2019/03/13 11:28
【バイオレーサー】富士ヒルクイーンにフィッティング!【②プレミアム編】「すごい楽、ずっと漕いでいられそう♪」
by: 永平 宏行
バイオレーサーの中の人です。
18年Mt.富士ヒルクライム女子総合優勝、チームY’sRoad・増田菜穂子選手へのフィッティングレポートの続編です。
前回のレポートはこちら
今回は実車を使って「最後の10%」を詰めて行きます。
前回はモーションキャプチャー編でしたが、今回は
モーションキャプチャーフィッティング
=「バイオレーサースタンダード+」
※19年初夏サービス開始予定 詳しくはこちら
と組み合わせて行った
「バイオレーサープレミアム」
についてのレポートです。
バイオレーサープレミアムについて詳しくはこちら
↓こちらの動画でも詳しく解説しています!
モーションキャプチャーで9割のポジションを出し、残りの1割をプレミアムで詰めて行きます!
前回の様子はFacebookからも。
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「残りの1割」って何?
フィッティングの大枠はバイオレーサースタンダードや同+で導き出せますが、より一層パーソナルな身体の左右差や膝軌道のブレの修正はプレミアムでないと導き出せません。
たかが1割、されど1割。この最後の「詰め」を行うか、行わないかで「愛車とのシンクロ率」とも言える人車一体感が大きく変わります。
今回のフィッティング前の増田選手の懸案は大きく3つ。
「サドル高が低いのではないか?」
「左のクリート位置が決まらない」
「左膝が痛むことがある」
というもの。
サドル高に関しては前回のバイオレーサースタンダード+で無事に決まりました。
クリート位置はプレミアムで詰めて行き、膝痛は施工の結果として解消されるかどうか実走後の経過観察で判断する、という方法を取ります。
以下、増田選手のレポートからプレミアムの効果が大きいと思われる箇所を一部抜粋してご紹介♪
クリートの位置や左右のペダリング効率など科学的データ数値に加え、プロからのアドバイスももらえます。
(細かい質問や悩みもここで解決できます。私の場合はシューズを変えてからクリート位置が定まらず、靴擦れに悩んでいたので、そこを重点的に質問しました)
今回初めて知ったのですが、私の脚の長さは左右差がある!とのことで、シューズとクリートの間に詰め物をすることで調整することになりました。
なかなか、詰め物をするという発想がなかったので、驚きでしたが、これこそ自分では絶対気づくことのできないことですよね
靴擦れ箇所もこの日は改善され、全く痛くなかったし!
(自分で設定したクリート位置はかなり外側だったらしい…アジア女性は骨盤が比較的小さく狭いため、内側にするといいみたい!)
左膝の痛みなくなりました!
ロング行っても問題なし!でした✨
山では軽く回せますし、ロングの帰路でも脚が痛くなることもなく、最後まで気持ちよく自転車に乗れてます。
本当にスゴい乗り心地が変わりました!
今までは土曜日追い込むとどっぷり疲れてしまい疲労が残ったまま日曜日の練習だったので、効率悪かったのですが…
先週の日曜日は雨でしたが、乗りたくて乗りたくて仕方なくなってしまい山までいってしまいました笑
(ポジション変えるだけでモチベーションも大幅にアップしますね!)
一緒に行ったメンバーからも、
「フィッティングって大事なのか…」的なことを多く言われました!
なかなか、フィッティングって遠い存在みたいですね…
もっと広められたら、多くの人がタイムupや乗り心地改善に繋がるのにな…と、今回体験して思いました!
またまた嬉しいコメントを沢山頂けました!
おじさん、泣けてきます…(T_T)
それでは実際の施工の様子を見てみましょう。
絵的に分かりにくいですが、下死点で膝角度を測っています。
脚長差を見るために左右の膝角度を比べた結果、右脚が短いことが判明。
フィッティング前のアセスメントでも写真の通り、右膝が下に位置しているのが分かります。
左右の脚長差を揃えるために短い方の右のシューズとクリートの間にかさ上げ用の“詰め物”「クリートスペーサー」を挟んで調整します。
※画像は過去に別の方に行った際のものです
クリートの前後位置も拇指球・小指球の位置からベストな位置に近づけます。
結果、
「気持ちいいですね!」
「すごい気持ちいい!」
「大分気持ちいい!」
と言って頂ける結果に!
これは嬉しい♪
側面左右からのフィッティングを終えて、続いて正面からのフィッティングです。
正面からレーザーを当てて上下ペダルストローク中の膝軌道を観察します。
増田選手、正面から見たペダリングの膝軌道がとてもキレイでした!ここまでまっすぐペダリングできる方はとても珍しい。
これ、かなり自慢出来ますw
一般的に多くのライダーは「膝が内に入る」ペダリングになりがちでクリートに角度を付けてシューズの内側を持ち上げる等の調整が必要なのですが、全くその必要がありませんでした。
正面からの観察の結果、唯一調整したのはシューズの左右のスタンス幅(=Qファクター)を今回の機材で出来る範囲で縮めたのみ。
(大きな問題ではありませんが、本当はもう少し狭くしたいところ。Qファクターを狭めるなら、ディズナのラ・クランクや調整幅の広いスピードプレイのペダルが好適です)
9割の大きなポジションをバイオレーサースタンダード+で出せていたので、プレミアムではペダリングがキレイなのも手伝って微調整のみで済みました。
…っとこれで終わりでは無いのがバイオレーサープレミアムのプレミアムたる所以。
せっかく導き出したベストポジションも、体の使い方、つまりフォームやペダリング次第では活かせないこともあります。
そこで、海外のフィッティング・トレーニング界の定番機材「コンピュトレーナー」(元祖スマートローラー。ローラー台にしてペダリング解析機能を搭載している)を使って、ペダリングの解析とレクチャーを行います。
コンピュトレーナーによるペダリング解析について詳しくはこちら
この機材、ペダリングベクトルが解析できるパイオニアのような高度な解析は出来ませんが、いわゆる「ペダルスムースネス」=ペダリング1回転中のムラの無さ、の解析が可能です。
他にも「左右のパワー差」「最大トルクをどこで発揮しているか(無駄に下死点まで踏み込んでいないか)」も波形から分析できます。
ちょっと直観的じゃないのですが、上死点から下死点のトルク変化が左右別に単純な棒グラフで表されている、と考えれば分かりやすいかと思います。
細かい説明は省きますが、増田選手、筋がいい♪
こちらのアドバイスをすぐに自身のペダリングに落し込んで「波形(ムラの無さ)」、「ピークトルク位置」を理想的な形に修正されていました。
伊達にロードバイク1年半で富士ヒル優勝してませんねw
最後にある程度強度を上げた際の「フィッティングの影響」と、「ペダリング効率」を解析するために2kmのバーチャルコースのテストライドを実施。
バーチャルコースで5%の登坂の最中です!
イメージ的には「ZWIFT」にペダリング解析機能が付いていると考えて頂ければ。
テスト結果はレポートにしてお渡し。
自身のペダリングを客観的な数値データとして残せます。数か月おきにテストを行うと、ペダリングが改善しているかどうかが追えますね。
と、長文になりましたが(汗、、、)増田選手へのバイオレーサープレミアムの施工の一部始終をご紹介いたしました!
現在、プレミアムは施工できる店舗・スタッフが限られている状況で予約は取りづらいかもしれませんが、ご興味のある方はこちらの実施店リストから直接店舗へお問い合わせください。
増田選手の今後のご活躍をお祈りしています!