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【ライドブログ】とびしま海道とゆめしま海道に行ってきた
by: 間野 友輔

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今月は12月7日に楽しみにしていた富士グラベルに行く予定だったのですが、なんと前日の朝にギックリ腰をやってしまい、ベッドで枕を濡らしていました(笑)

そんなこんなでやってきた、今月唯一の連休が12月24日から26日の3連休。これは何としてでも遊び倒したい。どこに行こうか考えた結果、1月に『しまなみ海道』を走った際に気になっていた島々に行ってみようと決めました。

ただちょっと、天気が良くなかったのと、自分自身が病み上がりで余裕がなさすぎでしたね~。

 

初日:安芸灘とびしま海道

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始発の新幹線で広島へ。JR呉線に乗り換えて約45分、快速の終着駅『広』に到着したのが、10:45くらい。今回の旅はここからスタートします。

 

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あいにくの天気。曇天で時折雨が降ってくる。不幸中の幸いで、ビブタイツが浸水するほどの雨は降らず、気温は11~12℃くらい。

6kmくらい走ったところで、今回の最初のお目当てに辿り着きます。安芸灘大橋です。ここから7つの島を橋で結ぶ『とびしま海道』がはじまります。

 

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とびしま海道は、広島県呉市に属する下蒲刈島、上蒲刈島、豊島、大崎下島、平羅島、中之島と、愛媛県今治市の岡村島を橋で結ぶルートです。更に船を使うと『しまなみ海道』の大三島にも行くことができます。

 

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安芸灘大橋から見下ろすと、SNSとかでよく見る建物……ここにあったのか。『渦潮第一マンション』というらしいです。写真だと分かりにくいですが、基礎部分に潮流が当たって結構な流れになっています。

 

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下蒲刈島に渡って、次の上蒲刈島へ渡る蒲刈大橋までの間には整備された歴史地区がありました。

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対岸にも集落が広がり、交通の要衝だったことが伺えます。

 

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上蒲刈島に渡り、島の南側、四国に向いた海岸線を走ります。当初は集落のある北側を走ろうと思っていたのですが、なんとなく。

 

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ダイナミックな海岸線

 

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上蒲刈島の集落は本州側の北海岸に集中していて、南海岸はほとんど急斜面。柑橘類を栽培する農家が少しあるのと、若干のリゾート施設があるくらい。なんでこっち側来たんだろう?(笑)

 

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島を半周して、豊島に渡る豊島大橋が見えてきた。ただし、こちらの海岸からは橋にアプローチできないので、更に島を回り込んで北東岸の大浦集落を経由して橋を渡ります。

 

 

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豊島から今度は豊浜大橋を渡って大崎下島へ。ちょっと晴れてきた。このまま晴れるといいなと思ったけど、そうは上手くいかなかった。

せっかく島に来ていて、古い集落なども味があるのに、さくさく走ってしまいました。それというのもギックリ腰からの病み上がりで走力がないのと、荷物持ち過ぎでバイクが重いので、あまり山を登れないから。う~ん、勿体ない。あと天気もいまいちで降られないうちに進みたいという気持ちになっていました。この日程しか休めないから旅を強行したけど、これはリベンジが必要かもなぁ。

 

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そんな状況下ですが、味のある集落へ。大崎下島の南東の角に位置する『御手洗伝統的建造物群保存地区』。狭い路地が縦横に張り巡らされています。

 

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隣の岡村島との間の海峡部の入り口にあたる場所です。港としては少し北側に良港と言える地区があります。最初の下蒲刈島もそうでしたが、港として使いやすい場所よりも、土地も狭い海峡入り口に古い街が形成されるのは、ひょっとして通行税を取っていた時代の名残なのでしょうか。

 

さて、ここで時間の関係から、とびしま海道の東端、岡村島に行くかどうかのチョイスが発生。

この日の宿をとった大崎上島へのフェリーの出航時刻が16時と17時半。そして現在15時半。16時の便に乗るには岡村島は断念せざるを得ない。17時半だと岡村島を一周しても時間が余りすぎる。日没時刻を考えると16時の船に乗った方がいいかな。

とりあえず、島の入り口まで行って戻ってくることにした。というのも、

 

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岡村島だけ何故か愛媛県なんですよね。ってなわけで県境跨いできました。ここ、日本唯一の海上で県境をまたぐ『農道』らしいです。え、このルートって農道だったんですか?!

 

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あの船に乗ります。

 

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さっき渡った県境の橋をくぐって、大崎下島(広島県呉市)から大崎上島(広島県大崎上島町)へ向かいます。大崎上島だけ独立した自治体なんですよね。島の並び的にも、この両島がなんで大崎上島・下島なのか不思議な感じもするし、岡村島だけ愛媛県(今治市)なのも不思議な感じがするし。まあいろいろ歴史的経緯があるのでしょうけれど。

 

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この日は大崎上島の温泉ホテルに宿泊。もう真っ暗になっちゃったけど、露天風呂から来島海峡大橋の夜景が見えたりして、なかなか良かったです。

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ここで今回のバイクとウェアを紹介

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バイクはキャノンデールのTOPSTONE CARBON(第一世代)に、フロントフォークのみサイドにアイレット(ネジ穴)がある第2世代のものを入手して使用しています。
(ふだんはLefty Oliverサスペンションフォークを装着しています)
コンポーネントはSRAM FORCE 22でフルカスタマイズしています。

ツーリング用にバイクパッキング装備を装着。ハンドルバーバッグ、ステムバッグ、トップチューブバッグ、フレームバッグはORUCASEで統一しました。

サドルバッグはBLACKBURNのアウトポスト シートパック&ドライバッグ。容量があり、なおかつドライバッグを簡単に外せるので持ち運びが便利。府中多摩川店在庫ございます。

今回の新装備はこちら。

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OLD MAN MOUNTAINのHemlock with FLIP Cages
片側7L、耐荷重4.5kgのドライバッグと、それを取り付けるためのグラベルケージの左右セットで、メーカー希望小売価格¥23,100(税込)

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取付は下のフックを引っかけ、上のレバーを押し込んで捻るだけ。バッグを使わないときは付属のパーツを追加すればベルトなどで道具を固定することも可能。ただしその場合はフレームにボルト3本で固定する必要があるので、フォーク横のアイレットが2つしかない場合は要注意です。

これでわたくしの旅行装備は格段に収納力が上がりました。しかしバイクメーカーによってはカーボンフォークサイドの耐荷重量をボトル1本程度しか想定していない場合もあるため、過積載には注意してください。また、グラベルケージのボルト緩みも見逃しやすいので気を付けましょう。

 

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身体装備は上からヘルメットKASK VALEGRO、アイウェアOAKLEY JAW BREAKERにレンズはクリア調光、シューズはGIRO RINCON。

ウェアは基本CASTELLIで揃えて、ESPRESSO VEST、UNLIMITED THERMAL JERSEY、ENTRATA BIBTIGHTを着用。ほかにRaphaのゴアテックスレインジャケットを使用しました。

今回の新装備としてはベースレイヤーに遂にコレを購入。

ミズノが開発した発熱素材『ブレスサーモ』を自転車用のベースレイヤーとして仕立てたもので、とにかく汗冷え感ゼロ!汗をかいている感触はあるのですが不快感がなく、非常に快適でした。今までメリノのベースレイヤーを使っていましたが、ブレスサーモを買い足してメインにしようかなと思いました。

ブレスサーモの特集記事はこちらから

柔軟性が高く動きやすいのに、保温性もあるビブタイツ。これも快適でした。まあいままで防風重視の生地ばかり着ていたのもあってタイトだったのですが。このビブタイツは防風素材ではないですが、想定温度帯(6~14℃)よりかなり低い1℃の強風下でもさほど寒いと感じることがなかったので、これも買い増し候補です。

下にブレスサーモアンダーと裏起毛のUNLIMITED THERMAL JERSEYを着ていても風は通すので、お腹周りの保温に薄手とはいえジレは有効です。こちらも圧迫感が少なく上下でファスナーが開けるので、細かく体温調整がしやすいのがメリットです。ただ季節的にはもっと暖かい時期用のウェアですね。

 

2日目:ゆめしま海道へ

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起きたら音を立てて雨が降っている。まじかよ……。
8時半出航の船に乗るために8時に宿を出発。すっごくどんよりとした天気。この日も降ったり止んだりでした。

 

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2km先の港へ。待合所で大人1枚と自転車1枚のチケットを買います。このあたりのフェリー券売機は現金のほか、クレジットカードやバーコード決済が使えるものが多いです。

 

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大三島(愛媛県今治市)の宗方港との間を往復するフェリー。前で待っている2人は宗方港から高速船に乗り換えて今治港へ向かうそうですが、この日は強風の予報があり、夕方の今治行はすでに欠航見込みだそうです。

 

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カーデッキの脇に自転車を置いて出航。

 

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あえて画像補正してないのですが、遠くに『しまなみ海道』の来島海峡大橋が見えます。どんより天気ですが、意外と遠方の視界はあります。

大三島上陸。当初は島を時計回り(北側)に遠回りし、多々羅大橋で生口島(広島県尾道市)に渡る予定でしたが、北側から雨が降ってくるみたいなので、南側に向かいます。まあ、降られたんだけど。

 

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13kmほど走ると、伯方島との間の大三島橋に到着。ここから『しまなみ海道』のメインルートを少しだけなぞります。ここの海峡を『鼻栗瀬戸』と呼ぶそうですが、潮の流れがかなり早かったです。

 

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さらに約6kmで多々羅大橋。

 

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ここがしまなみ海道での愛媛県と広島県の県境です。

 

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生口島はレモンの一大産地で、レモン以外にも柑橘類がたくさん栽培されていました。今日の目的地は、この生口島の南側を進んでいったところにあります。

 

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生口島の洲江港(広島県尾道市)から岩城島の小漕港(愛媛県上島町)へフェリーで上陸。

このフェリー、午前は20分間隔、午後は30分間隔という密度で運行しています。洲江港に到着したタイミングがちょうど出航時刻で、次の便でいいかなと思っていたのですが係員さんに招き入れられて飛び乗り。更に上島町がサイクリスト向けに行なっている自転車料金が往復無料になる施策を紹介してもらいました。親切すぎる!

※この施策は上島町の予算で行われていて、上限に達し次第終了するみたいです。

ここからが本日のメインイベント『ゆめしま海道』です。

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序盤でも紹介した地図ですが、この右のほうにあるルートですね。ただ、地図が古くて現在ある橋が一本繋がっていません。

瀬戸内かみじまトリップ

 

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主にこの岩城島と、弓削島、生名島、佐島で構成されている愛媛県上島町には船で渡る必要がありますが、町内のこの4島は橋で結ばれているので、サイクリングで回りやすくなっています。岩城島は人口も多いらしく、古い集落もところどころにありました。

 

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岩城港で町のゆるきゃら『かみりん』のぬいをお迎えしました(笑)

 

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主要ルートを外れ、海岸沿いの激坂を上り下りした先の岩城橋の下にフォトスタンドがありました。こんなとこに?って感じで設置されてました。サイドバッグが邪魔でスタンドにうまく嵌りません(サイドバッグ片方外せば良かった)

 

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下から見たときは気にならなかったのに、アプローチ路から見た岩城橋はけっこう登っている……。それと、GARMIN Edge830のマップを最新にしてあるはずなのに、2022年開通のこの橋はマップに乗っていませんでした。

 

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岩城島と生名橋を結ぶ岩城橋からの眺望。奥に見えるのは生口島と因島を結ぶしまなみ海道の生口橋です。本当に島々が近い。そして県境も入り込んでいて、なんでここ上島町は愛媛県なのだろうかと不思議に思います。

 

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生名島と佐島を結ぶ生名橋から弓削島を臨む。弓削島の低いところの向こうに、瀬戸内海を航行するタンカーが見えます。

佐島は小さい島なのでさっと通り過ぎて、4島でいちばん大きく町も大きな弓削島に渡ります。

 

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国立の弓削商船高等専門学校があり、弓削大橋の下にその実習船が停泊していました。港で休憩していると、ここの生徒さんが帰省するのか、たくさん荷物を抱えて渡し船に乗船していきました。

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校章かわいくない?

 

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またしても島の南側、四国に面した瀬戸内海側を周回します。あっちの島々も上島町で有人島らしい。

 

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古い街並みとかもまあまあ好きではあるんですが、こういう人っけのないトコの方が好きなんでしょうかね?景色はすごく良かったですよ。

しかしこのあたりから急に風が強くなってきました。夕方、船欠航するって言ってたっけ。

 

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反時計回りに島を回って、因島を向かいに臨む瀬戸へ。ちょっと分かりにくいけど結構波立っています。瀬戸内で波立っているのは初めて見るかもしれない。

 

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弓削島の上弓削港(愛媛県上島町)からフェリーで因島の家老渡港(広島県尾道市)に渡ります。本日4回目の越県です。そしてこの旅4回目のフェリーですが、いままでで最も小さい船に最も多くのクルマが乗っています。

 

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ありがとう上島町。さようなら、ゆめしま海道。

 

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因島から生口島に渡り、瀬戸田にある本日の宿へ向かいます。対岸に見えるのが岩城島と岩城橋です。(上の方で向こうの橋からこっちを取った画像を載せています)

この旅を通して、瀬戸内ではフェリーが人々の足として生活に根付いているんだなと強く実感しました。東京住みの感覚だと非日常感が強すぎる船旅ですが、たくさんルートもあるので、なんだかハマりそうです。

 

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今日の宿がある生口島瀬戸田。ようやく日が差してきた。明日は天気らしいけど、めちゃくちゃ風が強いらしいです。

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夜の瀬戸田。田舎なので食事できるところも限られますが、おしゃれなレストランで夕食をいただくことができました。

 

3日目:高根島

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宿の窓から三原行きの高速船が見える。おはようございます。
風が強いこともあって、この日は朝のうちに目の前にある高根島を一周して、あの高速船で新幹線駅がある三原に出て帰っちゃおうと思います。

 

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生口島と高根島は橋で繋がれています。ここの瀬戸も潮の流れが速く、船で横切るのはなかなか怖い感じです。

 

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高根大橋の上からの瀬戸田の景色。遠くには昨日渡った多々羅大橋の主塔が見えます。

 

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夜明け。前日まで日中11~12℃くらいで行動していましたが、この日この時間帯の気温は1℃。北風も強くて寒いッ!

 

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島を時計回りします。柑橘の畑しかありません。

 

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明治時代に建てられた灯台があると看板があったので寄り道してみたのですが、道の荒れ方が凄くて、ロードバイクで来ちゃったらたぶん途中で止めそうな感じ。更に最後は登山道でした。ロードのビンディングでは無理ですね。わたくしはグラベルロードにグラベルシューズなので無問題ですが。

 

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だいぶ荒れた道の先にあったのはソーラーで自動化された灯台でした。初日の大崎上島で見たのとたぶん同じ時期に造られたものですが、基礎以外はちょっと面白くなかった(笑)

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初日に見たのはこちら

 

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人家と畑が入り混じる東斜面はちょっと面白くて、もう少し時間使いたかったけど、船の時間から逆算して1時間半で引き上げました。やっぱもう少し余裕は欲しいなぁ。

 

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宿に引き上げてシャワー浴びてからチェックアウトし

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瀬戸田港10:15発の高速船に乗船。

 

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30分ほどで三原港に到着し、少し余裕もって12時台の新幹線の乗車、途中乗り換えして16時頃に東京駅着でした。ありがとう瀬戸内、ちょっと勿体ない旅の仕方だったけど楽しかったよ。

 

だらだら長文にお付き合いいただき、
ありがとうございました。

府中多摩川店ブログにてわたくしのライドブログを上げるのは、これで最後でございます。新年からは新宿本館に異動となりました。自宅最寄りの職場からたった9か月での異動は晴天の霹靂ではありますが、新宿本館でもいろいろ楽しいことを発信できればと思います。

今後とも府中多摩川店、およびワイズロードをご愛顧いただきますよう、お願い申し上げます。ありがとうございました。

 

28th December 2025
ワイズロード府中多摩川 まのゆうすけ

 

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