先端が上向きになっているのもに交換した方がいいですね。
さらにバーを上向きに!
角度30°!!
できた! これこそハイハンズ!
20°ポジションより手と顔が近くなり、おなかに風が入りにくそうです。
頭の位置も低くなりました。
確かに上半身の空気抵抗は少なそうです。
ちょろっと実走してみましたが、落差をつけてバーが水平の時より、上半身がリラックスできるのでペダリングに集中できそうです。
意外と視界も良い。
空力も良さそうな感じはしますが、風洞でもないとなかなか比較できませんね、、、
腕は無理な角度ではありませんが、バーを握っていないと肘が滑りそうになります。ガンガン踏んでいる時は問題なさそうですが、ぼーっとはしない方がよさそうです(笑)
40kmであればこのポジションでも維持できますが、今使っているバーなら25°くらいでもいいかも?
(基本のオススメは7~15°くらいです。慣れていない方には基本的なセッティングをお勧めいたします)
このポジションにはもう一つ弊害が、、
ベースバーのポジションで姿勢がラクすぎる!
DHバー基準でステムを上向きにしているのでベースバーは近すぎます。
解決するにはベースバーを低くして、DHバーの高さを上げるスペーサーを使えば改善できます。
(スペーサーは全てのDHバーに適合するわけではないので、使えない場合はDHバーポジション優先します)
次から次へと課題が出てきますが、今回はこのくらいに、、、
自分はポジション調整で沼にはまっていますが、当店のフィッティングサービス「バイオレーサー エアロ」なら無駄な時間やパーツ代をかけずに一発で理想のTTポジションがわかります!
大変ご好評につき、予約が埋まりつつありますが、ぜひご相談くださいませ!!
当店はDHバーやパーツの在庫も豊富!
是非触って形状の違いをチェックしてみてください!!
次回のテーマは何にしよう、、、
そろそろネタと財力が尽きてきました、、、
次回もお楽しみに!!
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当店でのメンテナンスは予約制です。お電話・店頭でご相談の上ご予約ください。
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