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見知らぬ駅からミニベロで!輪行で行く小旅行のすゝめ!
by: 石澤貴志

ワイズロードオンラインの石澤です。

そろそろ気温が急激に上がり、体を動かしたくなる季節がやってきましたね!
そんな訳で、わたくし石澤が以前行ったショートツーリングをご紹介致します。

レッツお出かけ for 山梨県

ホリデーな快速で行こう

お出かけ先は列車で移動する山梨県。
わたくしの住む府中からは、南武線と中央線を乗り継いで移動します。
やってきたのは中央線の立川駅。この駅に一日一往復だけやってくる列車がありました。

 

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それが「ホリデー快速ビューやまなし号」。
新宿駅から小淵沢駅まで、繁忙期の土日に運転している臨時列車で、全車両が2階建てなのが特徴です。
残念ながら現在は運行を終えてしまっていますが、今でも中央線には数多くの特急や臨時列車も走っています。
2両だけ連結されているグリーン車指定席に乗り込みます。
あらかじめ確保していた編成最後尾の座席のその裏に、それまで乗っていた DAHON K3を積み込みます。

 

 

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 道中は1時間ほどの移動。何もしなくても車窓を楽しめますが、たまの旅路、目だけではなく舌を楽しませるのもわたくしは好きです。
列車は複数のトンネルを通り、東京から山梨へと向かいます。

いざ国中

ひときわ長い笹子トンネルを抜けると、車窓左手に広がる平地。甲府盆地です。
山梨は四方を山に囲まれ、限られた平地に人々が住んでいるのですが、中央線の列車に乗りながらこの甲府盆地が視界に入ると「ああ、山梨に来たなぁ」という感慨にふけります。
実はわたくしの母が山梨出身なのですが、わたくしにとって山梨のイメージは、甲府盆地を中心にした国中地方の景色なのですね。

 

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 写真を見て分かる通り、山梨は甲府盆地を取り囲む形で山が連なっているのですが、そんな中にあって「平地の中にぽつんと浮かぶ」山が、「塩山(えんざん)」。今回は、この塩山の麓にある、甲州市の塩山駅で下車します。

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 もし秋ごろであれば、塩山名物、枯露柿干しを見て行っても良いかと思います。

写真は塩山駅前の国指定重要文化財「甘草屋敷」。
漢方薬の甘草を栽培していたことからこの名前がつけられていますが、今では季節を彩る枯露柿干しが行われています。

いざツーリング開始です

塩山駅を出たらK3を組み上げ、北へと向かいます。6Kmほど乗り込むとたどり着くのが、甲州市を代表する寺院「恵林寺」です(どうでもいいですけど、恵林寺って「えりんじ」と読むはずなんですが、地元の人の発音は「えれんじ」にしか聞こえないんですよね…)。

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 境内はもちろん自走はできませんので、ここで押して歩きます。

 

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出かけたのは3月中旬。参道に入るや否や、まるで季節外れの様な早咲きの若櫻が目に飛び込みます。

 

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 全国レベルで有名な古刹ではありますが、市井の人々の崇敬をも集める恵林寺。早い春の陽気もてつだって、参拝者は途絶える事を知りません。

 

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拝観料を支払って堂内へ。こんなとき、折り畳み自転車なら輪行袋にしまった上で、手荷物として預かってもらう事も出来ます(混雑状況にもよります。訪問先の施設までお問い合わせください)。
建造物など、国指定文化財の数々も恵林寺の見どころですが、やはり鎌倉時代の作庭家、夢窓疎石の手による庭園も大きな魅力。風のささやきだけが流れる空間を、時間を忘れて見入ります。

ワイナリー巡りも醍醐味ですね

寺院の空気をたっぷりと味わった後は、再びK3を組み立てて道を戻ります。
山梨、それも甲府盆地を中心とした国中地方を走るなら、忘れてはならないのはワイナリー巡り。
恵林寺の近くに、わたくしの”推し”のワイナリーがあります。

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松里地区は三日市場にある「機山洋酒工業」。
家族経営の小さなワイナリーで、峡東で収穫されるブドウだけを使ってワインを醸造しています。

 

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1000円台で買えるデイリーワインは、赤白ともに「ワイン版上善如水」といっても良い、スイスイと入ってしまうもの。
一方で選ばれたヴィンテージから醸造され、地元のアーティストの描くラベルと組み合わされる「アートラベル」は、複雑なスパイスの香りをまとう赤ワイン。
どのグレードを選んでもそれぞれに魅力があるワイナリーでございます。
(9月、10月の醸造期は売店は休業しています)

 ちなみにわたくしが飲んでいる上の画像、隅にちらりと映る物体に目が行くあなたはきっとカンパニョーロフリークにちがいありません。

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カンパニョーロがパテントを持っている、「CORKSCREW BIG」(こちらの画像はシルバーですが、わたくしが持っているのはブロンズカラーです)。
世界で一番コルクが抜きやすい?栓抜きです。
どんなにきつくはまっているコルクでも、長期熟成の末に崩れかけている脆いコルクでも、スムースに開栓できる驚きの逸品。
家にあるだけでワインの消費ペースが30%アップします。

県民にしか読めない珍百景がこちら!

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 キザンでワインを買って配送してもらったら、道を引き返して塩山駅を通り抜け、今度は南に進みます。
その道中、こんな交差点に出くわします。標識に書いてある地名、お分かりでしょうか?

「西広門田」と書いてあるのですが、その下の読みがなはなんと「KAWADA」。
そう、ここは山梨でも屈指の難読地名、西広門田地域。
漢字四文字を三文字で読ませると言う、なんとも不思議な地名です。

 

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 そんな西広門田の交差点からさらに南下し、到着したのが「蒼龍葡萄酒醸造場」。
一大ワイン生産地の勝沼に居を構え、蔵元販売も行なっているワイナリーです。

 

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 食事に合う辛口のワインもたくさん並んでいますが・・・

 

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 こちらで買ったのは全部甘口ワイン。食後のデザートとしても飲めそうなやつばかりチョイス致しました。
自走でのツーリングでは、買ったお土産は荷物になるもの。配送サービスを活用しましょう。

 一周したらさあパッキング

 

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今回は葡萄畑をくぐり抜け、地元の食堂でお昼を食べ、塩山駅に戻ってきました。
再び中央線に乗り、立川方面に戻ります。

これからの桜の季節なら、塩山駅には戻らず、ひとつ東側の「勝沼ぶどう郷駅」をゴールにするのがおススメ。
この駅にはなんと・・・

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春になると桜のトンネルが出現するのです。
地元の「甚六会」が育て上げたことから、通称「甚六桜」が、行き来する中央本線の特急群や普通列車を取り囲みます。
桜の季節になると、土日には一部の特急「かいじ」も停車し、往復のツーリングをさらに便利にしてくれます。

 

列車の便利な設備を事前チェック!

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今回は桜には少し早かったため、塩山駅から戻ります。
帰りに乗るのは、2019年に旧型車両を全て置き換えた新型かいじ。
この車両、JRの中でも比較的新しいため、ある便利な施設があります。

 

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 それがこちら。
各号車の車端部に設けられた、大型荷物置き場です。
キャリーバッグを収めるのにちょうど良いスペースなのですが、これがフォールディングバイクを置くのにもぴったり!
万が一、車内の最後尾の座席を確保できなくても、ここが空いていればすっぽりと収納できます。

 

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 かいじから降り立った立川で乗り換えず、そのまま市街地へ。
実はこの日、仲間内の集まりがあり、一緒にアメリカンダイナーで食事をしたのです。
というか、この日のポタリング自体「立川でみんなでご飯を食べるから、ついでに山梨に行くか」という思い付きだったりします。ついで・・・?

 

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 みんながビールを呷る中、自走で帰るつもりのわたくしだけノンアルコール‥‥。
もしツーリングをお酒で締めたいなら、自走しないで帰れるルートを用意しましょう。

 

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アメリカンダイナー名物、巨大ハンバーガーをみんなで平らげ、この日をグルメライドとして締めました。

 

おでかけをしたくなる暖かさが訪れてきたこのシーズン。あなたの足が届くところにも、きっと季節の景色が隠れているはずです。
週末はいつもと違う列車に乗って、新しいお気に入りの場所を見つけてみませんか?

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