【熊谷★テック★日誌】究極の回転体[鬼ベアリング]の組付け作業を大公開の巻!!
by: 海子俊太郎

ご覧いただきありがとうございます。
熊谷店のKAIKOでございます。
本日は熊谷店の作業風景のご案内です、先日当店を毎度ご懇意にご利用いただいております
大切なお客様より【鬼ベアリング】の交換作業を承りましたのでなかなか見ることのないその作業の全容を
大公開いたします!!性能は良く聞くけど実際どう変えてんの?的な感じです。

ちなみに同時にご成約いただいたホイールもMAVICのハイグレードホイール[COCMIC SLR32]でございます。
最強の組み合わせと言っても過言ではありません。

 

※本ブログに関してのご注意事項※
現在のこの鬼ベアリング化作業はホイールメーカー側[MAVIC]が公式に認めている作業ではありません!!
よってこの作業を施した際は通常受けうる事が出来るメーカー保証を受けれない可能性が大いにあり得ます。
今後起こりうる不具合によりケースバイケースですが、都度メーカーへお店が相談することも可能です。
しかし過度な期待はお持ちにならないことをおすすめします。
「認めてないカスタムしてるので無理です。」とメーカーに言われたらそれまでになってしまいます。

 

ただ、まぁ、その。
これからご覧いただく作業をご覧いただければそこまでの不安は払拭されると思います。
元々付いていたもの、ガワは全く同じで中身が性能UPした違うものをただ付けているだけなので。 

 

JTEKT 鬼ベアリング

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今回は前後ホイールのハブ内のベアリング(合計4個)を交換です。
工賃込合わせて¥120,000(税込)となります。
マジかよって思われるかもしれませんがレースなど1分1秒争う世界の方にはマストアイテムだと思います。
詳しい性能やぞくぞくと増えている適合ホイールなどは下記メーカーサイトよりご確認くださいませ。
https://koyo.jtekt.co.jp/products/onibearing/

 

 

まずは分解

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こちらがご成約いただいホイールセット。
MAVICは初期状態でしっかりとスポークもなじんでいるのでテックとしては結構安心できる一級品です。
小さな調整やフレ取り等は作業後に実施します。

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初期状態なのでグリスもたっぷり綺麗についておりました。
MAVICはここまでなら比較的簡単にばらせます。
実はですね。一番右上の[フリー内]にもベアリングが入ってるんです[2個]。
カンパとかもそうですよね。
これも変えようと思えば変えれますがそれは次回また別のお話で。
それとパーツの紛失や組付け間違いなど起こらないように、、、

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僕は作業前はどんな慣れた内容、どんなホイールであれど必ず上記のような分解図を出来る限り用意し
しっかり確認しながら進めます。慢心は大きなミスの元です。

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以外に曲者はこのスナップリング、ペンチなどで無理やり開けず、ちゃんと専用工具で取りましょうね。

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最終的にはこのようにドドンとベアリングのみむき出しになります。

使用工具とベアリング取り外し

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販売元メーカー様より工具はお借り受けしているのですが、、、あまり大きな声で言いたくありませんが、、、
ちょっと手作り感がありチープな印象です。
決して否定はしません。しませんが、プロとしてお客様の命を預かる乗り物に対して作業させたいただく
上で信頼性と確実性の確保は絶対マストです。
胸を張って完璧な作業をしたと言えることがプロテックです。
これらの考えや準備は日の目を見ることがほとんどなく無くとも常に万全を規しておくのが僕達の務めだと考えております。

ちょっと熱くなりましたが当店が使用する専用工具はアメリカの工業・自転車のベアリング専門メーカー[endurobearings]の
専用プーラーとインストーラーです。それなりにお値段しますし、しょっちゅう使うか言われたら滅多に使いません(笑)

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これがベアリング取るやつ。

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ベアリング内径とサイズがあったガイドを選びベアリングの中へ。
筒状のボルトのようなものをガイドへねじ込むと。

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内部でガイドが膨れてガッチリしっかり圧入されているベアリングの淵を爪で抑えることができます。

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あとは錘がついた専用のハンドルを付けて、錘をギュッと握ります。
この錘は写真で言えば内側と外側へ稼働しますので、、、内側から外側へ思いっきり力をかけて「ゴンっ」と
勢いよく引くと先程引っかかってたベアリングがガイドと一緒に簡単に取れます。
※真っすぐに力を素早くかけること。勢いでホイールを落下させないよう注意を忘れずに。

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凄く簡単です。コツがわかれば1分で取れます。

 

ベアリングの圧入

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取るものも取ったので早速圧入です。
工具も先程と同じメーカーです。
繰り返しになりますがそんなにしょっちゅう使いません。
この工具精度もいいんですが対応してるベアリングのサイズが多いのもGOODです。

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前後でサイズが違いますので絶対に間違えのないようにしましょう。
それぞれ写真に写っているベアリングは取り外したものです。
商品パッケージを裏返して品番と中身の確認とこれから使う専用治具も間違えのないように。
視覚的に訴えかけるように
実際の作業の際もこのようにスタンバイ配置させています。

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鬼ベアリングをハブに対して真っすぐに仮配置し、対応治具もピッタリ合わせます。
この際に仮配置が斜めになったりずれているようであれば治具の斜め具合で判断できます。
長年の勘も頼りですが一番慎重になるこの作業のミソポイントです。

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専用のハンドルを通しゆっくり慎重に圧入していきます。
ここも経験ですが変な抵抗がないかなども確認しながらです。

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写真では見づらいですが大概「ここまでいれてね!!」みたいな線というか溝が彫ってありますので
間違いないかしっかり確認します。
この段階で仮でシャフトを通し回転させて異常なフレや抵抗が無いかもチェックです。

 

最終組付け

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冒頭にあった分解図を確認しながら間違いのないように組付けていきます。
写真のスナップリングが以外にしっかりとついてない場合があったりします。
上記写真はダメな状態です。
なんか浮いてる。ちゃんと閉まってない。

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上記が正しい状態です。以外に重要な部分なので見落としや間違いがないようにします。

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極力ホイール自体も傷つけないようにしながら、グリスが薄くなってしまった所は適度に
補充しながら【120%絶対に間違いがない】組付けを実施します。

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最後に究極回転体の証でもある特性ステッカーをペタリ。

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その後は

・フレ取り
・ローター前後取付
・スプロケット取付
・タイヤ前後取付
・ブレーキ調整
・全体確認も含め店外を軽く試乗
こうして作業は完了です。

こういった作用に限らず全作業において人間性が大いにでると個人的に考えています。
僕は心配性なので異常なまでに確認作業を行います。
オートバイや車のように国家資格がある仕事ではありませんが、
それでもお客様の命を預けて乗られる「乗り物」になります。

常日頃からこの重要な仕事に対して強い覚悟や責任を背負って従事しなければならないと
自分基スタッフ達にも指導しております。
最終的には各部を指差し呼称しお客様の元へ愛車をお返ししております。

熊谷店作業受付状況

熊谷店の作業は全て予約制とさせていただいております。
詳しくは下記をクリックしていただいますとご案内ページにリンクいたします。
熊谷店作業受付について

2024/3/10(日曜日)の時点で
おかげさまで春の新生活需要で沢山のご成約と修理・点検依頼をいただいております。
おおよその目安となりますがこれからのお申込みですと内容やパーツ手配の有無で前後しますが
3月下旬から順次作業を開始いたします。

受付自体はその前に済ませておくことが可能です。
また当店は小さい店舗故にお客様の車体を作業日ギリギリになるまでお預かりすることが出来ません。
予めご理解・ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

ご不明な点やお問い合わせなどは
ワイズロード熊谷店
048-580-5236
[営業時間]
平日:12:00~19:00
土日 祝日:11:00~18:00
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火曜日・水曜日

 

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