【ライドログ13】パワーを使って新機材をテストしてみる!【カーボンクリンチャー♪】
by: 永平 宏行

バイオレーサーの中の人です。

 

 

 

 

今回、ジャイアント様のご厚意で、
素晴らしいホイールの試乗をする機会に恵まれました。
誠にありがとうございます。 <(_ _)>
この場を借りて、お礼申し上げます。

 

 

 

 

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※23Cタイヤの装着は自己責任です。

 

 

 

 

文中のパワトレ用語については↓こちらで解説しています。

 

パワトレ用語集

 

 

 

 

本日のライド
110km、1300mUP、TSS261、2278KJ、4時間26分

 

 

時系列グラフ170226

 

天目指峠2回、山王峠2回、小沢峠2回。
平日の疲れか、珍しくハンガーノックになりました。

 

 

 

 

わたくし、10年前からホイールを更新していないので、
手持ちのホイールラインナップが、
軽量アルミが「キシリウムES」(クリンチャー)
カーボンディープが「コリマエアロ」(チューブラー)
という体制。

 

 

カーボンディープは、踏める脚が無いのと、
チューブラーの煩わしさもあり、
最近めっきり使っていません。

(雨中や雨上がりなど、運が悪いと複数回パンクするので、
 チューブラーはちょっと敬遠してしまいます。
 実際、昨年は一日に二度パンクする目に、二度逢っています。
 その時の様子はこちら。レースなら割り切れますけどね…)

 

 

 

 

軽量アルミのキシリウムESの性能には
ほぼ満足していますが、
唯一の弱点が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 空力 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、エアロじゃない。

 

 

DSC_2684

 

 

 

 

世の中、右を見ても、左を見てもエアロだらけ。
エアロにあらずんば、自転車にあらず、てな雰囲気です。
キシリウムシリーズもISM4Dという滑らかな切削加工で、
リムハイトは低いながらもエアロ化しています。

 

 

キシリウムESは、平坦や下りが苦手。
常に踏み続けないと、速度維持がつらい。
リムはローハイトだし、切削は角ばってるし、
「ジクラルスポーク」がいくら扁平加工されていても、
その太さからくる空気の撹拌抵抗は、
バカにできないのではないかと。

(個人の感想です)

 

 

そして、ワイドリムが標準のいま時に、
キシリウムESはナローリム。
今や「当たり前」の25Cに最適化されていません。

 

 

無いものねだりのわがままだとは思うのですが、
人間の欲とは恐ろしいもので、気になると
ず~っと毎日気になります。

 

 

「もっと楽に、速く、
 長く走れる機材があるんじゃないか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、色々悩んだ結果、試乗まで漕ぎつけたのがコチラ。

 

 

 

 

 GIANT  SLR0 

 

 

DSC_4115

 

 

 

 

超軽量カーボンクリンチャーホイールです。
リム高30mmと、エアロ度は弱いですが、
流行りのU字断面に25C対応のワイドリム!
何よりカーボンクリンチャーで1331g!
(シクロワイヤードさんによると、リムテープ込実測1335g。
 キシリウムESは公称1470g、あるネット情報では実測1521g)

 

 

そしてお値段22万+税。
お財布に優しい。
絶対値としては高額ですが、
スペックを考えたら相対的には破格です。

おまけにチューブレスも使えます。

(同じリムを使って、ハブが3爪ラチェットでスポークが丸スポークの弟分SLR1は、
 ぬあんと15万円+税で1425g、名古屋の梅林店長も、
 京都のホッシー一号も使ってます&お墨付き)

 

 

 

 

破格とは言っても、それなりのお値段。
購入を検討するからには、慎重になります。
そう、こんな時にもパワーメーターが役に立つのです。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

週末のロングライドで試乗するとともに、
パワー値で定量的にテストをしてみることに。

 

 

 

 

DSC_4112

 

装着!リムが少しでも深くなるとかっこいい!

 

 

 

 

テスト方法は、
「直近の走行時と近いパワー値で峠を登って、タイム差を見る」
というもの。
2.65km、平均斜度8.2%の小さな峠でテスト。

 

 

体重や他の機材が変わっていないので、
タイムが向上すれば、ホイールの性能によるものだと
結論付けることができます。
(登坂なので、主にホイールの軽量化の効果が分かる)

 

 

 

 

果たして、結果は?

 

 

・過去のパワーとタイム(1月)
 258W 12分24秒
 241W 12分55秒
 239W 12分59秒

 

 

・今回のパワーとタイム
 245W 12分42秒
 242W 12分58秒

 

 

 

 

う、う~ん。
青字同志で比較すると、ほぼ一緒。
スペック上はホイールが約200gも軽量化されているので、
タイムに影響しそうなものですが…。

 

 

タイムが変わらなかった理由としては、
「タイムに影響する外周部(リム)の
 重量が大して変わらない?」

という推測をしています。

 

 

回転体の外周部の慣性モーメントが低いほど、
加速に要するパワーが少なくて済む。

要は軽いリムほど、少ない力で回せる。

 

回転体の中心付近の重量の多少は、
推進効率にはほとんど影響しない。

(だからゴキソのハブは重量級でもサスペンション構造による
 路面追従性・快適性・ベアリング性能の向上を選択している)

 

 

リム単体重量400g強と言われるキシリウムESと、
リム単体重量441g程度※と言われるSLR0では、
大して差が無かったと思われます。
※姉妹モデルのSLR1 DISCを解体した方のネット情報より

 

 

キシリウムESと、SLR0の重量差のほとんどが、
スポークとハブに由来するのではないか?
その証拠にSLR0とリムが一緒で、
スポークとフリー構造が違う「だけの」
SLR1が
約90gも重いわけで、あり得ます。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

何かネガティブな印象を持ったように
読めてしまうかもしれませんが、
そんなことはありません。

 

 

登坂テストでは「定量的に」ESと
ほぼ同スペックと判明してしまったSLR0ですが、
実は結構気に入ってます。

 

 

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風など外的環境の影響が大きく、
峠の登坂テストと違い、

定量的分析は出来ませんが
スピードの出る平坦や下り、

緩斜面の登りは速度維持性がESよりも高い!

 

 

 

 

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ESより高いリム高と、ワイドリムのU字断面と、
極細エアロスポークが効いている感があります。
リム高はほんの数ミリの違いですが、
SLR0にはエアロ効果を確実に感じます。

(リム高、ES比フロント+8mm、リア+5mm)

 

よくよく考えれば、リム重量がほとんど変わらずに、
これだけエアロ形状であること自体すごいメリットです。

 

 

 

あと、ホイール全体の剛性が高く、
しっかりと円を保ったまま「クコ~~~」と、
回る感触があり、
ホイール変形による
エネルギー損失も少なそうです。

 

硬いと思っていたESも、SLR0と比べると、
踏み切れるレベルの硬さだったのだと気づかされました。
SLR0だと、今まで以上に2時~3時で踏み止めてやると、
上手く進んでくれる印象です。

(個人の感想です。あくまで定性的…)

 

 

という事で、

・登坂は同等で
・空力はメリットあり

なSLR0。

 

購入するか否か、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次のテスト
と家庭内稟議

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

へ、答えは持ち越しとします。
続報をお楽しみに♪

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

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