日本最大級のスポーツサイクル専門店!関西地区品揃えNo.1ショップ!
2022/01/14 19:18
年末の「カーボンホイールインプレ」のついでくらいの軽い気持ちだったのに・・・アルミはアルミで色々な発見がありました。
たまたまそこにあったから、というフワッとしたチョイスにも関わらず、この2本の性格は見事に両極端!
やっぱり乗ってみないとわからないものです。
CAMPAGNNOLO ZONDA DB ¥84,150-(税込)!
〇まずは見た目
パッと見てすぐにカンパだとわかるG3スポ―キングがカッコ良し。
初めはこれでディスクブレーキのストッピングパワーに対応できるのか?と穿った見方もしていましたが、既にBORAに乗っているのでその不安は払拭されています。
〇ゼロ発進
1,675gという重量は決して重い方ではないものの、カーボンホイール勢と比べてしまうと出足はやっぱりスロー。
ただ見方を変えれば、適度な安定感があって低速域でも不安が無い、とも言えるのでは。
〇加速
とにかくパワフル。リムやスポークまで含めた「ホイール剛性の高さ」を活かして力強く加速していきます。
ホイール重量の影響が減ってくるであろう25km/hオーバーくらいからが本領発揮、踏んだら踏んだだけ進む感覚はちょっとBORA的。
ただその加速の良さと引き換えにそれなりに脚を使わされる、という意味でもBORAっぽいので、ある程度の脚力がないとホイールに負けてしまうかもしれません。
〇巡行
28mmという普通のハイトの割りには巡行も容易。硬くて重いリム・高いスポークテンション・良く回るハブという組み合わせがいつものカンパの走りを演出してくれます。
その反面乗り心地にはかなり硬さが目立ちます。さらにタイヤの空気圧を下げ過ぎると全体的なフィーリングが悪くなるので、タイヤでのフォローもあまり期待できません。
跳ねやすい暴れるホイールを抑え込めるだけのパワーも必要になります。
〇総括
カンパホイールを使っているプロチームの冬場のトレーニング機材というのも納得の硬派っぷり。
この先にBORAがあるんだな・・・というのがきちんと感じられる、良く出来た入門レーシングホイールです。
乗り心地や踏まされ感のことを考えると、素直に万人向けとは言いづらい面もありますが、とにかく速く走れるようになりたい!という実走派には間違いなくオススメです。
で、その大定番にブツケるのは、期待の新人「P&P BOREAS」。
P&Pコンポーネントはコーダーブルームやネストを展開する「ホダカ」のパーツブランド。普通に考えたら結構不利な気がしますが、これがまさかの大健闘。
P&P COMPONENTS BOREAS ¥82,500-(税込)
〇まずは見た目
切削なしの30mmハイトリム、2:2で組まれたストレートスポークなど奇をてらった所のない、かなりベーシックな設計です。
ZONDAと比べると正直カスタム感は控えめ。純正ホイールと言われたら信じてしまいそうな馴染みっぷり。
〇ゼロ発進
とにかく軽くてスムース。さらに乗り心地も良好。
1,450gというアルミらしからぬ軽さとアルミだからこそのしなやかさ。軽量フレーム作りのノウハウのみたいなものが、このBOREASの開発にも活かされているのではないでしょうか。
〇加速
軽さが武器な分ホイール剛性は控えめ、加速力ではZONDAに一歩譲るといった感じです。とは言え頼りない感じはなく、たわみが大きい分切れ味が甘めといった印象。
なので、ゴリゴリと踏むよりもキレイに回す方が進ませやすく、持ち前の軽さもあってそれなりの速度域まで気持ち良く加速していきます。
〇巡行
本当に同じGP5000?と思えるくらいに乗り心地が良く、適度なホイール剛性でペダリングの際の脚当たりも良好。
再加速でちょっとモタつく感はありますが、あくまでもZONDAと比べてと言う程度のもの。
ワイドリム(19C)ならではの空力効果もあって、スピードの伸びの良さに関してはアルミリムと考えればかなりのレベルに思えます。
〇総括
ZONDAが「剛」ならBOREASは「柔」。
軽さとしなやかさを武器にして軽快に進む感覚はZONDAとはまるで違うテイストですが、こちらもまた非常に良く走る優秀なホイールです。
一般のライダーが愛車にポン付けして「速くなった!」と感じられるのはこのBOREASの方かもしれません。
トータルバランスに優れた扱いやすい速さの「BOREAS」。
脚力次第ですがかなりの速さまで対応可能な「ZONDA」。
ZIPPにするかBORAにするかみたいな、フレームの特性や走り方や好みに合わせて選ぶという事が、この価格帯のアルミリムホイールでもできそうというのはなかなかの発見でした。
こうなってくると、俄然気になってくるのが「キシリウムSL」・・・